公職選挙法関連の法律
地方自治法
第二条 地方公共団体は、法人とする。
○2 普通地方公共団体は、地域における事務及びその他の事務で法律又はこれに基づく政令により処理することとされるものを処理する。
○3 市町村は、基礎的な地方公共団体として、第五項において都道府県が処理するものとされているものを除き、一般的に、前項の事務を処理するものとする。
○4 市町村は、前項の規定にかかわらず、次項に規定する事務のうち、その規模又は性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものについては、当該市町村の規模及び能力に応じて、これを処理することができる。
○5 都道府県は、市町村を包括する広域の地方公共団体として、第二項の事務で、広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するもの及びその規模又は性質において一般の市町村が処理することが適当でないと認められるものを処理するものとする。
○6 都道府県及び市町村は、その事務を処理するに当つては、相互に競合しないようにしなければならない。
○7 特別地方公共団体は、この法律の定めるところにより、その事務を処理する。
○8 この法律において「自治事務」とは、地方公共団体が処理する事務のうち、法定受託事務以外のものをいう。
○9 この法律において「法定受託事務」とは、次に掲げる事務をいう。
一 法律又はこれに基づく政令により都道府県、市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、国が本来果たすべき役割に係るものであつて、国においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの(以下「第一号法定受託事務」という。)
二 法律又はこれに基づく政令により市町村又は特別区が処理することとされる事務のうち、都道府県が本来果たすべき役割に係るものであつて、都道府県においてその適正な処理を特に確保する必要があるものとして法律又はこれに基づく政令に特に定めるもの(以下「第二号法定受託事務」という。)
○10 この法律又はこれに基づく政令に規定するもののほか、法律に定める法定受託事務は第一号法定受託事務にあつては別表第一の上欄に掲げる法律についてそれぞれ同表の下欄に、第二号法定受託事務にあつては別表第二の上欄に掲げる法律についてそれぞれ同表の下欄に掲げるとおりであり、政令に定める法定受託事務はこの法律に基づく政令に示すとおりである。
○11 地方公共団体に関する法令の規定は、地方自治の本旨に基づき、かつ、国と地方公共団体との適切な役割分担を踏まえたものでなければならない。
○12 地方公共団体に関する法令の規定は、地方自治の本旨に基づいて、かつ、国と地方公共団体との適切な役割分担を踏まえて、これを解釈し、及び運用するようにしなければならない。この場合において、特別地方公共団体に関する法令の規定は、この法律に定める特別地方公共団体の特性にも照応するように、これを解釈し、及び運用しなければならない。
○13 法律又はこれに基づく政令により地方公共団体が処理することとされる事務が自治事務である場合においては、国は、地方公共団体が地域の特性に応じて当該事務を処理することができるよう特に配慮しなければならない。
○14 地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない。
○15 地方公共団体は、常にその組織及び運営の合理化に努めるとともに、他の地方公共団体に協力を求めてその規模の適正化を図らなければならない。
○16 地方公共団体は、法令に違反してその事務を処理してはならない。なお、市町村及び特別区は、当該都道府県の条例に違反してその事務を処理してはならない。
○17 前項の規定に違反して行つた地方公共団体の行為は、これを無効とする。
第四条 地方公共団体は、その事務所の位置を定め又はこれを変更しようとするときは、条例でこれを定めなければならない。
○2 前項の事務所の位置を定め又はこれを変更するに当つては、住民の利用に最も便利であるように、交通の事情、他の官公署との関係等について適当な考慮を払わなければならない。
○3 第一項の条例を制定し又は改廃しようとするときは、当該地方公共団体の議会において出席議員の三分の二以上の者の同意がなければならない。
第四条の二 地方公共団体の休日は、条例で定める。
○2 前項の地方公共団体の休日は、次に掲げる日について定めるものとする。
一 日曜日及び土曜日
二 国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日
三 年末又は年始における日で条例で定めるもの
○3 前項各号に掲げる日のほか、当該地方公共団体において特別な歴史的、社会的意義を有し、住民がこぞつて記念することが定着している日で、当該地方公共団体の休日とすることについて広く国民の理解を得られるようなものは、第一項の地方公共団体の休日として定めることができる。この場合においては、当該地方公共団体の長は、あらかじめ総務大臣に協議しなければならない。
○4 地方公共団体の行政庁に対する申請、届出その他の行為の期限で法律又は法律に基づく命令で規定する期間(時をもつて定める期間を除く。)をもつて定めるものが第一項の規定に基づき条例で定められた地方公共団体の休日に当たるときは、地方公共団体の休日の翌日をもつてその期限とみなす。ただし、法律又は法律に基づく命令に別段の定めがある場合は、この限りでない。
第六条 都道府県の廃置分合又は境界変更をしようとするときは、法律でこれを定める。
○2 都道府県の境界にわたつて市町村の設置又は境界の変更があつたときは、都道府県の境界も、また、自ら変更する。従来地方公共団体の区域に属しなかつた地域を市町村の区域に編入したときも、また、同様とする。
○3 前二項の場合において財産処分を必要とするときは、関係地方公共団体が協議してこれを定める。但し、法律に特別の定があるときは、この限りでない。
○4 前項の協議については、関係地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
第六条の二 前条第一項の規定によるほか、二以上の都道府県の廃止及びそれらの区域の全部による一の都道府県の設置又は都道府県の廃止及びその区域の全部の他の一の都道府県の区域への編入は、関係都道府県の申請に基づき、内閣が国会の承認を経てこれを定めることができる。
○2 前項の申請については、関係都道府県の議会の議決を経なければならない。
○3 第一項の申請は、総務大臣を経由して行うものとする。
○4 第一項の規定による処分があつたときは、総務大臣は、直ちにその旨を告示しなければならない。
○5 第一項の規定による処分は、前項の規定による告示によりその効力を生ずる。
第七条 市町村の廃置分合又は市町村の境界変更は、関係市町村の申請に基き、都道府県知事が当該都道府県の議会の議決を経てこれを定め、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。
○2 前項の規定により市の廃置分合をしようとするときは、都道府県知事は、あらかじめ総務大臣に協議し、その同意を得なければならない。
○3 都道府県の境界にわたる市町村の設置を伴う市町村の廃置分合又は市町村の境界の変更は、関係のある普通地方公共団体の申請に基づき、総務大臣がこれを定める。
○4 前項の規定により都道府県の境界にわたる市町村の設置の処分を行う場合においては、当該市町村の属すべき都道府県について、関係のある普通地方公共団体の申請に基づき、総務大臣が当該処分と併せてこれを定める。
○5 第一項及び第三項の場合において財産処分を必要とするときは、関係市町村が協議してこれを定める。
○6 第一項及び前三項の申請又は協議については、関係のある普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
○7 第一項の規定による届出を受理したとき、又は第三項若しくは第四項の規定による処分をしたときは、総務大臣は、直ちにその旨を告示するとともに、これを国の関係行政機関の長に通知しなければならない。
○8 第一項、第三項又は第四項の規定による処分は、前項の規定による告示によりその効力を生ずる。
第七条の二 法律で別に定めるものを除く外、従来地方公共団体の区域に属しなかつた地域を都道府県又は市町村の区域に編入する必要があると認めるときは、内閣がこれを定める。この場合において、利害関係があると認められる都道府県又は市町村があるときは、予めその意見を聴かなければならない。
○2 前項の意見については、関係のある普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
○3 第一項の規定による処分があつたときは、総務大臣は、直ちにその旨を告示しなければならない。前条第八項の規定は、この場合にこれを準用する。
第百三十八条 都道府県の議会に事務局を置く。
○2 市町村の議会に条例の定めるところにより、事務局を置くことができる。
○3 事務局に事務局長、書記その他の職員を置く。
○4 事務局を置かない市町村の議会に書記長、書記その他の職員を置く。ただし、町村においては、書記長を置かないことができる。
○5 事務局長、書記長、書記その他の職員は、議長がこれを任免する。
○6 事務局長、書記長、書記その他の常勤の職員の定数は、条例でこれを定める。ただし、臨時の職については、この限りでない。
○7 事務局長及び書記長は議長の命を受け、書記その他の職員は上司の指揮を受けて、議会に関する事務に従事する。
○8 事務局長、書記長、書記その他の職員に関する任用、人事評価、給与、勤務時間その他の勤務条件、分限及び懲戒、服務、退職管理、研修、福祉及び利益の保護その他身分取扱いに関しては、この法律に定めるものを除くほか、地方公務員法の定めるところによる。
第七章 執行機関
第一節 通則
第百三十八条の二 普通地方公共団体の執行機関は、当該普通地方公共団体の条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う。
第百三十八条の三 普通地方公共団体の執行機関の組織は、普通地方公共団体の長の所轄の下に、それぞれ明確な範囲の所掌事務と権限を有する執行機関によつて、系統的にこれを構成しなければならない。
○2 普通地方公共団体の執行機関は、普通地方公共団体の長の所轄の下に、執行機関相互の連絡を図り、すべて、一体として、行政機能を発揮するようにしなければならない。
○3 普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の執行機関相互の間にその権限につき疑義が生じたときは、これを調整するように努めなければならない。
第百三十八条の四 普通地方公共団体にその執行機関として普通地方公共団体の長の外、法律の定めるところにより、委員会又は委員を置く。
○2 普通地方公共団体の委員会は、法律の定めるところにより、法令又は普通地方公共団体の条例若しくは規則に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則その他の規程を定めることができる。
○3 普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会その他の調停、審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。ただし、政令で定める執行機関については、この限りでない。
第百四十三条 普通地方公共団体の長が、被選挙権を有しなくなつたとき又は前条の規定に該当するときは、その職を失う。その被選挙権の有無又は同条の規定に該当するかどうかは、普通地方公共団体の長が公職選挙法第十一条、第十一条の二若しくは第二百五十二条又は政治資金規正法第二十八条の規定に該当するため被選挙権を有しない場合を除くほか、当該普通地方公共団体の選挙管理委員会がこれを決定しなければならない。
○2 前項の規定による決定は、文書をもつてし、その理由をつけてこれを本人に交付しなければならない。
○3 第一項の規定による決定についての審査請求は、都道府県にあつては総務大臣、市町村にあつては都道府県知事に対してするものとする。
○4 前項の審査請求に関する行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十八条第一項本文の期間は、第一項の決定があつた日の翌日から起算して二十一日とする。
第百八十三条 選挙管理委員の任期は、四年とする。但し、後任者が就任する時まで在任する。
○2 補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
○3 補充員の任期は、委員の任期による。
○4 委員及び補充員は、その選挙に関し第百十八条第五項の規定による裁決又は判決が確定するまでは、その職を失わない。
第百八十四条 選挙管理委員は、選挙権を有しなくなつたとき、第百八十条の五第六項の規定に該当するとき又は第百八十二条第四項に規定する者に該当するときは、その職を失う。その選挙権の有無又は第百八十条の五第六項の規定に該当するかどうかは、選挙管理委員が公職選挙法第十一条若しくは同法第二百五十二条又は政治資金規正法第二十八条の規定に該当するため選挙権を有しない場合を除くほか、選挙管理委員会がこれを決定する。
○2 第百四十三条第二項から第四項までの規定は、前項の場合にこれを準用する。 第百八十四条の二 普通地方公共団体の議会は、選挙管理委員が心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認めるとき、又は選挙管理委員に職務上の義務違反その他選挙管理委員たるに適しない非行があると認めるときは、議決によりこれを罷免することができる。この場合においては、議会の常任委員会又は特別委員会において公聴会を開かなければならない。 ○2 委員は、前項の規定による場合を除くほか、その意に反して罷免されることがない。
(関与の意義)
第二百四十五条 本章において「普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与」とは、普通地方公共団体の事務の処理に関し、国の行政機関(内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四条第三項に規定する事務をつかさどる機関たる内閣府、宮内庁、同法第四十九条第一項若しくは第二項に規定する機関、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関、法律の規定に基づき内閣の所轄の下に置かれる機関又はこれらに置かれる機関をいう。以下本章において同じ。)又は都道府県の機関が行う次に掲げる行為(普通地方公共団体がその固有の資格において当該行為の名あて人となるものに限り、国又は都道府県の普通地方公共団体に対する支出金の交付及び返還に係るものを除く。)をいう。
一 普通地方公共団体に対する次に掲げる行為
イ 助言又は勧告
ロ 資料の提出の要求
ハ 是正の要求(普通地方公共団体の事務の処理が法令の規定に違反しているとき又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害しているときに当該普通地方公共団体に対して行われる当該違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことの求めであつて、当該求めを受けた普通地方公共団体がその違反の是正又は改善のため必要な措置を講じなければならないものをいう。)
ニ 同意
ホ 許可、認可又は承認
ヘ 指示
ト 代執行(普通地方公共団体の事務の処理が法令の規定に違反しているとき又は当該普通地方公共団体がその事務の処理を怠つているときに、その是正のための措置を当該普通地方公共団体に代わつて行うことをいう。)
二 普通地方公共団体との協議
三 前二号に掲げる行為のほか、一定の行政目的を実現するため普通地方公共団体に対して具体的かつ個別的に関わる行為(相反する利害を有する者の間の利害の調整を目的としてされる裁定その他の行為(その双方を名あて人とするものに限る。)及び審査請求その他の不服申立てに対する裁決、決定その他の行為を除く。)
(関与の法定主義)
第二百四十五条の二 普通地方公共団体は、その事務の処理に関し、法律又はこれに基づく政令によらなければ、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与を受け、又は要することとされることはない。
(関与の基本原則)
第二百四十五条の三 国は、普通地方公共団体が、その事務の処理に関し、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与を受け、又は要することとする場合には、その目的を達成するために必要な最小限度のものとするとともに、普通地方公共団体の自主性及び自立性に配慮しなければならない。
2 国は、できる限り、普通地方公共団体が、自治事務の処理に関しては普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与のうち第二百四十五条第一号ト及び第三号に規定する行為を、法定受託事務の処理に関しては普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与のうち同号に規定する行為を受け、又は要することとすることのないようにしなければならない。
3 国は、国又は都道府県の計画と普通地方公共団体の計画との調和を保つ必要がある場合等国又は都道府県の施策と普通地方公共団体の施策との間の調整が必要な場合を除き、普通地方公共団体の事務の処理に関し、普通地方公共団体が、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与のうち第二百四十五条第二号に規定する行為を要することとすることのないようにしなければならない。
4 国は、法令に基づき国がその内容について財政上又は税制上の特例措置を講ずるものとされている計画を普通地方公共団体が作成する場合等国又は都道府県の施策と普通地方公共団体の施策との整合性を確保しなければこれらの施策の実施に著しく支障が生ずると認められる場合を除き、自治事務の処理に関し、普通地方公共団体が、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与のうち第二百四十五条第一号ニに規定する行為を要することとすることのないようにしなければならない。
5 国は、普通地方公共団体が特別の法律により法人を設立する場合等自治事務の処理について国の行政機関又は都道府県の機関の許可、認可又は承認を要することとすること以外の方法によつてその処理の適正を確保することが困難であると認められる場合を除き、自治事務の処理に関し、普通地方公共団体が、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与のうち第二百四十五条第一号ホに規定する行為を要することとすることのないようにしなければならない。
6 国は、国民の生命、身体又は財産の保護のため緊急に自治事務の的確な処理を確保する必要がある場合等特に必要と認められる場合を除き、自治事務の処理に関し、普通地方公共団体が、普通地方公共団体に対する国又は都道府県の関与のうち第二百四十五条第一号ヘに規定する行為に従わなければならないこととすることのないようにしなければならない。
(技術的な助言及び勧告並びに資料の提出の要求)
第二百四十五条の四 各大臣(内閣府設置法第四条第三項に規定する事務を分担管理する大臣たる内閣総理大臣又は国家行政組織法第五条第一項に規定する各省大臣をいう。以下本章、次章及び第十四章において同じ。)又は都道府県知事その他の都道府県の執行機関は、その担任する事務に関し、普通地方公共団体に対し、普通地方公共団体の事務の運営その他の事項について適切と認める技術的な助言若しくは勧告をし、又は当該助言若しくは勧告をするため若しくは普通地方公共団体の事務の適正な処理に関する情報を提供するため必要な資料の提出を求めることができる。
2 各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県知事その他の都道府県の執行機関に対し、前項の規定による市町村に対する助言若しくは勧告又は資料の提出の求めに関し、必要な指示をすることができる。
3 普通地方公共団体の長その他の執行機関は、各大臣又は都道府県知事その他の都道府県の執行機関に対し、その担任する事務の管理及び執行について技術的な助言若しくは勧告又は必要な情報の提供を求めることができる。
(是正の要求)
第二百四十五条の五 各大臣は、その担任する事務に関し、都道府県の自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該自治事務の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
2 各大臣は、その担任する事務に関し、市町村の次の各号に掲げる事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該各号に定める都道府県の執行機関に対し、当該事務の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを当該市町村に求めるよう指示をすることができる。
一 市町村長その他の市町村の執行機関(教育委員会及び選挙管理委員会を除く。)の担任する事務(第一号法定受託事務を除く。次号及び第三号において同じ。) 都道府県知事
二 市町村教育委員会の担任する事務 都道府県教育委員会
三 市町村選挙管理委員会の担任する事務 都道府県選挙管理委員会
3 前項の指示を受けた都道府県の執行機関は、当該市町村に対し、当該事務の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを求めなければならない。
4 各大臣は、第二項の規定によるほか、その担任する事務に関し、市町村の事務(第一号法定受託事務を除く。)の処理が法令の規定に違反していると認める場合、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認める場合において、緊急を要するときその他特に必要があると認めるときは、自ら当該市町村に対し、当該事務の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
5 普通地方公共団体は、第一項、第三項又は前項の規定による求めを受けたときは、当該事務の処理について違反の是正又は改善のための必要な措置を講じなければならない。
(是正の勧告)
第二百四十五条の六 次の各号に掲げる都道府県の執行機関は、市町村の当該各号に定める自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該市町村に対し、当該自治事務の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
一 都道府県知事 市町村長その他の市町村の執行機関(教育委員会及び選挙管理委員会を除く。)の担任する自治事務
二 都道府県教育委員会 市町村教育委員会の担任する自治事務
三 都道府県選挙管理委員会 市町村選挙管理委員会の担任する自治事務
(是正の指示)
第二百四十五条の七 各大臣は、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る都道府県の法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該都道府県に対し、当該法定受託事務の処理について違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。
2 次の各号に掲げる都道府県の執行機関は、市町村の当該各号に定める法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該市町村に対し、当該法定受託事務の処理について違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。
一 都道府県知事 市町村長その他の市町村の執行機関(教育委員会及び選挙管理委員会を除く。)の担任する法定受託事務
二 都道府県教育委員会 市町村教育委員会の担任する法定受託事務
三 都道府県選挙管理委員会 市町村選挙管理委員会の担任する法定受託事務
3 各大臣は、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、前項各号に掲げる都道府県の執行機関に対し、同項の規定による市町村に対する指示に関し、必要な指示をすることができる。
4 各大臣は、前項の規定によるほか、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理が法令の規定に違反していると認める場合、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認める場合において、緊急を要するときその他特に必要があると認めるときは、自ら当該市町村に対し、当該第一号法定受託事務の処理について違反の是正又は改善のため講ずべき措置に関し、必要な指示をすることができる。
(代執行等)
第二百四十五条の八 各大臣は、その所管する法律若しくはこれに基づく政令に係る都道府県知事の法定受託事務の管理若しくは執行が法令の規定若しくは当該各大臣の処分に違反するものがある場合又は当該法定受託事務の管理若しくは執行を怠るものがある場合において、本項から第八項までに規定する措置以外の方法によつてその是正を図ることが困難であり、かつ、それを放置することにより著しく公益を害することが明らかであるときは、文書により、当該都道府県知事に対して、その旨を指摘し、期限を定めて、当該違反を是正し、又は当該怠る法定受託事務の管理若しくは執行を改めるべきことを勧告することができる。
2 各大臣は、都道府県知事が前項の期限までに同項の規定による勧告に係る事項を行わないときは、文書により、当該都道府県知事に対し、期限を定めて当該事項を行うべきことを指示することができる。
3 各大臣は、都道府県知事が前項の期限までに当該事項を行わないときは、高等裁判所に対し、訴えをもつて、当該事項を行うべきことを命ずる旨の裁判を請求することができる。
4 各大臣は、高等裁判所に対し前項の規定により訴えを提起したときは、直ちに、文書により、その旨を当該都道府県知事に通告するとともに、当該高等裁判所に対し、その通告をした日時、場所及び方法を通知しなければならない。
5 当該高等裁判所は、第三項の規定により訴えが提起されたときは、速やかに口頭弁論の期日を定め、当事者を呼び出さなければならない。その期日は、同項の訴えの提起があつた日から十五日以内の日とする。
6 当該高等裁判所は、各大臣の請求に理由があると認めるときは、当該都道府県知事に対し、期限を定めて当該事項を行うべきことを命ずる旨の裁判をしなければならない。
7 第三項の訴えは、当該都道府県の区域を管轄する高等裁判所の専属管轄とする。
8 各大臣は、都道府県知事が第六項の裁判に従い同項の期限までに、なお、当該事項を行わないときは、当該都道府県知事に代わつて当該事項を行うことができる。この場合においては、各大臣は、あらかじめ当該都道府県知事に対し、当該事項を行う日時、場所及び方法を通知しなければならない。
9 第三項の訴えに係る高等裁判所の判決に対する上告の期間は、一週間とする。
10 前項の上告は、執行停止の効力を有しない。
11 各大臣の請求に理由がない旨の判決が確定した場合において、既に第八項の規定に基づき第二項の規定による指示に係る事項が行われているときは、都道府県知事は、当該判決の確定後三月以内にその処分を取り消し、又は原状の回復その他必要な措置を執ることができる。
12 前各項の規定は、市町村長の法定受託事務の管理若しくは執行が法令の規定若しくは各大臣若しくは都道府県知事の処分に違反するものがある場合又は当該法定受託事務の管理若しくは執行を怠るものがある場合において、本項に規定する措置以外の方法によつてその是正を図ることが困難であり、かつ、それを放置することにより著しく公益を害することが明らかであるときについて準用する。この場合においては、前各項の規定中「各大臣」とあるのは「都道府県知事」と、「都道府県知事」とあるのは「市町村長」と、「当該都道府県の区域」とあるのは「当該市町村の区域」と読み替えるものとする。
13 各大臣は、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る市町村長の第一号法定受託事務の管理又は執行について、都道府県知事に対し、前項において準用する第一項から第八項までの規定による措置に関し、必要な指示をすることができる。
14 第三項(第十二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の訴えについては、行政事件訴訟法第四十三条第三項の規定にかかわらず、同法第四十一条第二項の規定は、準用しない。
15 前各項に定めるもののほか、第三項の訴えについては、主張及び証拠の申出の時期の制限その他審理の促進に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
(処理基準)
第二百四十五条の九 各大臣は、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る都道府県の法定受託事務の処理について、都道府県が当該法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定めることができる。
2 次の各号に掲げる都道府県の執行機関は、市町村の当該各号に定める法定受託事務の処理について、市町村が当該法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定めることができる。この場合において、都道府県の執行機関の定める基準は、次項の規定により各大臣の定める基準に抵触するものであつてはならない。
一 都道府県知事 市町村長その他の市町村の執行機関(教育委員会及び選挙管理委員会を除く。)の担任する法定受託事務
二 都道府県教育委員会 市町村教育委員会の担任する法定受託事務
三 都道府県選挙管理委員会 市町村選挙管理委員会の担任する法定受託事務
3 各大臣は、特に必要があると認めるときは、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、市町村が当該第一号法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準を定めることができる。
4 各大臣は、その所管する法律又はこれに基づく政令に係る市町村の第一号法定受託事務の処理について、第二項各号に掲げる都道府県の執行機関に対し、同項の規定により定める基準に関し、必要な指示をすることができる。
5 第一項から第三項までの規定により定める基準は、その目的を達成するために必要な最小限度のものでなければならない。
(市町村の不作為に関する都道府県の訴えの提起)
第二百五十二条 第二百四十五条の五第二項の指示を行つた各大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、同条第三項の規定による是正の要求を行つた都道府県の執行機関に対し、高等裁判所に対し、当該是正の要求を受けた市町村の不作為に係る市町村の行政庁(当該是正の要求があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁。次項において同じ。)を被告として、訴えをもつて当該市町村の不作為の違法の確認を求めるよう指示をすることができる。
一 市町村長その他の市町村の執行機関が当該是正の要求に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をせず(申出後に同条第五項において準用する第二百五十条の十七第一項の規定により当該申出が取り下げられた場合を含む。)、かつ、当該是正の要求に応じた措置を講じないとき。
二 市町村長その他の市町村の執行機関が当該是正の要求に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をした場合において、次に掲げるとき。 イ 自治紛争処理委員が第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第一項の規定による審査の結果又は勧告の内容の通知をした場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該是正の要求の取消しを求める訴えの提起をせず(訴えの提起後に当該訴えが取り下げられた場合を含む。ロにおいて同じ。)、かつ、当該是正の要求に応じた措置を講じないとき。 ロ 自治紛争処理委員が当該申出をした日から九十日を経過しても第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第一項の規定による審査又は勧告を行わない場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該是正の要求の取消しを求める訴えの提起をせず、かつ、当該是正の要求に応じた措置を講じないとき。
2 前項の指示を受けた都道府県の執行機関は、高等裁判所に対し、当該市町村の不作為に係る市町村の行政庁を被告として、訴えをもつて当該市町村の不作為の違法の確認を求めなければならない。
3 第二百四十五条の七第二項の規定による指示を行つた都道府県の執行機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、高等裁判所に対し、当該指示を受けた市町村の不作為に係る市町村の行政庁(当該指示があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁)を被告として、訴えをもつて当該市町村の不作為の違法の確認を求めることができる。
一 市町村長その他の市町村の執行機関が当該指示に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をせず(申出後に同条第五項において準用する第二百五十条の十七第一項の規定により当該申出が取り下げられた場合を含む。)、かつ、当該指示に係る措置を講じないとき。 二 市町村長その他の市町村の執行機関が当該指示に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をした場合において、次に掲げるとき。
イ 自治紛争処理委員が第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第二項の規定による審査の結果又は勧告の内容の通知をした場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該指示の取消しを求める訴えの提起をせず(訴えの提起後に当該訴えが取り下げられた場合を含む。ロにおいて同じ。)、かつ、当該指示に係る措置を講じないとき。
ロ 自治紛争処理委員が当該申出をした日から九十日を経過しても第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第二項の規定による審査又は勧告を行わない場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該指示の取消しを求める訴えの提起をせず、かつ、当該指示に係る措置を講じないとき。
4 第二百四十五条の七第三項の指示を行つた各大臣は、前項の都道府県の執行機関に対し、同項の規定による訴えの提起に関し、必要な指示をすることができる。
5 第二項及び第三項の訴えは、次に掲げる期間が経過するまでは、提起することができない。
一 第一項第一号及び第三項第一号の場合は、第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十三第四項本文の期間 二 第一項第二号イ及び第三項第二号イの場合は、第二百五十一条の六第二項第一号、第二号又は第四号に掲げる期間 三 第一項第二号ロ及び第三項第二号ロの場合は、第二百五十一条の六第二項第三号に掲げる期間
6 第二百五十一条の五第三項から第六項までの規定は、第二項及び第三項の訴えについて準用する。この場合において、同条第三項中「当該普通地方公共団体の区域」とあるのは、「当該市町村の区域」と読み替えるものとする。
7 第二項及び第三項の訴えについては、行政事件訴訟法第四十三条第三項の規定にかかわらず、同法第四十条第二項及び第四十一条第二項の規定は、準用しない。
8 前各項に定めるもののほか、第二項及び第三項の訴えについては、主張及び証拠の申出の時期の制限その他審理の促進に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
第二百五十二条 第二百四十五条の五第二項の指示を行つた各大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、同条第三項の規定による是正の要求を行つた都道府県の執行機関に対し、高等裁判所に対し、当該是正の要求を受けた市町村の不作為に係る市町村の行政庁(当該是正の要求があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁。次項において同じ。)を被告として、訴えをもつて当該市町村の不作為の違法の確認を求めるよう指示をすることができる。
一 市町村長その他の市町村の執行機関が当該是正の要求に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をせず(申出後に同条第五項において準用する第二百五十条の十七第一項の規定により当該申出が取り下げられた場合を含む。)、かつ、当該是正の要求に応じた措置を講じないとき。
二 市町村長その他の市町村の執行機関が当該是正の要求に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をした場合において、次に掲げるとき。
イ 自治紛争処理委員が第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第一項の規定による審査の結果又は勧告の内容の通知をした場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該是正の要求の取消しを求める訴えの提起をせず(訴えの提起後に当該訴えが取り下げられた場合を含む。ロにおいて同じ。)、かつ、当該是正の要求に応じた措置を講じないとき。
ロ 自治紛争処理委員が当該申出をした日から九十日を経過しても第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第一項の規定による審査又は勧告を行わない場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該是正の要求の取消しを求める訴えの提起をせず、かつ、当該是正の要求に応じた措置を講じないとき。
2 前項の指示を受けた都道府県の執行機関は、高等裁判所に対し、当該市町村の不作為に係る市町村の行政庁を被告として、訴えをもつて当該市町村の不作為の違法の確認を求めなければならない。
3 第二百四十五条の七第二項の規定による指示を行つた都道府県の執行機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、高等裁判所に対し、当該指示を受けた市町村の不作為に係る市町村の行政庁(当該指示があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁)を被告として、訴えをもつて当該市町村の不作為の違法の確認を求めることができる。
一 市町村長その他の市町村の執行機関が当該指示に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をせず(申出後に同条第五項において準用する第二百五十条の十七第一項の規定により当該申出が取り下げられた場合を含む。)、かつ、当該指示に係る措置を講じないとき。
二 市町村長その他の市町村の執行機関が当該指示に関する第二百五十一条の三第一項の規定による申出をした場合において、次に掲げるとき。
イ 自治紛争処理委員が第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第二項の規定による審査の結果又は勧告の内容の通知をした場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該指示の取消しを求める訴えの提起をせず(訴えの提起後に当該訴えが取り下げられた場合を含む。ロにおいて同じ。)、かつ、当該指示に係る措置を講じないとき。
ロ 自治紛争処理委員が当該申出をした日から九十日を経過しても第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十四第二項の規定による審査又は勧告を行わない場合において、当該市町村長その他の市町村の執行機関が第二百五十一条の六第一項の規定による当該指示の取消しを求める訴えの提起をせず、かつ、当該指示に係る措置を講じないとき。
4 第二百四十五条の七第三項の指示を行つた各大臣は、前項の都道府県の執行機関に対し、同項の規定による訴えの提起に関し、必要な指示をすることができる。
5 第二項及び第三項の訴えは、次に掲げる期間が経過するまでは、提起することができない。
一 第一項第一号及び第三項第一号の場合は、第二百五十一条の三第五項において準用する第二百五十条の十三第四項本文の期間
二 第一項第二号イ及び第三項第二号イの場合は、第二百五十一条の六第二項第一号、第二号又は第四号に掲げる期間
三 第一項第二号ロ及び第三項第二号ロの場合は、第二百五十一条の六第二項第三号に掲げる期間
6 第二百五十一条の五第三項から第六項までの規定は、第二項及び第三項の訴えについて準用する。この場合において、同条第三項中「当該普通地方公共団体の区域」とあるのは、「当該市町村の区域」と読み替えるものとする。
7 第二項及び第三項の訴えについては、行政事件訴訟法第四十三条第三項の規定にかかわらず、同法第四十条第二項及び第四十一条第二項の規定は、準用しない。
8 前各項に定めるもののほか、第二項及び第三項の訴えについては、主張及び証拠の申出の時期の制限その他審理の促進に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
第三節 普通地方公共団体相互間の協力
第一款 連携協約
(連携協約)
第二百五十二条の二 普通地方公共団体は、当該普通地方公共団体及び他の普通地方公共団体の区域における当該普通地方公共団体及び当該他の普通地方公共団体の事務の処理に当たつての当該他の普通地方公共団体との連携を図るため、協議により、当該普通地方公共団体及び当該他の普通地方公共団体が連携して事務を処理するに当たつての基本的な方針及び役割分担を定める協約(以下「連携協約」という。)を当該他の普通地方公共団体と締結することができる。
2 普通地方公共団体は、連携協約を締結したときは、その旨及び当該連携協約を告示するとともに、都道府県が締結したものにあつては総務大臣、その他のものにあつては都道府県知事に届け出なければならない。
3 第一項の協議については、関係普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。
4 普通地方公共団体は、連携協約を変更し、又は連携協約を廃止しようとするときは、前三項の例によりこれを行わなければならない。
5 公益上必要がある場合においては、都道府県が締結するものについては総務大臣、その他のものについては都道府県知事は、関係のある普通地方公共団体に対し、連携協約を締結すべきことを勧告することができる。
6 連携協約を締結した普通地方公共団体は、当該連携協約に基づいて、当該連携協約を締結した他の普通地方公共団体と連携して事務を処理するに当たつて当該普通地方公共団体が分担すべき役割を果たすため必要な措置を執るようにしなければならない。
7 連携協約を締結した普通地方公共団体相互の間に連携協約に係る紛争があるときは、当事者である普通地方公共団体は、都道府県が当事者となる紛争にあつては総務大臣、その他の紛争にあつては都道府県知事に対し、文書により、自治紛争処理委員による当該紛争を処理するための方策の提示を求める旨の申請をすることができる。
第二款 協議会
(協議会の設置)
第二百五十二条の二の二 普通地方公共団体は、普通地方公共団体の事務の一部を共同して管理し及び執行し、若しくは普通地方公共団体の事務の管理及び執行について連絡調整を図り、又は広域にわたる総合的な計画を共同して作成するため、協議により規約を定め、普通地方公共団体の協議会を設けることができる。
2 普通地方公共団体は、協議会を設けたときは、その旨及び規約を告示するとともに、都道府県の加入するものにあつては総務大臣、その他のものにあつては都道府県知事に届け出なければならない。
3 第一項の協議については、関係普通地方公共団体の議会の議決を経なければならない。ただし、普通地方公共団体の事務の管理及び執行について連絡調整を図るため普通地方公共団体の協議会を設ける場合は、この限りでない。
4 公益上必要がある場合においては、都道府県の加入するものについては総務大臣、その他のものについては都道府県知事は、関係のある普通地方公共団体に対し、普通地方公共団体の協議会を設けるべきことを勧告することができる。
5 普通地方公共団体の協議会が広域にわたる総合的な計画を作成したときは、関係普通地方公共団体は、当該計画に基づいて、その事務を処理するようにしなければならない。
6 普通地方公共団体の協議会は、必要があると認めるときは、関係のある公の機関の長に対し、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
(協議会の組織)
第二百五十二条の三 普通地方公共団体の協議会は、会長及び委員をもつてこれを組織する。
2 普通地方公共団体の協議会の会長及び委員は、規約の定めるところにより常勤又は非常勤とし、関係普通地方公共団体の職員のうちから、これを選任する。
3 普通地方公共団体の協議会の会長は、普通地方公共団体の協議会の事務を掌理し、協議会を代表する。
(協議会の規約)
第二百五十二条の四 普通地方公共団体の協議会の規約には、次に掲げる事項につき規定を設けなければならない。
一 協議会の名称
二 協議会を設ける普通地方公共団体
三 協議会の管理し及び執行し、若しくは協議会において連絡調整を図る関係普通地方公共団体の事務又は協議会の作成する計画の項目
四 協議会の組織並びに会長及び委員の選任の方法
五 協議会の経費の支弁の方法
2 普通地方公共団体の事務の一部を共同して管理し及び執行するため普通地方公共団体の協議会を設ける場合には、協議会の規約には、前項各号に掲げるもののほか、次に掲げる事項につき規定を設けなければならない。
一 協議会の管理し及び執行する関係普通地方公共団体の事務(以下本項中「協議会の担任する事務」という。)の管理及び執行の方法
二 協議会の担任する事務を管理し及び執行する場所
三 協議会の担任する事務に従事する関係普通地方公共団体の職員の身分取扱い
四 協議会の担任する事務の用に供する関係普通地方公共団体の財産の取得、管理及び処分又は公の施設の設置、管理及び廃止の方法
五 前各号に掲げるものを除くほか、協議会と協議会を設ける関係普通地方公共団体との関係その他協議会に関し必要な事項
(協議会の事務の管理及び執行の効力)
第二百五十二条の五 普通地方公共団体の協議会が関係普通地方公共団体又は関係普通地方公共団体の長その他の執行機関の名においてした事務の管理及び執行は、関係普通地方公共団体の長その他の執行機関が管理し及び執行したものとしての効力を有する。
(協議会の組織の変更及び廃止)
第二百五十二条の六 普通地方公共団体は、普通地方公共団体の協議会を設ける普通地方公共団体の数を増減し、若しくは協議会の規約を変更し、又は協議会を廃止しようとするときは、第二百五十二条の二の二第一項から第三項までの例によりこれを行わなければならない。
(脱退による協議会の組織の変更及び廃止の特例)
第二百五十二条の六の二 前条の規定にかかわらず、協議会を設ける普通地方公共団体は、その議会の議決を経て、脱退する日の二年前までに他の全ての関係普通地方公共団体に書面で予告をすることにより、協議会から脱退することができる。
2 前項の予告を受けた関係普通地方公共団体は、当該予告をした普通地方公共団体が脱退する時までに、第二百五十二条の二の二第一項から第三項までの例により、当該脱退により必要となる規約の変更を行わなければならない。ただし、第二百五十二条の四第一項第二号に掲げる事項のみに係る規約の変更については、第二百五十二条の二の二第三項本文の例によらないものとする。
3 第一項の予告の撤回は、他の全ての関係普通地方公共団体が議会の議決を経て同意をした場合に限り、することができる。この場合において、同項の予告をした普通地方公共団体が他の関係普通地方公共団体に当該予告の撤回について同意を求めるに当たつては、あらかじめ、その議会の議決を経なければならない。
4 普通地方公共団体は、第一項の規定により協議会から脱退したときは、その旨を告示しなければならない。
5 第一項の規定による脱退により協議会を設ける普通地方公共団体が一となつたときは、当該協議会は廃止されるものとする。この場合において、当該普通地方公共団体は、その旨を告示するとともに、第二百五十二条の二の二第二項の例により、総務大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
第三款 機関等の共同設置
(機関等の共同設置)
第二百五十二条の七 普通地方公共団体は、協議により規約を定め、共同して、第百三十八条第一項若しくは第二項に規定する事務局若しくはその内部組織(次項及び第二百五十二条の十三において「議会事務局」という。)、第百三十八条の四第一項に規定する委員会若しくは委員、同条第三項に規定する附属機関、第百五十六条第一項に規定する行政機関、第百五十八条第一項に規定する内部組織、委員会若しくは委員の事務局若しくはその内部組織(次項及び第二百五十二条の十三において「委員会事務局」という。)、普通地方公共団体の議会、長、委員会若しくは委員の事務を補助する職員又は第百七十四条第一項に規定する専門委員を置くことができる。ただし、政令で定める委員会については、この限りでない。
2 前項の規定による議会事務局、執行機関、附属機関、行政機関、内部組織、委員会事務局若しくは職員を共同設置する普通地方公共団体の数を増減し、若しくはこれらの議会事務局、執行機関、附属機関、行政機関、内部組織、委員会事務局若しくは職員の共同設置に関する規約を変更し、又はこれらの議会事務局、執行機関、附属機関、行政機関、内部組織、委員会事務局若しくは職員の共同設置を廃止しようとするときは、関係普通地方公共団体は、同項の例により、協議してこれを行わなければならない。
3 第二百五十二条の二の二第二項及び第三項本文の規定は前二項の場合に、同条第四項の規定は第一項の場合にこれを準用する。
(脱退による機関等の共同設置の変更及び廃止の特例)
第二百五十二条の七の二 前条第二項の規定にかかわらず、同条第一項の規定により機関等を共同設置する普通地方公共団体は、その議会の議決を経て、脱退する日の二年前までに他の全ての関係普通地方公共団体に書面で予告をすることにより、共同設置から脱退することができる。
2 前項の予告を受けた関係普通地方公共団体は、当該予告をした普通地方公共団体が脱退する時までに、協議して当該脱退により必要となる規約の変更を行わなければならない。
3 第二百五十二条の二の二第二項及び第三項本文の規定は、前項の場合について準用する。ただし、次条第二号(第二百五十二条の十三において準用する場合を含む。)に掲げる事項のみに係る規約の変更については、第二百五十二条の二の二第三項本文の規定は、準用しない。
4 第一項の予告の撤回は、他の全ての関係普通地方公共団体が議会の議決を経て同意をした場合に限り、することができる。この場合において、同項の予告をした普通地方公共団体が他の関係普通地方公共団体に当該予告の撤回について同意を求めるに当たつては、あらかじめ、その議会の議決を経なければならない。
5 普通地方公共団体は、第一項の規定により機関等の共同設置から脱退したときは、その旨を告示しなければならない。
6 第一項の規定による脱退により機関等を共同設置する普通地方公共団体が一となつたときは、当該共同設置は廃止されるものとする。この場合において、当該普通地方公共団体は、その旨を告示するとともに、第二百五十二条の二の二第二項の例により、総務大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
(機関の共同設置に関する規約)
第二百五十二条の八 第二百五十二条の七の規定により共同設置する普通地方公共団体の委員会若しくは委員又は附属機関(以下この条において「共同設置する機関」という。)の共同設置に関する規約には、次に掲げる事項につき規定を設けなければならない。
一 共同設置する機関の名称
二 共同設置する機関を設ける普通地方公共団体
三 共同設置する機関の執務場所
四 共同設置する機関を組織する委員その他の構成員の選任の方法及びその身分取扱い
五 前各号に掲げるものを除くほか、共同設置する機関と関係普通地方公共団体との関係その他共同設置する機関に関し必要な事項
(共同設置する機関の委員等の選任及び身分取扱い)
第二百五十二条の九 普通地方公共団体が共同設置する委員会の委員で、普通地方公共団体の議会が選挙すべきものの選任については、規約で、次の各号のいずれの方法によるかを定めるものとする。
一 規約で定める普通地方公共団体の議会が選挙すること。
二 関係普通地方公共団体の長が協議により定めた共通の候補者について、すべての関係普通地方公共団体の議会が選挙すること。
2 普通地方公共団体が共同設置する委員会の委員(教育委員会にあつては、教育長及び委員)若しくは委員又は附属機関の委員その他の構成員で、普通地方公共団体の長が当該普通地方公共団体の議会の同意を得て選任すべきものの選任については、規約で、次の各号のいずれの方法によるかを定めるものとする。
一 規約で定める普通地方公共団体の長が当該普通地方公共団体の議会の同意を得て選任すること。
二 関係普通地方公共団体の長が協議により定めた共通の候補者について、それぞれの関係普通地方公共団体の長が当該普通地方公共団体の議会の同意を得た上、規約で定める普通地方公共団体の長が選任すること。
3 普通地方公共団体が共同設置する委員会の委員若しくは委員又は附属機関の委員その他の構成員で、普通地方公共団体の長、委員会又は委員が選任すべきものの選任については、規約で、次の各号のいずれの方法によるかを定めるものとする。
一 規約で定める普通地方公共団体の長、委員会又は委員が選任すること。
二 関係普通地方公共団体の長、委員会又は委員が協議により定めた者について、規約で定める普通地方公共団体の長、委員会又は委員がこれを選任すること。
4 普通地方公共団体が共同設置する委員会の委員(教育委員会にあつては、教育長及び委員)若しくは委員又は附属機関の委員その他の構成員で第一項又は第二項の規定により選任するものの身分取扱いについては、規約で定める普通地方公共団体の議会が選挙し又は規約で定める普通地方公共団体の長が選任する場合においては、当該普通地方公共団体の職員とみなし、全ての関係普通地方公共団体の議会が選挙する場合においては、規約で定める普通地方公共団体の職員とみなす。
5 普通地方公共団体が共同設置する委員会の委員若しくは委員又は附属機関の委員その他の構成員で第三項の規定により選任するものの身分取扱いについては、これらの者を選任する普通地方公共団体の長、委員会又は委員の属する普通地方公共団体の職員とみなす。
(共同設置する機関の委員等の解職請求)
第二百五十二条の十 普通地方公共団体が共同設置する委員会の委員(教育委員会にあつては、教育長及び委員)若しくは委員又は附属機関の委員その他の構成員で、法律の定めるところにより選挙権を有する者の請求に基づき普通地方公共団体の議会の議決によりこれを解職することができるものの解職については、関係普通地方公共団体における選挙権を有する者が、政令の定めるところにより、その属する普通地方公共団体の長に対し、解職の請求を行い、二の普通地方公共団体の共同設置する場合においては全ての関係普通地方公共団体の議会において解職に同意する旨の議決があつたとき、又は三以上の普通地方公共団体の共同設置する場合においてはその半数を超える関係普通地方公共団体の議会において解職に同意する旨の議決があつたときは、当該解職は、成立するものとする。
(共同設置する機関の補助職員等)
第二百五十二条の十一 普通地方公共団体が共同設置する委員会又は委員の事務を補助する職員は、第二百五十二条の九第四項又は第五項の規定により共同設置する委員会の委員(教育委員会にあつては、教育長及び委員)又は委員が属するものとみなされる普通地方公共団体(以下この条において「規約で定める普通地方公共団体」という。)の長の補助機関である職員をもつて充て、普通地方公共団体が共同設置する附属機関の庶務は、規約で定める普通地方公共団体の執行機関においてこれをつかさどるものとする。
2 普通地方公共団体が共同設置する委員会若しくは委員又は附属機関に要する経費は、関係普通地方公共団体がこれを負担し、規約で定める普通地方公共団体の歳入歳出予算にこれを計上して支出するものとする。
3 普通地方公共団体が共同設置する委員会が徴収する手数料その他の収入は、規約で定める普通地方公共団体の収入とする。
4 普通地方公共団体が共同設置する委員会が行う関係普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び関係普通地方公共団体の経営に係る事業の管理の通常の監査は、規約で定める普通地方公共団体の監査委員が毎会計年度少なくとも一回以上期日を定めてこれを行うものとする。この場合においては、規約で定める普通地方公共団体の監査委員は、監査の結果に関する報告を他の関係普通地方公共団体の長に提出し、かつ、これを公表しなければならない。
(共同設置する機関に対する法令の適用)
第二百五十二条の十二 普通地方公共団体が共同設置する委員会若しくは委員又は附属機関は、この法律その他これらの機関の権限に属する事務の管理及び執行に関する法令、条例、規則その他の規程の適用については、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、それぞれ関係普通地方公共団体の委員会若しくは委員又は附属機関とみなす。
(議会事務局等の共同設置に関する準用規定)
第二百五十二条の十三 第二百五十二条の八から前条までの規定は、政令の定めるところにより、第二百五十二条の七の規定による議会事務局、行政機関、内部組織、委員会事務局、普通地方公共団体の議会、長、委員会若しくは委員の事務を補助する職員又は専門委員の共同設置について準用する。
第四款 事務の委託
(事務の委託)
第二百五十二条の十四 普通地方公共団体は、協議により規約を定め、普通地方公共団体の事務の一部を、他の普通地方公共団体に委託して、当該他の普通地方公共団体の長又は同種の委員会若しくは委員をして管理し及び執行させることができる。
2 前項の規定により委託した事務を変更し、又はその事務の委託を廃止しようとするときは、関係普通地方公共団体は、同項の例により、協議してこれを行わなければならない。
3 第二百五十二条の二の二第二項及び第三項本文の規定は前二項の規定により普通地方公共団体の事務を委託し、又は委託した事務を変更し、若しくはその事務の委託を廃止する場合に、同条第四項の規定は第一項の場合にこれを準用する。
(事務の委託の規約)
第二百五十二条の十五 前条の規定により委託する普通地方公共団体の事務(以下本条中「委託事務」という。)の委託に関する規約には、次に掲げる事項につき規定を設けなければならない。
一 委託する普通地方公共団体及び委託を受ける普通地方公共団体
二 委託事務の範囲並びに委託事務の管理及び執行の方法
三 委託事務に要する経費の支弁の方法
四 前各号に掲げるもののほか、委託事務に関し必要な事項
(事務の委託の効果)
第二百五十二条の十六 普通地方公共団体の事務を、他の普通地方公共団体に委託して、当該他の普通地方公共団体の長又は同種の委員会若しくは委員をして管理し及び執行させる場合においては、当該事務の管理及び執行に関する法令中委託した普通地方公共団体又はその執行機関に適用すべき規定は、当該委託された事務の範囲内において、その事務の委託を受けた普通地方公共団体又はその執行機関について適用があるものとし、別に規約で定めをするものを除くほか、事務の委託を受けた普通地方公共団体の当該委託された事務の管理及び執行に関する条例、規則又はその機関の定める規程は、委託した普通地方公共団体の条例、規則又はその機関の定める規程としての効力を有する。
第五款 事務の代替執行
(事務の代替執行)
第二百五十二条の十六の二 普通地方公共団体は、他の普通地方公共団体の求めに応じて、協議により規約を定め、当該他の普通地方公共団体の事務の一部を、当該他の普通地方公共団体又は当該他の普通地方公共団体の長若しくは同種の委員会若しくは委員の名において管理し及び執行すること(以下この条及び次条において「事務の代替執行」という。)ができる。
2 前項の規定により事務の代替執行をする事務(以下この款において「代替執行事務」という。)を変更し、又は事務の代替執行を廃止しようとするときは、関係普通地方公共団体は、同項の例により、協議してこれを行わなければならない。
3 第二百五十二条の二の二第二項及び第三項本文の規定は前二項の規定により事務の代替執行をし、又は代替執行事務を変更し、若しくは事務の代替執行を廃止する場合に、同条第四項の規定は第一項の場合に準用する。
(事務の代替執行の規約)
第二百五十二条の十六の三 事務の代替執行に関する規約には、次に掲げる事項につき規定を設けなければならない。
一 事務の代替執行をする普通地方公共団体及びその相手方となる普通地方公共団体
二 代替執行事務の範囲並びに代替執行事務の管理及び執行の方法
三 代替執行事務に要する経費の支弁の方法
四 前三号に掲げるもののほか、事務の代替執行に関し必要な事項
(代替執行事務の管理及び執行の効力)
第二百五十二条の十六の四 第二百五十二条の十六の二の規定により普通地方公共団体が他の普通地方公共団体又は他の普通地方公共団体の長若しくは同種の委員会若しくは委員の名において管理し及び執行した事務の管理及び執行は、当該他の普通地方公共団体の長又は同種の委員会若しくは委員が管理し及び執行したものとしての効力を有する。
第六款 職員の派遣
(職員の派遣)
第二百五十二条の十七 普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員は、法律に特別の定めがあるものを除くほか、当該普通地方公共団体の事務の処理のため特別の必要があると認めるときは、他の普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員に対し、当該普通地方公共団体の職員の派遣を求めることができる。
2 前項の規定による求めに応じて派遣される職員は、派遣を受けた普通地方公共団体の職員の身分をあわせ有することとなるものとし、その給料、手当(退職手当を除く。)及び旅費は、当該職員の派遣を受けた普通地方公共団体の負担とし、退職手当及び退職年金又は退職一時金は、当該職員の派遣をした普通地方公共団体の負担とする。ただし、当該派遣が長期間にわたることその他の特別の事情があるときは、当該職員の派遣を求める普通地方公共団体及びその求めに応じて当該職員の派遣をしようとする普通地方公共団体の長又は委員会若しくは委員の協議により、当該派遣の趣旨に照らして必要な範囲内において、当該職員の派遣を求める普通地方公共団体が当該職員の退職手当の全部又は一部を負担することとすることができる。
3 普通地方公共団体の委員会又は委員が、第一項の規定により職員の派遣を求め、若しくはその求めに応じて職員を派遣しようとするとき、又は前項ただし書の規定により退職手当の負担について協議しようとするときは、あらかじめ、当該普通地方公共団体の長に協議しなければならない。
4 第二項に規定するもののほか、第一項の規定に基づき派遣された職員の身分取扱いに関しては、当該職員の派遣をした普通地方公共団体の職員に関する法令の規定の適用があるものとする。ただし、当該法令の趣旨に反しない範囲内で政令で特別の定めをすることができる。
第四節 条例による事務処理の特例
(条例による事務処理の特例)
第二百五十二条の十七の二 都道府県は、都道府県知事の権限に属する事務の一部を、条例の定めるところにより、市町村が処理することとすることができる。この場合においては、当該市町村が処理することとされた事務は、当該市町村の長が管理し及び執行するものとする。
2 前項の条例(同項の規定により都道府県の規則に基づく事務を市町村が処理することとする場合で、同項の条例の定めるところにより、規則に委任して当該事務の範囲を定めるときは、当該規則を含む。以下本節において同じ。)を制定し又は改廃する場合においては、都道府県知事は、あらかじめ、その権限に属する事務の一部を処理し又は処理することとなる市町村の長に協議しなければならない。
3 市町村の長は、その議会の議決を経て、都道府県知事に対し、第一項の規定によりその権限に属する事務の一部を当該市町村が処理することとするよう要請することができる。
4 前項の規定による要請があつたときは、都道府県知事は、速やかに、当該市町村の長と協議しなければならない。
(条例による事務処理の特例の効果)
第二百五十二条の十七の三 前条第一項の条例の定めるところにより、都道府県知事の権限に属する事務の一部を市町村が処理する場合においては、当該条例の定めるところにより市町村が処理することとされた事務について規定する法令、条例又は規則中都道府県に関する規定は、当該事務の範囲内において、当該市町村に関する規定として当該市町村に適用があるものとする。
2 前項の規定により市町村に適用があるものとされる法令の規定により国の行政機関が市町村に対して行うものとなる助言等、資料の提出の要求等又は是正の要求等は、都道府県知事を通じて行うことができるものとする。
3 第一項の規定により市町村に適用があるものとされる法令の規定により市町村が国の行政機関と行うものとなる協議は、都道府県知事を通じて行うものとし、当該法令の規定により国の行政機関が市町村に対して行うものとなる許認可等に係る申請等は、都道府県知事を経由して行うものとする。
(是正の要求等の特則)
第二百五十二条の十七の四 都道府県知事は、第二百五十二条の十七の二第一項の条例の定めるところにより市町村が処理することとされた事務のうち自治事務の処理が法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるときは、当該市町村に対し、第二百四十五条の五第二項に規定する各大臣の指示がない場合であつても、同条第三項の規定により、当該自治事務の処理について違反の是正又は改善のため必要な措置を講ずべきことを求めることができる。
2 第二百五十二条の十七の二第一項の条例の定めるところにより市町村が処理することとされた事務のうち法定受託事務に対する第二百四十五条の八第十二項において準用する同条第一項から第十一項までの規定の適用については、同条第十二項において読み替えて準用する同条第二項から第四項まで、第六項、第八項及び第十一項中「都道府県知事」とあるのは、「各大臣」とする。この場合においては、同条第十三項の規定は適用しない。
3 第二百五十二条の十七の二第一項の条例の定めるところにより市町村が処理することとされた事務のうち自治事務の処理について第二百四十五条の五第三項の規定による是正の要求(第一項の規定による是正の要求を含む。)を行つた都道府県知事は、第二百五十二条第一項各号のいずれかに該当するときは、同項に規定する各大臣の指示がない場合であつても、同条第二項の規定により、訴えをもつて当該是正の要求を受けた市町村の不作為の違法の確認を求めることができる。
4 第二百五十二条の十七の二第一項の条例の定めるところにより市町村が処理することとされた事務のうち法定受託事務に係る市町村長の処分についての第二百五十五条の二第一項の審査請求の裁決に不服がある者は、当該処分に係る事務を規定する法律又はこれに基づく政令を所管する各大臣に対して再審査請求をすることができる。
5 市町村長が第二百五十二条の十七の二第一項の条例の定めるところにより市町村が処理することとされた事務のうち法定受託事務に係る処分をする権限をその補助機関である職員又はその管理に属する行政機関の長に委任した場合において、委任を受けた職員又は行政機関の長がその委任に基づいてした処分につき、第二百五十五条の二第二項の再審査請求の裁決があつたときは、当該裁決に不服がある者は、再々審査請求をすることができる。この場合において、再々審査請求は、当該処分に係る再審査請求若しくは審査請求の裁決又は当該処分を対象として、当該処分に係る事務を規定する法律又はこれに基づく政令を所管する各大臣に対してするものとする。
6 前項の再々審査請求については、行政不服審査法第四章の規定を準用する。
7 前項において準用する行政不服審査法の規定に基づく処分及びその不作為については、行政不服審査法第二条及び第三条の規定は、適用しない。
第五節 雑則
(組織及び運営の合理化に係る助言及び勧告並びに資料の提出の要求)
第二百五十二条の十七の五 総務大臣又は都道府県知事は、普通地方公共団体の組織及び運営の合理化に資するため、普通地方公共団体に対し、適切と認める技術的な助言若しくは勧告をし、又は当該助言若しくは勧告をするため若しくは普通地方公共団体の組織及び運営の合理化に関する情報を提供するため必要な資料の提出を求めることができる。
2 総務大臣は、都道府県知事に対し、前項の規定による市町村に対する助言若しくは勧告又は資料の提出の求めに関し、必要な指示をすることができる。
3 普通地方公共団体の長は、第二条第十四項及び第十五項の規定の趣旨を達成するため必要があると認めるときは、総務大臣又は都道府県知事に対し、当該普通地方公共団体の組織及び運営の合理化に関する技術的な助言若しくは勧告又は必要な情報の提供を求めることができる。
(財務に係る実地検査)
第二百五十二条の十七の六 総務大臣は、必要があるときは、都道府県について財務に関係のある事務に関し、実地の検査を行うことができる。
2 都道府県知事は、必要があるときは、市町村について財務に関係のある事務に関し、実地の検査を行うことができる。
3 総務大臣は、都道府県知事に対し、前項の規定による検査に関し、必要な指示をすることができる。
4 総務大臣は、前項の規定によるほか、緊急を要するときその他特に必要があると認めるときは、市町村について財務に関係のある事務に関し、実地の検査を行うことができる。
(市町村に関する調査)
第二百五十二条の十七の七 総務大臣は、第二百五十二条の十七の五第一項及び第二項並びに前条第三項及び第四項の規定による権限の行使のためその他市町村の適正な運営を確保するため必要があるときは、都道府県知事に対し、市町村についてその特に指定する事項の調査を行うよう指示をすることができる。
(長の臨時代理者)
第二百五十二条の十七の八 第百五十二条の規定により普通地方公共団体の長の職務を代理する者がないときは、都道府県知事については総務大臣、市町村長については都道府県知事は、普通地方公共団体の長の被選挙権を有する者で当該普通地方公共団体の区域内に住所を有するもののうちから臨時代理者を選任し、当該普通地方公共団体の長の職務を行わせることができる。
2 臨時代理者は、当該普通地方公共団体の長が選挙され、就任する時まで、普通地方公共団体の長の権限に属するすべての職務を行う。
3 臨時代理者により選任又は任命された当該普通地方公共団体の職員は、当該普通地方公共団体の長が選挙され、就任した時は、その職を失う。
(臨時選挙管理委員)
第二百五十二条の十七の九 普通地方公共団体の選挙管理委員会が成立しない場合において、当該普通地方公共団体の議会もまた成立していないときは、都道府県にあつては総務大臣、市町村にあつては都道府県知事は、臨時選挙管理委員を選任し、選挙管理委員の職務を行わせることができる。
(臨時選挙管理委員の給与)
第二百五十二条の十七の十 前条の臨時選挙管理委員に対する給与は、当該普通地方公共団体の選挙管理委員に対する給与の例によりこれを定める。
(在職期間の通算)
第二百五十二条の十八 都道府県は、恩給法(大正十二年法律第四十八号)第十九条に規定する公務員(同法同条に規定する公務員とみなされる者を含む。以下本条中「公務員」という。)であつた者、他の都道府県の退職年金及び退職一時金に関する条例(以下本条中「退職年金条例」という。)の適用を受ける職員(その都道府県の退職年金条例の適用を受ける市町村立学校職員給与負担法(昭和二十三年法律第百三十五号)第一条及び第二条に規定する職員を含む。以下本条中「他の都道府県の職員」という。)であつた者又は市町村の退職年金条例の適用を受ける学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学、高等学校及び幼稚園の職員並びに市町村の教育事務に従事する職員中政令で定める者(以下本条中「市町村の教育職員」という。)であつた者が、当該都道府県の退職年金条例の適用を受ける職員(その都道府県の退職年金条例の適用を受ける市町村立学校職員給与負担法第一条及び第二条に規定する職員を含む。以下本条中「当該都道府県の職員」という。)となつた場合においては、政令の定める基準に従い、当該公務員、他の都道府県の職員又は市町村の教育職員としての在職期間を当該都道府県の退職年金条例の規定による退職年金及び退職一時金の基礎となるべき在職期間に通算する措置を講じなければならない。ただし、市町村の教育職員としての在職期間については、当該市町村の教育職員に適用される退職年金条例の規定が政令の定める基準に従つて定められていないときは、この限りでない。
2 都道府県は、当該都道府県の職員であつた者が公務員、他の都道府県の職員又は市町村の教育職員となり、その当該都道府県の職員としての在職期間が恩給法の規定による恩給の基礎となるべき在職期間又は他の都道府県若しくは市町村の退職年金条例の規定による退職年金及び退職一時金の基礎となるべき在職期間に通算される場合における必要な調整措置を、政令の定める基準に従い、講じなければならない。
3 第一項の規定は、公務員であつた者、都道府県の職員(都道府県の退職年金条例の適用を受ける職員(その都道府県の退職年金条例の適用を受ける市町村立学校職員給与負担法第一条及び第二条に規定する職員を含む。)をいう。以下本項において同じ。)であつた者又は他の市町村の教育職員であつた者が市町村の教育職員となつた場合における当該市町村について、前項の規定は、市町村の教育職員であつた者が公務員、都道府県の職員又は他の市町村の教育職員となつた場合における当該市町村について、これを準用する。
4 普通地方公共団体は、第一項及び前項の規定の適用がある場合のほか、他の普通地方公共団体の退職年金条例の適用を受ける職員であつた者が当該普通地方公共団体の退職年金条例の適用を受ける職員となつた場合においては、当該他の普通地方公共団体の退職年金条例の適用を受ける職員としての在職期間を当該普通地方公共団体の退職年金条例の規定による退職年金及び退職一時金の基礎となる在職期間に通算する措置を講ずるように努めなければならない。
第二百五十二条の十八の二 普通地方公共団体は、国又は他の普通地方公共団体の職員から引き続いて当該普通地方公共団体の職員となつた者に係る退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算については、その者の当該国又は他の普通地方公共団体の職員としての引き続いた在職期間を当該普通地方公共団体の職員としての引き続いた在職期間に通算する措置を講ずるように努めなければならない。
第十二章 大都市等に関する特例
第一節 大都市に関する特例
(指定都市の権能)
第二百五十二条の十九 政令で指定する人口五十万以上の市(以下「指定都市」という。)は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。
一 児童福祉に関する事務
二 民生委員に関する事務
三 身体障害者の福祉に関する事務
四 生活保護に関する事務
五 行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務
五の二 社会福祉事業に関する事務
五の三 知的障害者の福祉に関する事務
六 母子家庭及び父子家庭並びに寡婦の福祉に関する事務
六の二 老人福祉に関する事務
七 母子保健に関する事務
七の二 介護保険に関する事務
八 障害者の自立支援に関する事務
八の二 生活困窮者の自立支援に関する事務
九 食品衛生に関する事務
九の二 医療に関する事務
十 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
十一 結核の予防に関する事務
十二 土地区画整理事業に関する事務
十三 屋外広告物の規制に関する事務
2 指定都市がその事務を処理するに当たつて、法律又はこれに基づく政令の定めるところにより都道府県知事若しくは都道府県の委員会の許可、認可、承認その他これらに類する処分を要し、又はその事務の処理について都道府県知事若しくは都道府県の委員会の改善、停止、制限、禁止その他これらに類する指示その他の命令を受けるものとされている事項で政令で定めるものについては、政令の定めるところにより、これらの許可、認可等の処分を要せず、若しくはこれらの指示その他の命令に関する法令の規定を適用せず、又は都道府県知事若しくは都道府県の委員会の許可、認可等の処分若しくは指示その他の命令に代えて、各大臣の許可、認可等の処分を要するものとし、若しくは各大臣の指示その他の命令を受けるものとする。
(区の設置)
第二百五十二条の二十 指定都市は、市長の権限に属する事務を分掌させるため、条例で、その区域を分けて区を設け、区の事務所又は必要があると認めるときはその出張所を置くものとする。
2 区の事務所又はその出張所の位置、名称及び所管区域並びに区の事務所が分掌する事務は、条例でこれを定めなければならない。
3 区にその事務所の長として区長を置く。
4 区長又は区の事務所の出張所の長は、当該普通地方公共団体の長の補助機関である職員をもつて充てる。
5 区に選挙管理委員会を置く。
6 第四条第二項の規定は第二項の区の事務所又はその出張所の位置及び所管区域に、第百七十五条第二項の規定は区長又は第四項の区の事務所の出張所の長に、第二編第七章第三節中市の選挙管理委員会に関する規定は前項の選挙管理委員会について、これを準用する。
7 指定都市は、必要と認めるときは、条例で、区ごとに区地域協議会を置くことができる。この場合において、その区域内に地域自治区が設けられる区には、区地域協議会を設けないことができる。
8 第二百二条の五第二項から第五項まで及び第二百二条の六から第二百二条の九までの規定は、区地域協議会に準用する。
9 指定都市は、地域自治区を設けるときは、その区域は、区の区域を分けて定めなければならない。
10 第七項の規定に基づき、区に区地域協議会を置く指定都市は、第二百二条の四第一項の規定にかかわらず、その一部の区の区域に地域自治区を設けることができる。
11 前各項に定めるもののほか、指定都市の区に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
(総合区の設置)
第二百五十二条の二十の二 指定都市は、その行政の円滑な運営を確保するため必要があると認めるときは、前条第一項の規定にかかわらず、市長の権限に属する事務のうち特定の区の区域内に関するものを第八項の規定により総合区長に執行させるため、条例で、当該区に代えて総合区を設け、総合区の事務所又は必要があると認めるときはその出張所を置くことができる。
2 総合区の事務所又はその出張所の位置、名称及び所管区域並びに総合区の事務所が分掌する事務は、条例でこれを定めなければならない。
3 総合区にその事務所の長として総合区長を置く。
4 総合区長は、市長が議会の同意を得てこれを選任する。
5 総合区長の任期は、四年とする。ただし、市長は、任期中においてもこれを解職することができる。
6 総合区の事務所の職員のうち、総合区長があらかじめ指定する者は、総合区長に事故があるとき又は総合区長が欠けたときは、その職務を代理する。
7 第百四十一条、第百四十二条、第百五十九条、第百六十四条、第百六十五条第二項、第百六十六条第一項及び第三項並びに第百七十五条第二項の規定は、総合区長について準用する。
8 総合区長は、総合区の区域に係る政策及び企画をつかさどるほか、法律若しくはこれに基づく政令又は条例により総合区長が執行することとされた事務及び市長の権限に属する事務のうち主として総合区の区域内に関するもので次に掲げるものを執行し、これらの事務の執行について当該指定都市を代表する。ただし、法律又はこれに基づく政令に特別の定めがある場合は、この限りでない。
一 総合区の区域に住所を有する者の意見を反映させて総合区の区域のまちづくりを推進する事務(法律若しくはこれに基づく政令又は条例により市長が執行することとされたものを除く。)
二 総合区の区域に住所を有する者相互間の交流を促進するための事務(法律若しくはこれに基づく政令又は条例により市長が執行することとされたものを除く。)
三 社会福祉及び保健衛生に関する事務のうち総合区の区域に住所を有する者に対して直接提供される役務に関する事務(法律若しくはこれに基づく政令又は条例により市長が執行することとされたものを除く。)
四 前三号に掲げるもののほか、主として総合区の区域内に関する事務で条例で定めるもの
9 総合区長は、総合区の事務所又はその出張所の職員(政令で定めるものを除く。)を任免する。ただし、指定都市の規則で定める主要な職員を任免する場合においては、あらかじめ、市長の同意を得なければならない。
10 総合区長は、歳入歳出予算のうち総合区長が執行する事務に係る部分に関し必要があると認めるときは、市長に対し意見を述べることができる。
11 総合区に選挙管理委員会を置く。
12 第四条第二項の規定は第二項の総合区の事務所又はその出張所の位置及び所管区域について、第百七十五条第二項の規定は総合区の事務所の出張所の長について、第二編第七章第三節中市の選挙管理委員会に関する規定は前項の選挙管理委員会について準用する。
13 前条第七項から第十項までの規定は、総合区について準用する。
14 前各項に定めるもののほか、指定都市の総合区に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
(政令への委任)
第二百五十二条の二十一 法律又はこれに基づく政令に定めるもののほか、第二百五十二条の十九第一項の規定による指定都市の指定があつた場合において必要な事項は、政令でこれを定める。
(指定都市都道府県調整会議)
第二百五十二条の二十一の二 指定都市及び当該指定都市を包括する都道府県(以下この条から第二百五十二条の二十一の四までにおいて「包括都道府県」という。)は、指定都市及び包括都道府県の事務の処理について必要な協議を行うため、指定都市都道府県調整会議を設ける。
2 指定都市都道府県調整会議は、次に掲げる者をもつて構成する。
一 指定都市の市長
二 包括都道府県の知事
3 指定都市の市長及び包括都道府県の知事は、必要と認めるときは、協議して、指定都市都道府県調整会議に、次に掲げる者を構成員として加えることができる。
一 指定都市の市長以外の指定都市の執行機関が当該執行機関の委員長(教育委員会にあつては、教育長)、委員若しくは当該執行機関の事務を補助する職員又は当該執行機関の管理に属する機関の職員のうちから選任した者
二 指定都市の市長がその補助機関である職員のうちから選任した者
三 指定都市の議会が当該指定都市の議会の議員のうちから選挙により選出した者
四 包括都道府県の知事以外の包括都道府県の執行機関が当該執行機関の委員長(教育委員会にあつては、教育長)、委員若しくは当該執行機関の事務を補助する職員又は当該執行機関の管理に属する機関の職員のうちから選任した者
五 包括都道府県の知事がその補助機関である職員のうちから選任した者
六 包括都道府県の議会が当該包括都道府県の議会の議員のうちから選挙により選出した者
七 学識経験を有する者
4 指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、指定都市の市長又は包括都道府県の知事以外の執行機関の権限に属する事務の処理について、指定都市都道府県調整会議における協議を行う場合には、指定都市都道府県調整会議に、当該執行機関が当該執行機関の委員長(教育委員会にあつては、教育長)、委員若しくは当該執行機関の事務を補助する職員又は当該執行機関の管理に属する機関の職員のうちから選任した者を構成員として加えるものとする。
5 指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、第二条第六項又は第十四項の規定の趣旨を達成するため必要があると認めるときは、指定都市の市長にあつては包括都道府県の事務に関し当該包括都道府県の知事に対して、包括都道府県の知事にあつては指定都市の事務に関し当該指定都市の市長に対して、指定都市都道府県調整会議において協議を行うことを求めることができる。
6 前項の規定による求めを受けた指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、当該求めに係る協議に応じなければならない。
7 前各項に定めるもののほか、指定都市都道府県調整会議に関し必要な事項は、指定都市都道府県調整会議が定める。
(指定都市と包括都道府県の間の協議に係る勧告)
第二百五十二条の二十一の三 指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、前条第五項の規定による求めに係る協議を調えるため必要があると認めるときは、総務大臣に対し、文書で、当該指定都市及び包括都道府県の事務の処理に関し当該協議を調えるため必要な勧告を行うことを求めることができる。
2 指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、前項の規定による勧告の求め(以下この条及び次条において「勧告の求め」という。)をしようとするときは、あらかじめ、当該指定都市又は包括都道府県の議会の議決を経なければならない。
3 指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、勧告の求めをしようとするときは、指定都市の市長にあつては包括都道府県の知事、包括都道府県の知事にあつては指定都市の市長に対し、その旨をあらかじめ通知しなければならない。
4 勧告の求めをした指定都市の市長又は包括都道府県の知事は、総務大臣の同意を得て、当該勧告の求めを取り下げることができる。
5 総務大臣は、勧告の求めがあつた場合においては、これを国の関係行政機関の長に通知するとともに、次条第二項の規定により指定都市都道府県勧告調整委員を任命し、当該勧告の求めに係る総務大臣の勧告について意見を求めなければならない。
6 前項の規定により通知を受けた国の関係行政機関の長は、総務大臣に対し、文書で、当該勧告の求めについて意見を申し出ることができる。
7 総務大臣は、前項の意見の申出があつたときは、当該意見を指定都市都道府県勧告調整委員に通知するものとする。
8 総務大臣は、指定都市都道府県勧告調整委員から意見が述べられたときは、遅滞なく、指定都市の市長及び包括都道府県の知事に対し、第二条第六項又は第十四項の規定の趣旨を達成するため必要な勧告をするとともに、当該勧告の内容を国の関係行政機関の長に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
(指定都市都道府県勧告調整委員)
第二百五十二条の二十一の四 指定都市都道府県勧告調整委員は、前条第五項の規定による総務大臣からの意見の求めに応じ、総務大臣に対し、勧告の求めがあつた事項に関して意見を述べる。
2 指定都市都道府県勧告調整委員は、三人とし、事件ごとに、優れた識見を有する者のうちから、総務大臣がそれぞれ任命する。
3 指定都市都道府県勧告調整委員は、非常勤とする。
4 指定都市都道府県勧告調整委員は、勧告の求めをした指定都市の市長若しくは包括都道府県の知事が前条第四項の規定により勧告の求めを取り下げたとき又は同条第五項の規定による総務大臣からの意見の求めに応じ、総務大臣に対し、勧告の求めがあつた事項に関して意見を述べたときは、その職を失う。
5 総務大臣は、指定都市都道府県勧告調整委員が当該事件に直接利害関係を有することとなつたときは、当該指定都市都道府県勧告調整委員を罷免しなければならない。
6 第二百五十条の九第二項、第八項、第九項(第二号を除く。)及び第十項から第十四項までの規定は、指定都市都道府県勧告調整委員に準用する。この場合において、同条第二項中「三人以上」とあるのは「二人以上」と、同条第九項中「総務大臣は、両議院の同意を得て」とあるのは「総務大臣は」と、「三人以上」とあるのは「二人以上」と、「二人」とあるのは「一人」と、同条第十項中「二人」とあるのは「一人」と、同条第十一項中「両議院の同意を得て、その委員を」とあるのは「その指定都市都道府県勧告調整委員を」と、同条第十二項中「第四項後段及び第八項から前項まで」とあるのは「第八項、第九項(第二号を除く。)、第十項及び前項並びに第二百五十二条の二十一の四第五項」と読み替えるものとする。
(政令への委任)
第二百五十二条の二十一の五 前二条に規定するもののほか、第二百五十二条の二十一の三第一項に規定する総務大臣の勧告に関し必要な事項は、政令で定める。
第二節 中核市に関する特例
(中核市の権能)
第二百五十二条の二十二 政令で指定する人口二十万以上の市(以下「中核市」という。)は、第二百五十二条の十九第一項の規定により指定都市が処理することができる事務のうち、都道府県がその区域にわたり一体的に処理することが中核市が処理することに比して効率的な事務その他の中核市において処理することが適当でない事務以外の事務で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。
2 中核市がその事務を処理するに当たつて、法律又はこれに基づく政令の定めるところにより都道府県知事の改善、停止、制限、禁止その他これらに類する指示その他の命令を受けるものとされている事項で政令で定めるものについては、政令の定めるところにより、これらの指示その他の命令に関する法令の規定を適用せず、又は都道府県知事の指示その他の命令に代えて、各大臣の指示その他の命令を受けるものとする。
第二百五十二条の二十三 削除
(中核市の指定に係る手続)
第二百五十二条の二十四 総務大臣は、第二百五十二条の二十二第一項の中核市の指定に係る政令の立案をしようとするときは、関係市からの申出に基づき、これを行うものとする。
2 前項の規定による申出をしようとするときは、関係市は、あらかじめ、当該市の議会の議決を経て、都道府県の同意を得なければならない。
3 前項の同意については、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
(政令への委任)
第二百五十二条の二十五 第二百五十二条の二十一の規定は、第二百五十二条の二十二第一項の規定による中核市の指定があつた場合について準用する。
(指定都市の指定があつた場合の取扱い)
第二百五十二条の二十六 中核市に指定された市について第二百五十二条の十九第一項の規定による指定都市の指定があつた場合は、当該市に係る第二百五十二条の二十二第一項の規定による中核市の指定は、その効力を失うものとする。
(中核市の指定に係る手続の特例)
第二百五十二条の二十六の二 第七条第一項又は第三項の規定により中核市に指定された市の区域の全部を含む区域をもつて市を設置する処分について同項の規定により総務大臣に届出又は申請があつた場合は、第二百五十二条の二十四第一項の関係市からの申出があつたものとみなす。
第十三章 外部監査契約に基づく監査
第一節 通則
(外部監査契約)
第二百五十二条の二十七 この法律において「外部監査契約」とは、包括外部監査契約及び個別外部監査契約をいう。
2 この法律において「包括外部監査契約」とは、第二百五十二条の三十六第一項各号に掲げる普通地方公共団体が、第二条第十四項及び第十五項の規定の趣旨を達成するため、この法律の定めるところにより、次条第一項又は第二項に規定する者の監査を受けるとともに監査の結果に関する報告の提出を受けることを内容とする契約であつて、この法律の定めるところにより、毎会計年度、当該監査を行う者と締結するものをいう。
3 この法律において「個別外部監査契約」とは、次の各号に掲げる普通地方公共団体が、当該各号に掲げる請求又は要求があつた場合において、この法律の定めるところにより、当該請求又は要求に係る事項について次条第一項又は第二項に規定する者の監査を受けるとともに監査の結果に関する報告の提出を受けることを内容とする契約であつて、この法律の定めるところにより、当該監査を行う者と締結するものをいう。
一 第二百五十二条の三十九第一項に規定する普通地方公共団体 第七十五条第一項の請求
二 第二百五十二条の四十第一項に規定する普通地方公共団体 第九十八条第二項の請求
三 第二百五十二条の四十一第一項に規定する普通地方公共団体 第百九十九条第六項の要求
四 第二百五十二条の四十二第一項に規定する普通地方公共団体 第百九十九条第七項の要求
五 第二百五十二条の四十三第一項に規定する普通地方公共団体 第二百四十二条第一項の請求
(外部監査契約を締結できる者)
第二百五十二条の二十八 普通地方公共団体が外部監査契約を締結できる者は、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者であつて、次の各号のいずれかに該当するものとする。
一 弁護士(弁護士となる資格を有する者を含む。)
二 公認会計士(公認会計士となる資格を有する者を含む。)
三 国の行政機関において会計検査に関する行政事務に従事した者又は地方公共団体において監査若しくは財務に関する行政事務に従事した者であつて、監査に関する実務に精通しているものとして政令で定めるもの
2 普通地方公共団体は、外部監査契約を円滑に締結し又はその適正な履行を確保するため必要と認めるときは、前項の規定にかかわらず、同項の識見を有する者であつて税理士(税理士となる資格を有する者を含む。)であるものと外部監査契約を締結することができる。
3 前二項の規定にかかわらず、普通地方公共団体は、次の各号のいずれかに該当する者と外部監査契約を締結してはならない。
一 成年被後見人又は被保佐人
二 禁錮(こ)以上の刑に処せられた者であつて、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつてから三年を経過しないもの
三 破産者であつて復権を得ない者
四 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)又は地方公務員法の規定により懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から三年を経過しない者
五 弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)、公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)又は税理士法(昭和二十六年法律第二百三十七号)の規定による懲戒処分により、弁護士会からの除名、公認会計士の登録の抹消又は税理士の業務の禁止の処分を受けた者でこれらの処分を受けた日から三年を経過しないもの(これらの法律の規定により再び業務を営むことができることとなつた者を除く。)
六 懲戒処分により、弁護士、公認会計士又は税理士の業務を停止された者で、現にその処分を受けているもの
七 当該普通地方公共団体の議会の議員
八 当該普通地方公共団体の職員
九 当該普通地方公共団体の職員で政令で定めるものであつた者
十 当該普通地方公共団体の長、副知事若しくは副市町村長、会計管理者又は監査委員と親子、夫婦又は兄弟姉妹の関係にある者
十一 当該普通地方公共団体に対し請負(外部監査契約に基づくものを除く。)をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人
(特定の事件についての監査の制限)
第二百五十二条の二十九 包括外部監査人(普通地方公共団体と包括外部監査契約を締結し、かつ、包括外部監査契約の期間(包括外部監査契約に基づく監査を行い、監査の結果に関する報告を提出すべき期間をいう。以下本章において同じ。)内にある者をいう。以下本章において同じ。)又は個別外部監査人(普通地方公共団体と個別外部監査契約を締結し、かつ、個別外部監査契約の期間(個別外部監査契約に基づく監査を行い、監査の結果に関する報告を提出すべき期間をいう。以下本章において同じ。)内にある者をいう。以下本章において同じ。)は、自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件については、監査することができない。
(監査の実施に伴う外部監査人と監査委員相互間の配慮)
第二百五十二条の三十 外部監査人(包括外部監査人及び個別外部監査人をいう。以下本章において同じ。)は、監査を実施するに当たつては、監査委員にその旨を通知する等相互の連絡を図るとともに、監査委員の監査の実施に支障を来さないよう配慮しなければならない。
2 監査委員は、監査を実施するに当たつては、外部監査人の監査の実施に支障を来さないよう配慮しなければならない。
(監査の実施に伴う外部監査人の義務)
第二百五十二条の三十一 外部監査人は、外部監査契約の本旨に従い、善良な管理者の注意をもつて、誠実に監査を行う義務を負う。
2 外部監査人は、外部監査契約の履行に当たつては、常に公正不偏の態度を保持し、自らの判断と責任において監査をしなければならない。
3 外部監査人は、監査の実施に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。外部監査人でなくなつた後であつても、同様とする。
4 前項の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
5 外部監査人は、監査の事務に関しては、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
(外部監査人の監査の事務の補助)
第二百五十二条の三十二 外部監査人は、監査の事務を他の者に補助させることができる。この場合においては、外部監査人は、政令の定めるところにより、あらかじめ監査委員に協議しなければならない。
2 監査委員は、前項の規定による協議が調つた場合には、直ちに当該監査の事務を補助する者の氏名及び住所並びに当該監査の事務を補助する者が外部監査人の監査の事務を補助できる期間を告示しなければならない。
3 第一項の規定による協議は、監査委員の合議によるものとする。
4 外部監査人は、監査が適正かつ円滑に行われるよう外部監査人補助者(第二項の規定により外部監査人の監査の事務を補助する者として告示された者であつて、かつ、外部監査人の監査の事務を補助できる期間内にあるものをいう。以下本条において同じ。)を監督しなければならない。
5 外部監査人補助者は、外部監査人の監査の事務を補助したことに関して知り得た秘密を漏らしてはならない。外部監査人補助者でなくなつた後であつても、同様とする。
6 前項の規定に違反した者は、二年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
7 外部監査人補助者は、外部監査人の監査の事務の補助に関しては、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
8 外部監査人は、第二項の規定により告示された者に監査の事務を補助させる必要がなくなつたときは、速やかに、その旨を監査委員に通知しなければならない。
9 前項の通知があつたときは、監査委員は、速やかに、当該通知があつた者の氏名及び住所並びにその者が外部監査人を補助する者でなくなつたことを告示しなければならない。
10 前項の規定による告示があつたときは、当該告示された者が外部監査人の監査の事務を補助できる期間は終了する。
(外部監査人の監査への協力)
第二百五十二条の三十三 普通地方公共団体が外部監査人の監査を受けるに当たつては、当該普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関又は職員は、外部監査人の監査の適正かつ円滑な遂行に協力するよう努めなければならない。
2 代表監査委員は、外部監査人の求めに応じ、監査委員の監査の事務に支障のない範囲内において、監査委員の事務局長、書記その他の職員又は第百八十条の三の規定による職員を外部監査人の監査の事務に協力させることができる。
(議会による説明の要求又は意見の陳述)
第二百五十二条の三十四 普通地方公共団体の議会は、外部監査人の監査に関し必要があると認めるときは、外部監査人又は外部監査人であつた者の説明を求めることができる。
2 普通地方公共団体の議会は、外部監査人の監査に関し必要があると認めるときは、外部監査人に対し意見を述べることができる。
(外部監査契約の解除)
第二百五十二条の三十五 普通地方公共団体の長は、外部監査人が第二百五十二条の二十八第一項各号のいずれにも該当しなくなつたとき(同条第二項の規定により外部監査契約が締結された場合にあつては、税理士(税理士となる資格を有する者を含む。)でなくなつたとき)、又は同条第三項各号のいずれかに該当するに至つたときは、当該外部監査人と締結している外部監査契約を解除しなければならない。
2 普通地方公共団体の長は、外部監査人が心身の故障のため監査の遂行に堪えないと認めるとき、外部監査人にこの法律若しくはこれに基づく命令の規定又は外部監査契約に係る義務に違反する行為があると認めるときその他外部監査人と外部監査契約を締結していることが著しく不適当と認めるときは、外部監査契約を解除することができる。この場合においては、あらかじめ監査委員の意見を聴くとともに、その意見を付けて議会の同意を得なければならない。
3 外部監査人が、外部監査契約を解除しようとするときは、普通地方公共団体の長の同意を得なければならない。この場合においては、当該普通地方公共団体の長は、あらかじめ監査委員の意見を聴かなければならない。
4 前二項の規定による意見は、監査委員の合議によるものとする。
5 普通地方公共団体の長は、第一項若しくは第二項の規定により外部監査契約を解除したとき、又は第三項の規定により外部監査契約を解除されたときは、直ちに、その旨を告示するとともに、遅滞なく、新たに外部監査契約を締結しなければならない。
6 外部監査契約の解除は、将来に向かつてのみその効力を生ずる。
第二節 包括外部監査契約に基づく監査
(包括外部監査契約の締結)
第二百五十二条の三十六 次に掲げる普通地方公共団体(以下「包括外部監査対象団体」という。)の長は、政令の定めるところにより、毎会計年度、当該会計年度に係る包括外部監査契約を、速やかに、一の者と締結しなければならない。この場合においては、あらかじめ監査委員の意見を聴くとともに、議会の議決を経なければならない。
一 都道府県
二 政令で定める市
三 前号に掲げる市以外の市又は町村で、契約に基づく監査を受けることを条例により定めたもの
2 前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。
3 第一項の規定により包括外部監査契約を締結する場合において、包括外部監査対象団体は、連続して四回、同一の者と包括外部監査契約を締結してはならない。
4 包括外部監査契約には、次に掲げる事項について定めなければならない。
一 包括外部監査契約の期間の始期
二 包括外部監査契約を締結した者に支払うべき監査に要する費用の額の算定方法
三 前二号に掲げる事項のほか、包括外部監査契約に基づく監査のために必要な事項として政令で定めるもの
5 包括外部監査対象団体の長は、包括外部監査契約を締結したときは、前項第一号及び第二号に掲げる事項その他政令で定める事項を直ちに告示しなければならない。
6 包括外部監査契約の期間の終期は、包括外部監査契約に基づく監査を行うべき会計年度の末日とする。
7 包括外部監査対象団体は、包括外部監査契約の期間を十分に確保するよう努めなければならない。
(包括外部監査人の監査)
第二百五十二条の三十七 包括外部監査人は、包括外部監査対象団体の財務に関する事務の執行及び包括外部監査対象団体の経営に係る事業の管理のうち、第二条第十四項及び第十五項の規定の趣旨を達成するため必要と認める特定の事件について監査するものとする。
2 包括外部監査人は、前項の規定による監査をするに当たつては、当該包括外部監査対象団体の財務に関する事務の執行及び当該包括外部監査対象団体の経営に係る事業の管理が第二条第十四項及び第十五項の規定の趣旨にのつとつてなされているかどうかに、特に、意を用いなければならない。
3 包括外部監査人は、包括外部監査契約で定める包括外部監査契約の期間内に少なくとも一回以上第一項の規定による監査をしなければならない。
4 包括外部監査対象団体は、当該包括外部監査対象団体が第百九十九条第七項に規定する財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政的援助に係るもの、当該包括外部監査対象団体が出資しているもので同項の政令で定めるものの出納その他の事務の執行で当該出資に係るもの、当該包括外部監査対象団体が借入金の元金若しくは利子の支払を保証しているものの出納その他の事務の執行で当該保証に係るもの、当該包括外部監査対象団体が受益権を有する信託で同項の政令で定めるものの受託者の出納その他の事務の執行で当該信託に係るもの又は当該包括外部監査対象団体が第二百四十四条の二第三項の規定に基づき公の施設の管理を行わせているものの出納その他の事務の執行で当該管理の業務に係るものについて、包括外部監査人が必要があると認めるときは監査することができることを条例により定めることができる。
5 包括外部監査人は、包括外部監査契約で定める包括外部監査契約の期間内に、監査の結果に関する報告を決定し、これを包括外部監査対象団体の議会、長及び監査委員並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員に提出しなければならない。
第二百五十二条の三十八 包括外部監査人は、監査のため必要があると認めるときは、監査委員と協議して、関係人の出頭を求め、若しくは関係人について調査し、若しくは関係人の帳簿、書類その他の記録の提出を求め、又は学識経験を有する者等から意見を聴くことができる。
2 包括外部監査人は、監査の結果に基づいて必要があると認めるときは、当該包括外部監査対象団体の組織及び運営の合理化に資するため、監査の結果に関する報告に添えてその意見を提出することができる。
3 監査委員は、前条第五項の規定により監査の結果に関する報告の提出があつたときは、これを公表しなければならない。
4 監査委員は、包括外部監査人の監査の結果に関し必要があると認めるときは、当該包括外部監査対象団体の議会及び長並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員にその意見を提出することができる。
5 第一項の規定による協議又は前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。
6 前条第五項の規定による監査の結果に関する報告の提出があつた場合において、当該監査の結果に関する報告の提出を受けた包括外部監査対象団体の議会、長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員は、当該監査の結果に基づき、又は当該監査の結果を参考として措置を講じたときは、その旨を監査委員に通知するものとする。この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を公表しなければならない。
第三節 個別外部監査契約に基づく監査
(第七十五条の規定による監査の特例)
第二百五十二条の三十九 第七十五条第一項の請求に係る監査について、監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体の同項の選挙権を有する者は、政令の定めるところにより、同項の請求をする場合において、併せて監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求めることができる。
2 前項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められた第七十五条第一項の請求(以下本条において「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」という。)については、第七十五条第二項から第四項までの規定は、適用しない。
3 事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求があつたときは、監査委員は、直ちに、政令の定めるところにより、請求の要旨を公表するとともに、当該事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについての意見を付けて、その旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。
4 前項の規定による通知があつたときは、当該普通地方公共団体の長は、当該通知があつた日から二十日以内に議会を招集し、同項の規定による監査委員の意見を付けて、当該事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについて、議会に付議し、その結果を監査委員に通知しなければならない。
5 事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについて議会の議決を経た場合においては、当該普通地方公共団体の長は、政令の定めるところにより、当該事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る事項についての個別外部監査契約を一の者と締結しなければならない。
6 前項の個別外部監査契約を締結する場合においては、当該普通地方公共団体の長は、あらかじめ監査委員の意見を聴くとともに、議会の議決を経なければならない。
7 第三項又は前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。
8 第五項の個別外部監査契約には、次に掲げる事項について定めなければならない。
一 事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る事項
二 個別外部監査契約の期間
三 個別外部監査契約を締結した者に支払うべき監査に要する費用の額の算定方法
四 前三号に掲げる事項のほか、個別外部監査契約に基づく監査のために必要な事項として政令で定めるもの
9 普通地方公共団体の長は、第五項の個別外部監査契約を締結したときは、前項第一号から第三号までに掲げる事項その他政令で定める事項を直ちに告示しなければならない。
10 包括外部監査対象団体の長が、第五項の個別外部監査契約を当該包括外部監査対象団体の包括外部監査人と締結するときは、第六項の規定は、適用しない。この場合においては、当該個別外部監査契約は、個別外部監査契約の期間が当該包括外部監査対象団体が締結している包括外部監査契約で定める包括外部監査契約の期間を超えないものであり、かつ、個別外部監査契約を締結した者に支払うべき費用の額の算定方法が当該包括外部監査契約で定める包括外部監査契約を締結した者に支払うべき費用の額の算定方法に準じたものでなければならない。
11 前項の規定により第五項の個別外部監査契約を締結した包括外部監査対象団体の長は、その旨を議会に報告しなければならない。
12 第五項の個別外部監査契約を締結した者は、当該個別外部監査契約で定める個別外部監査契約の期間内に、事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る事項につき監査し、かつ、監査の結果に関する報告を決定するとともに、これを当該個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体の議会、長及び監査委員並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員に提出しなければならない。
13 監査委員は、前項の規定により監査の結果に関する報告の提出があつたときは、これを当該事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る代表者に送付し、かつ、公表しなければならない。
14 前条第一項、第二項及び第四項から第六項までの規定は、事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る事項についての個別外部監査人の監査について準用する。この場合において、同条第二項及び第四項中「包括外部監査対象団体」とあるのは「個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体」と、同条第六項中「前条第五項」とあるのは「次条第十二項」と、「包括外部監査対象団体」とあるのは「個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体」と読み替えるものとする。
15 事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについて、議会がこれを否決したときは、当該事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求は、初めから第一項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められていない第七十五条第一項の請求であつたものとみなして、同条第三項及び第四項の規定を適用する。
(第九十八条第二項の規定による監査の特例)
第二百五十二条の四十 第九十八条第二項の請求に係る監査について監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体の議会は、同項の請求をする場合において、特に必要があると認めるときは、その理由を付して、併せて監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求めることができる。この場合においては、あらかじめ監査委員の意見を聴かなければならない。
2 前項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められた第九十八条第二項の請求(以下本条において「議会からの個別外部監査の請求」という。)については、監査委員は、当該議会からの個別外部監査の請求に係る事項についての監査及び監査の結果に関する報告は行わない。
3 議会からの個別外部監査の請求があつたときは、監査委員は、直ちにその旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。
4 前条第五項から第十一項までの規定は、前項の規定による通知があつた場合について準用する。この場合において、同条第五項中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについて議会の議決を経た」とあるのは「次条第三項の規定による通知があつた」と、「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る」とあるのは「同条第二項に規定する議会からの個別外部監査の請求に係る」と、同条第七項中「第三項」とあるのは「次条第一項」と、同条第八項第一号中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」とあるのは「次条第二項に規定する議会からの個別外部監査の請求」と読み替えるものとする。
5 前項において準用する前条第五項の個別外部監査契約を締結した者は、当該個別外部監査契約で定める個別外部監査契約の期間内に、議会からの個別外部監査の請求に係る事項につき監査しなければならない。
6 第百九十九条第二項後段、第二百五十二条の三十七第五項及び第二百五十二条の三十八の規定は、議会からの個別外部監査の請求に係る事項についての個別外部監査人の監査について準用する。この場合において、第二百五十二条の三十七第五項並びに第二百五十二条の三十八第二項、第四項及び第六項中「包括外部監査対象団体」とあるのは、「個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体」と読み替えるものとする。
(第百九十九条第六項の規定による監査の特例)
第二百五十二条の四十一 第百九十九条第六項の要求に係る監査について、監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体の長は、同項の要求をする場合において、特に必要があると認めるときは、その理由を付して、併せて監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求めることができる。
2 前項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められた第百九十九条第六項の要求(以下本条において「長からの個別外部監査の要求」という。)については、同項の規定にかかわらず、監査委員は、当該長からの個別外部監査の要求に係る事項についての監査は行わない。
3 長からの個別外部監査の要求があつたときは、監査委員は、直ちに、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについての意見を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。
4 第二百五十二条の三十九第四項から第十一項までの規定は、前項の規定による通知があつた場合について準用する。この場合において、同条第四項中「前項」とあるのは「第二百五十二条の四十一第三項」と、「長は、当該通知があつた日から二十日以内に議会を招集し」とあるのは「長は」と、「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」とあるのは「同条第二項に規定する長からの個別外部監査の要求」と、「付議し、その結果を監査委員に通知しなければならない」とあるのは「付議しなければならない」と、同条第五項中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について」とあるのは「第二百五十二条の四十一第二項に規定する長からの個別外部監査の要求について」と、「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る」とあるのは「同項に規定する長からの個別外部監査の要求に係る」と、同条第七項中「第三項」とあるのは「第二百五十二条の四十一第三項」と、同条第八項第一号中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」とあるのは「第二百五十二条の四十一第二項に規定する長からの個別外部監査の要求」と読み替えるものとする。
5 前項において準用する第二百五十二条の三十九第五項の個別外部監査契約を締結した者は、当該個別外部監査契約で定める個別外部監査契約の期間内に、長からの個別外部監査の要求に係る事項につき監査しなければならない。
6 第二百五十二条の三十七第五項及び第二百五十二条の三十八の規定は、長からの個別外部監査の要求に係る事項についての個別外部監査人の監査について準用する。この場合において、第二百五十二条の三十七第五項並びに第二百五十二条の三十八第二項、第四項及び第六項中「包括外部監査対象団体」とあるのは、「個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体」と読み替えるものとする。
(第百九十九条第七項の規定による監査の特例)
第二百五十二条の四十二 普通地方公共団体が第百九十九条第七項に規定する財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政的援助に係るもの、普通地方公共団体が出資しているもので同項の政令で定めるものの出納その他の事務の執行で当該出資に係るもの、普通地方公共団体が借入金の元金若しくは利子の支払を保証しているものの出納その他の事務の執行で当該保証に係るもの、普通地方公共団体が受益権を有する信託で同項の政令で定めるものの受託者の出納その他の事務の執行で当該信託に係るもの又は普通地方公共団体が第二百四十四条の二第三項の規定に基づき公の施設の管理を行わせているものの出納その他の事務の執行で当該管理の業務に係るものについての第百九十九条第七項の要求に係る監査について、監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体の長は、同項の要求をする場合において、特に必要があると認めるときは、その理由を付して、併せて監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求めることができる。
2 前項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められた第百九十九条第七項の要求(以下本条において「財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求」という。)については、同項の規定にかかわらず、監査委員は、当該財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求に係る事項についての監査は行わない。
3 財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求があつたときは、監査委員は、直ちに、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについての意見を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。
4 第二百五十二条の三十九第四項から第十一項までの規定は、前項の規定による通知があつた場合について準用する。この場合において、同条第四項中「前項」とあるのは「第二百五十二条の四十二第三項」と、「長は、当該通知があつた日から二十日以内に議会を招集し」とあるのは「長は」と、「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」とあるのは「同条第二項に規定する財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求」と、「付議し、その結果を監査委員に通知しなければならない」とあるのは「付議しなければならない」と、同条第五項中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について」とあるのは「第二百五十二条の四十二第二項に規定する財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求について」と、「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る」とあるのは「同項に規定する財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求に係る」と、同条第七項中「第三項」とあるのは「第二百五十二条の四十二第三項」と、同条第八項第一号中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」とあるのは「第二百五十二条の四十二第二項に規定する財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求」と読み替えるものとする。
5 前項において準用する第二百五十二条の三十九第五項の個別外部監査契約を締結した者は、当該個別外部監査契約で定める個別外部監査契約の期間内に、財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求に係る事項につき監査しなければならない。
6 第二百五十二条の三十七第五項及び第二百五十二条の三十八の規定は、財政的援助を与えているもの等に係る個別外部監査の要求に係る事項についての個別外部監査人の監査について準用する。この場合において、第二百五十二条の三十七第五項並びに第二百五十二条の三十八第二項、第四項及び第六項中「包括外部監査対象団体」とあるのは、「個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体」と読み替えるものとする。
(住民監査請求等の特例)
第二百五十二条の四十三 第二百四十二条第一項の請求に係る監査について監査委員の監査に代えて契約に基づく監査によることができることを条例により定める普通地方公共団体の住民は、同項の請求をする場合において、特に必要があると認めるときは、政令の定めるところにより、その理由を付して、併せて監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることを求めることができる。
2 監査委員は、前項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められた第二百四十二条第一項の請求(以下本条において「住民監査請求に係る個別外部監査の請求」という。)があつた場合において、当該住民監査請求に係る個別外部監査の請求について、監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることが相当であると認めるときは、個別外部監査契約に基づく監査によることを決定し、当該住民監査請求に係る個別外部監査の請求があつた日から二十日以内に、その旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。この場合においては、監査委員は、当該通知をした旨を、当該住民監査請求に係る個別外部監査の請求に係る請求人に直ちに通知しなければならない。
3 第二百五十二条の三十九第五項から第十一項までの規定は、前項前段の規定による通知があつた場合について準用する。この場合において、同条第五項中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求について監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることについて議会の議決を経た」とあるのは「第二百五十二条の四十三第二項前段の規定による通知があつた」と、「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求に係る」とあるのは「同項に規定する住民監査請求に係る個別外部監査の請求に係る」と、同条第七項中「第三項」とあるのは「第二百五十二条の四十三第二項の規定による監査委員の監査に代えて個別外部監査契約に基づく監査によることの決定」と、同条第八項第一号中「事務の監査の請求に係る個別外部監査の請求」とあるのは「第二百五十二条の四十三第二項に規定する住民監査請求に係る個別外部監査の請求」と読み替えるものとする。
4 前項において準用する第二百五十二条の三十九第五項の個別外部監査契約を締結した者は、当該個別外部監査契約で定める個別外部監査契約の期間内に、住民監査請求に係る個別外部監査の請求に係る事項について監査を行い、かつ、監査の結果に関する報告を決定するとともに、これを監査委員に提出しなければならない。
5 第二項前段の規定による通知があつた場合における第二百四十二条第四項から第六項まで、第八項及び第九項並びに第二百四十二条の二の規定の適用については、第二百四十二条第四項中「第一項の規定による請求があつた場合においては、監査委員は、監査を行い」とあるのは「第二百五十二条の四十三第四項の規定による監査の結果に関する報告の提出があつた場合においては、監査委員は、当該監査の結果に関する報告に基づき」と、「請求人に通知する」とあるのは「同条第二項に規定する住民監査請求に係る個別外部監査の請求に係る請求人(以下本条において「請求人」という。)に通知する」と、同条第五項中「監査委員の監査」とあるのは「請求に理由があるかどうかの決定」と、「第一項の規定による請求」とあるのは「第二百五十二条の四十三第二項に規定する住民監査請求に係る個別外部監査の請求」と、「六十日」とあるのは「九十日」と、同条第六項中「監査委員は、第四項の」とあるのは「第二百五十二条の四十三第三項において準用する第二百五十二条の三十九第五項の個別外部監査契約を締結した者は、第二百五十二条の四十三第四項の」と、同条第八項中「第三項の規定による勧告並びに第四項」とあるのは「第四項」と、「監査及び」とあるのは「請求に理由があるかどうかの決定及び」と、第二百四十二条の二第一項中「前条第一項の規定による請求をした場合において、同条第四項の規定による監査委員の監査の結果」とあるのは「第二百五十二条の四十三第二項に規定する住民監査請求に係る個別外部監査の請求をした場合において、前条第四項の規定による請求に理由がない旨の決定」と、「監査若しくは勧告」とあるのは「請求に理由がない旨の決定若しくは勧告」と、「同条第一項の請求」とあるのは「第二百五十二条の四十三第二項に規定する住民監査請求に係る個別外部監査の請求」と、同条第二項第一号中「監査委員の監査の結果」とあるのは「監査委員の請求に理由がない旨の決定」と、「当該監査の結果」とあるのは「当該請求に理由がない旨」と、同項第三号中「六十日」とあるのは「九十日」と、「監査又は」とあるのは「請求に理由がない旨の決定又は」とする。
6 第二百五十二条の三十八第一項、第二項及び第五項の規定は、住民監査請求に係る個別外部監査の請求に係る事項についての個別外部監査人の監査について準用する。この場合において、同条第二項中「包括外部監査対象団体」とあるのは、「個別外部監査契約を締結した普通地方公共団体」と読み替えるものとする。
7 個別外部監査人は、第五項において読み替えて適用する第二百四十二条第六項の規定による陳述の聴取を行う場合又は関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員の陳述の聴取を行う場合において、必要があると認めるときは、監査委員と協議して、関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員又は請求人を立ち会わせることができる。
8 前項の規定による協議は、監査委員の合議によるものとする。
9 住民監査請求に係る個別外部監査の請求があつた場合において、監査委員が当該住民監査請求に係る個別外部監査の請求があつた日から二十日以内に、当該普通地方公共団体の長に第二項前段の規定による通知を行わないときは、当該住民監査請求に係る個別外部監査の請求は、初めから第一項の規定により個別外部監査契約に基づく監査によることが求められていない第二百四十二条第一項の請求であつたものとみなす。この場合においては、監査委員は、同条第四項の規定による通知を行うときに、併せて当該普通地方公共団体の長に第二項前段の規定による通知を行わなかつた理由を書面により当該住民監査請求に係る個別外部監査の請求に係る請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
(個別外部監査契約の解除)
第二百五十二条の四十四 第二百五十二条の三十五第二項、第四項及び第五項の規定は、個別外部監査人が第二百五十二条の二十九の規定により監査することができなくなつたと認められる場合について準用する。
第四節 雑則
(一部事務組合等に関する特例)
第二百五十二条の四十五 第二節の規定の適用については、一部事務組合又は広域連合は、第二百五十二条の三十六第一項第二号に掲げる市以外の市又は町村とみなす。
(政令への委任)
第二百五十二条の四十六 この法律に規定するもののほか、外部監査契約に基づく監査に関し必要な事項その他本章の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
行政事件訴訟法
第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。
5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。
7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
(被告適格等)
第十一条 処分又は裁決をした行政庁(処分又は裁決があつた後に当該行政庁の権限が他の行政庁に承継されたときは、当該他の行政庁。以下同じ。)が国又は公共団体に所属する場合には、取消訴訟は、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める者を被告として提起しなければならない。
一 処分の取消しの訴え 当該処分をした行政庁の所属する国又は公共団体
二 裁決の取消しの訴え 当該裁決をした行政庁の所属する国又は公共団体
2 処分又は裁決をした行政庁が国又は公共団体に所属しない場合には、取消訴訟は、当該行政庁を被告として提起しなければならない。
3 前二項の規定により被告とすべき国若しくは公共団体又は行政庁がない場合には、取消訴訟は、当該処分又は裁決に係る事務の帰属する国又は公共団体を被告として提起しなければならない。
4 第一項又は前項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟を提起する場合には、訴状には、民事訴訟の例により記載すべき事項のほか、次の各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を記載するものとする。
一 処分の取消しの訴え 当該処分をした行政庁
二 裁決の取消しの訴え 当該裁決をした行政庁
5 第一項又は第三項の規定により国又は公共団体を被告として取消訴訟が提起された場合には、被告は、遅滞なく、裁判所に対し、前項各号に掲げる訴えの区分に応じてそれぞれ当該各号に定める行政庁を明らかにしなければならない。
6 処分又は裁決をした行政庁は、当該処分又は裁決に係る第一項の規定による国又は公共団体を被告とする訴訟について、裁判上の一切の行為をする権限を有する。
第三十八条 第十九条まで、第二十一条から第二十三条まで、第二十四条、第三十三条及び第三十五条の規定は、取消訴訟以外の抗告訴訟について準用する。
2 第十条第二項の規定は、処分の無効等確認の訴えとその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟とを提起することができる場合に、第二十条の規定は、処分の無効等確認の訴えをその処分についての審査請求を棄却した裁決に係る抗告訴訟に併合して提起する場合に準用する。
3 第二十三条の二、第二十五条から第二十九条まで及び第三十二条第二項の規定は、無効等確認の訴えについて準用する。
4 第八条及び第十条第二項の規定は、不作為の違法確認の訴えに準用する。
第四十三条 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、第九条及び第十条第一項の規定を除き、取消訴訟に関する規定を準用する。
2 民衆訴訟又は機関訴訟で、処分又は裁決の無効の確認を求めるものについては、第三十六条の規定を除き、無効等確認の訴えに関する規定を準用する。
3 民衆訴訟又は機関訴訟で、前二項に規定する訴訟以外のものについては、第三十九条及び第四十条第一項の規定を除き、当事者訴訟に関する規定を準用する。
刑法
(国民の国外犯)
第三条 この法律は、日本国外において次に掲げる罪を犯した日本国民に適用する。
一 第百八条(現住建造物等放火)及び第百九条第一項(非現住建造物等放火)の罪、これらの規定の例により処断すべき罪並びにこれらの罪の未遂罪
二 第百十九条(現住建造物等浸害)の罪
三 第百五十九条から第百六十一条まで(私文書偽造等、虚偽診断書等作成、偽造私文書等行使)及び前条第五号に規定する電磁的記録以外の電磁的記録に係る第百六十一条の二の罪
四 第百六十七条(私印偽造及び不正使用等)の罪及び同条第二項の罪の未遂罪
五 第百七十六条から第百八十一条まで(強制わいせつ、強制性交等、準強制わいせつ及び準強制性交等、監護者わいせつ及び監護者性交等、未遂罪、強制わいせつ等致死傷)及び第百八十四条(重婚)の罪
六 第百九十八条(贈賄)の罪
七 第百九十九条(殺人)の罪及びその未遂罪
八 第二百四条(傷害)及び第二百五条(傷害致死)の罪
九 第二百十四条から第二百十六条まで(業務上堕胎及び同致死傷、不同意堕胎、不同意堕胎致死傷)の罪
十 第二百十八条(保護責任者遺棄等)の罪及び同条の罪に係る第二百十九条(遺棄等致死傷)の罪
十一 第二百二十条(逮捕及び監禁)及び第二百二十一条(逮捕等致死傷)の罪
十二 第二百二十四条から第二百二十八条まで(未成年者略取及び誘拐、営利目的等略取及び誘拐、身の代金目的略取等、所在国外移送目的略取及び誘拐、人身売買、被略取者等所在国外移送、被略取者引渡し等、未遂罪)の罪
十三 第二百三十条(名誉毀損)の罪
十四 第二百三十五条から第二百三十六条まで(窃盗、不動産侵奪、強盗)、第二百三十八条から第二百四十条まで(事後強盗、昏(こん)酔強盗、強盗致死傷)、第二百四十一条第一項及び第三項(強盗・強制性交等及び同致死)並びに第二百四十三条(未遂罪)の罪
十五 第二百四十六条から第二百五十条まで(詐欺、電子計算機使用詐欺、背任、準詐欺、恐喝、未遂罪)の罪
十六 第二百五十三条(業務上横領)の罪
十七 第二百五十六条第二項(盗品譲受け等)の罪
第百九十七条 公務員が、その職務に関し、賄賂(ろ)を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。この場合において、請託を受けたときは、七年以下の懲役に処する。
2 公務員になろうとする者が、その担当すべき職務に関し、請託を受けて、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、公務員となった場合において、五年以下の懲役に処する。
(第三者供賄)
第百九十七条の二 公務員が、その職務に関し、請託を受けて、第三者に賄賂を供与させ、又はその供与の要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。
(加重収賄及び事後収賄)
第百九十七条の三 公務員が前二条の罪を犯し、よって不正な行為をし、又は相当の行為をしなかったときは、一年以上の有期懲役に処する。
2 公務員が、その職務上不正な行為をしたこと又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、若しくはその要求若しくは約束をし、又は第三者にこれを供与させ、若しくはその供与の要求若しくは約束をしたときも、前項と同様とする。
3 公務員であった者が、その在職中に請託を受けて職務上不正な行為をしたこと又は相当の行為をしなかったことに関し、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。
(あっせん収賄)
第百九十七条の四 公務員が請託を受け、他の公務員に職務上不正な行為をさせるように、又は相当の行為をさせないようにあっせんをすること又はしたことの報酬として、賄賂を収受し、又はその要求若しくは約束をしたときは、五年以下の懲役に処する。
(没収及び追徴)
第百九十七条の五 犯人又は情を知った第三者が収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。
(贈賄)
第百九十八条 第百九十七条から第百九十七条の四までに規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は二百五十万円以下の罰金に処する。
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀き損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。
(公共の利害に関する場合の特例)
第二百三十条の二 前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
2 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
3 前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
(侮辱)
第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。
(電子計算機損壊等業務妨害)
第二百三十四条の二 人の業務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。
統計法
第五条 総務大臣は、本邦に居住している者として政令で定める者について、人及び世帯に関する全数調査を行い、これに基づく統計(以下この条において「国勢統計」という。)を作成しなければならない。
2 総務大臣は、前項に規定する全数調査(以下「国勢調査」という。)を十年ごとに行い、国勢統計を作成しなければならない。ただし、当該国勢調査を行った年から五年目に当たる年には簡易な方法による国勢調査を行い、国勢統計を作成するものとする。
3 総務大臣は、前項に定めるもののほか、必要があると認めるときは、臨時の国勢調査を行い、国勢統計を作成することができる。
行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律
(電子情報処理組織による申請等)
第三条 行政機関等は、申請等のうち当該申請等に関する他の法令の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、電子情報処理組織(行政機関等の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)と申請等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を使用して行わせることができる。
2 前項の規定により行われた申請等については、当該申請等を書面等により行うものとして規定した申請等に関する法令の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該申請等に関する法令の規定を適用する。
3 第一項の規定により行われた申請等は、同項の行政機関等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該行政機関等に到達したものとみなす。
4 第一項の場合において、行政機関等は、当該申請等に関する他の法令の規定により署名等をすることとしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えさせることができる。
第六条 行政機関等は、作成等のうち当該作成等に関する他の法令の規定により書面等により行うこととしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面等の作成等に代えて当該書面等に係る電磁的記録の作成等を行うことができる。
2 前項の規定により行われた作成等については、当該作成等を書面等により行うものとして規定した作成等に関する法令の規定に規定する書面等により行われたものとみなして、当該作成等に関する法令の規定を適用する。
3 第一項の場合において、行政機関等は、当該作成等に関する他の法令の規定により署名等をすることとしているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。
住民基本台帳法
(転入届)
第二十二条 転入(新たに市町村の区域内に住所を定めることをいい、出生による場合を除く。以下この条及び第三十条の四十六において同じ。)をした者は、転入をした日から十四日以内に、次に掲げる事項(いずれの市町村においても住民基本台帳に記録されたことがない者にあつては、第一号から第五号まで及び第七号に掲げる事項)を市町村長に届け出なければならない。
一 氏名
二 住所
三 転入をした年月日
四 従前の住所
五 世帯主についてはその旨、世帯主でない者については世帯主の氏名及び世帯主との続柄
六 転入前の住民票コード(転入をした者につき直近に住民票の記載をした市町村長が、当該住民票に直近に記載した住民票コードをいう。)
七 国外から転入をした者その他政令で定める者については、前各号に掲げる事項のほか政令で定める事項
2 前項の規定による届出をする者(同項第七号の者を除く。)は、住所の異動に関する文書で政令で定めるものを添えて、同項の届出をしなければならない。
行政不服審査法
(審理員)
第九条 第四条又は他の法律若しくは条例の規定により審査請求がされた行政庁(第十四条の規定により引継ぎを受けた行政庁を含む。以下「審査庁」という。)は、審査庁に所属する職員(第十七条に規定する名簿を作成した場合にあっては、当該名簿に記載されている者)のうちから第三節に規定する審理手続(この節に規定する手続を含む。)を行う者を指名するとともに、その旨を審査請求人及び処分庁等(審査庁以外の処分庁等に限る。)に通知しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに掲げる機関が審査庁である場合若しくは条例に基づく処分について条例に特別の定めがある場合又は第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合は、この限りでない。
一 内閣府設置法第四十九条第一項若しくは第二項又は国家行政組織法第三条第二項に規定する委員会
二 内閣府設置法第三十七条若しくは第五十四条又は国家行政組織法第八条に規定する機関
三 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百三十八条の四第一項に規定する委員会若しくは委員又は同条第三項に規定する機関
2 審査庁が前項の規定により指名する者は、次に掲げる者以外の者でなければならない。
一 審査請求に係る処分若しくは当該処分に係る再調査の請求についての決定に関与した者又は審査請求に係る不作為に係る処分に関与し、若しくは関与することとなる者
二 審査請求人
三 審査請求人の配偶者、四親等内の親族又は同居の親族
四 審査請求人の代理人
五 前二号に掲げる者であった者
六 審査請求人の後見人、後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人又は補助監督人
七 第十三条第一項に規定する利害関係人
3 審査庁が第一項各号に掲げる機関である場合又は同項ただし書の特別の定めがある場合においては、別表第一の上欄に掲げる規定の適用については、これらの規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとし、第十七条、第四十条、第四十二条及び第五十条第二項の規定は、適用しない。
4 前項に規定する場合において、審査庁は、必要があると認めるときは、その職員(第二項各号(第一項各号に掲げる機関の構成員にあっては、第一号を除く。)に掲げる者以外の者に限る。)に、前項において読み替えて適用する第三十一条第一項の規定による審査請求人若しくは第十三条第四項に規定する参加人の意見の陳述を聴かせ、前項において読み替えて適用する第三十四条の規定による参考人の陳述を聴かせ、同項において読み替えて適用する第三十五条第一項の規定による検証をさせ、前項において読み替えて適用する第三十六条の規定による第二十八条に規定する審理関係人に対する質問をさせ、又は同項において読み替えて適用する第三十七条第一項若しくは第二項の規定による意見の聴取を行わせることができる。
第十九条 審査請求は、他の法律(条例に基づく処分については、条例)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、政令で定めるところにより、審査請求書を提出してしなければならない。
2 処分についての審査請求書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 審査請求人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 審査請求に係る処分の内容
三 審査請求に係る処分(当該処分について再調査の請求についての決定を経たときは、当該決定)があったことを知った年月日
四 審査請求の趣旨及び理由
五 処分庁の教示の有無及びその内容
六 審査請求の年月日
3 不作為についての審査請求書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 審査請求人の氏名又は名称及び住所又は居所
二 当該不作為に係る処分についての申請の内容及び年月日
三 審査請求の年月日
4 審査請求人が、法人その他の社団若しくは財団である場合、総代を互選した場合又は代理人によって審査請求をする場合には、審査請求書には、第二項各号又は前項各号に掲げる事項のほか、その代表者若しくは管理人、総代又は代理人の氏名及び住所又は居所を記載しなければならない。
5 処分についての審査請求書には、第二項及び前項に規定する事項のほか、次の各号に掲げる場合においては、当該各号に定める事項を記載しなければならない。
一 第五条第二項第一号の規定により再調査の請求についての決定を経ないで審査請求をする場合 再調査の請求をした年月日
二 第五条第二項第二号の規定により再調査の請求についての決定を経ないで審査請求をする場合 その決定を経ないことについての正当な理由
三 審査請求期間の経過後において審査請求をする場合 前条第一項ただし書又は第二項ただし書に規定する正当な理由
第二十三条 審査請求書が第十九条の規定に違反する場合には、審査庁は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければならない。
(審理手続を経ないでする却下裁決)
第二十四条 前条の場合において、審査請求人が同条の期間内に不備を補正しないときは、審査庁は、次節に規定する審理手続を経ないで、第四十五条第一項又は第四十九条第一項の規定に基づき、裁決で、当該審査請求を却下することができる。
2 審査請求が不適法であって補正することができないことが明らかなときも、前項と同様とする。
第二十七条 審査請求人は、裁決があるまでは、いつでも審査請求を取り下げることができる。
2 審査請求の取下げは、書面でしなければならない。
第三十一条 審査請求人又は参加人の申立てがあった場合には、審理員は、当該申立てをした者(以下この条及び第四十一条第二項第二号において「申立人」という。)に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、当該申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、この限りでない。
2 前項本文の規定による意見の陳述(以下「口頭意見陳述」という。)は、審理員が期日及び場所を指定し、全ての審理関係人を招集してさせるものとする。
3 口頭意見陳述において、申立人は、審理員の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。
4 口頭意見陳述において、審理員は、申立人のする陳述が事件に関係のない事項にわたる場合その他相当でない場合には、これを制限することができる。
5 口頭意見陳述に際し、申立人は、審理員の許可を得て、審査請求に係る事件に関し、処分庁等に対して、質問を発することができる。
第三十二条 審査請求人又は参加人は、証拠書類又は証拠物を提出することができる。
2 処分庁等は、当該処分の理由となる事実を証する書類その他の物件を提出することができる。
3 前二項の場合において、審理員が、証拠書類若しくは証拠物又は書類その他の物件を提出すべき相当の期間を定めたときは、その期間内にこれを提出しなければならない。
第三十九条 審理員は、必要があると認める場合には、数個の審査請求に係る審理手続を併合し、又は併合された数個の審査請求に係る審理手続を分離することができる。
第四十一条 審理員は、必要な審理を終えたと認めるときは、審理手続を終結するものとする。
2 前項に定めるもののほか、審理員は、次の各号のいずれかに該当するときは、審理手続を終結することができる。
一 次のイからホまでに掲げる規定の相当の期間内に、当該イからホまでに定める物件が提出されない場合において、更に一定の期間を示して、当該物件の提出を求めたにもかかわらず、当該提出期間内に当該物件が提出されなかったとき。
イ 第二十九条第二項 弁明書
ロ 第三十条第一項後段 反論書
ハ 第三十条第二項後段 意見書
ニ 第三十二条第三項 証拠書類若しくは証拠物又は書類その他の物件
ホ 第三十三条前段 書類その他の物件
二 申立人が、正当な理由なく、口頭意見陳述に出頭しないとき。
3 審理員が前二項の規定により審理手続を終結したときは、速やかに、審理関係人に対し、審理手続を終結した旨並びに次条第一項に規定する審理員意見書及び事件記録(審査請求書、弁明書その他審査請求に係る事件に関する書類その他の物件のうち政令で定めるものをいう。同条第二項及び第四十三条第二項において同じ。)を審査庁に提出する予定時期を通知するものとする。当該予定時期を変更したときも、同様とする。
(裁決の時期)
第四十四条 審査庁は、行政不服審査会等から諮問に対する答申を受けたとき(前条第一項の規定による諮問を要しない場合(同項第二号又は第三号に該当する場合を除く。)にあっては審理員意見書が提出されたとき、同項第二号又は第三号に該当する場合にあっては同項第二号又は第三号に規定する議を経たとき)は、遅滞なく、裁決をしなければならない。
第四十五条 処分についての審査請求が法定の期間経過後にされたものである場合その他不適法である場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を却下する。
2 処分についての審査請求が理由がない場合には、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却する。
3 審査請求に係る処分が違法又は不当ではあるが、これを取り消し、又は撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、審査請求人の受ける損害の程度、その損害の賠償又は防止の程度及び方法その他一切の事情を考慮した上、処分を取り消し、又は撤廃することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、審査庁は、裁決で、当該審査請求を棄却することができる。この場合には、審査庁は、裁決の主文で、当該処分が違法又は不当であることを宣言しなければならない。
第五十三条 審査庁は、裁決をしたときは、速やかに、第三十二条第一項又は第二項の規定により提出された証拠書類若しくは証拠物又は書類その他の物件及び第三十三条の規定による提出要求に応じて提出された書類その他の物件をその提出人に返還しなければならない。
民間事業者による信書の送達に関する法律
(定義)
第二条 この法律において「信書」とは、郵便法第四条第二項に規定する信書をいう。
2 この法律において「信書便」とは、他人の信書を送達すること(郵便に該当するものを除く。)をいう。
3 この法律において「信書便物」とは、信書便の役務により送達される信書(その包装及びその包装に封入される信書以外の物を含む。)をいう。
4 この法律において「一般信書便役務」とは、信書便の役務であって、次の各号のいずれにも該当するものをいう。
一 長さ、幅及び厚さがそれぞれ四十センチメートル、三十センチメートル及び三センチメートル以下であり、かつ、重量が二百五十グラム以下の信書便物を送達するもの
二 国内において信書便物が差し出された日から三日(国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他総務省令で定める日の日数は、算入しない。)以内(信書便物が、地理的条件、交通事情その他の条件を勘案して総務省令で定める地域から差し出され、又は当該地域にあてて差し出される場合にあっては、三日を超え二週間を超えない範囲内で総務省令で定める日数以内)に当該信書便物を送達するもの
5 この法律において「一般信書便事業」とは、信書便の役務を他人の需要に応ずるために提供する事業であって、その提供する信書便の役務のうちに一般信書便役務を含むものをいう。
6 この法律において「一般信書便事業者」とは、一般信書便事業を営むことについて第六条の許可を受けた者をいう。
7 この法律において「特定信書便役務」とは、信書便の役務であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 長さ、幅及び厚さの合計が七十三センチメートルを超え、又は重量が四キログラムを超える信書便物を送達するもの
二 信書便物が差し出された時から三時間以内に当該信書便物を送達するもの
三 その料金の額が八百円を下回らない範囲内において総務省令で定める額を超えるもの
8 この法律において「特定信書便事業」とは、信書便の役務を他人の需要に応ずるために提供する事業であって、その提供する信書便の役務が特定信書便役務のみであるものをいう。
9 この法律において「特定信書便事業者」とは、特定信書便事業を営むことについて第二十九条の許可を受けた者をいう。
第三条 郵便法第四条第二項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 一般信書便事業者が信書便物の送達を行う場合
二 特定信書便事業者が特定信書便役務に係る信書便物の送達を行う場合
三 一般信書便事業者又は特定信書便事業者から信書便の業務の一部の委託を受けた者が当該委託に係る信書便物の送達を行う場合
四 一般信書便事業者又は特定信書便事業者と信書の送達の事業に関する協定又は契約を締結した外国信書便事業者(外国の法令に準拠して外国において信書の送達の事業を行う者をいう。以下同じ。)が当該協定又は契約に基づき信書便物の送達を行う場合
郵便法
第四条(事業の独占) 会社以外の者は、何人も、郵便の業務を業とし、また、会社の行う郵便の業務に従事する場合を除いて、郵便の業務に従事してはならない。ただし、会社が、契約により会社のため郵便の業務の一部を委託することを妨げない。
○2 会社(契約により会社から郵便の業務の一部の委託を受けた者を含む。)以外の者は、何人も、他人の信書(特定の受取人に対し、差出人の意思を表示し、又は事実を通知する文書をいう。以下同じ。)の送達を業としてはならない。二以上の人又は法人に雇用され、これらの人又は法人の信書の送達を継続して行う者は、他人の信書の送達を業とする者とみなす。
○3 運送営業者、その代表者又はその代理人その他の従業者は、その運送方法により他人のために信書の送達をしてはならない。ただし、貨物に添付する無封の添え状又は送り状は、この限りでない。
○4 何人も、第二項の規定に違反して信書の送達を業とする者に信書の送達を委託し、又は前項に掲げる者に信書(同項ただし書に掲げるものを除く。)の送達を委託してはならない。
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律
(趣旨)
第一条 この法律は、特定電気通信による情報の流通によって権利の侵害があった場合について、特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示を請求する権利につき定めるものとする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 特定電気通信 不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。以下この号において同じ。)の送信(公衆によって直接受信されることを目的とする電気通信の送信を除く。)をいう。
二 特定電気通信設備 特定電気通信の用に供される電気通信設備(電気通信事業法第二条第二号に規定する電気通信設備をいう。)をいう。
三 特定電気通信役務提供者 特定電気通信設備を用いて他人の通信を媒介し、その他特定電気通信設備を他人の通信の用に供する者をいう。
四 発信者 特定電気通信役務提供者の用いる特定電気通信設備の記録媒体(当該記録媒体に記録された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を記録し、又は当該特定電気通信設備の送信装置(当該送信装置に入力された情報が不特定の者に送信されるものに限る。)に情報を入力した者をいう。
(損害賠償責任の制限)
第三条 特定電気通信による情報の流通により他人の権利が侵害されたときは、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者(以下この項において「関係役務提供者」という。)は、これによって生じた損害については、権利を侵害した情報の不特定の者に対する送信を防止する措置を講ずることが技術的に可能な場合であって、次の各号のいずれかに該当するときでなければ、賠償の責めに任じない。ただし、当該関係役務提供者が当該権利を侵害した情報の発信者である場合は、この限りでない。
一 当該関係役務提供者が当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が侵害されていることを知っていたとき。
二 当該関係役務提供者が、当該特定電気通信による情報の流通を知っていた場合であって、当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が侵害されていることを知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるとき。
2 特定電気通信役務提供者は、特定電気通信による情報の送信を防止する措置を講じた場合において、当該措置により送信を防止された情報の発信者に生じた損害については、当該措置が当該情報の不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われたものである場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、賠償の責めに任じない。
一 当該特定電気通信役務提供者が当該特定電気通信による情報の流通によって他人の権利が不当に侵害されていると信じるに足りる相当の理由があったとき。
二 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者から、当該権利を侵害したとする情報(以下この号及び第四条において「侵害情報」という。)、侵害されたとする権利及び権利が侵害されたとする理由(以下この号において「侵害情報等」という。)を示して当該特定電気通信役務提供者に対し侵害情報の送信を防止する措置(以下この号において「送信防止措置」という。)を講ずるよう申出があった場合に、当該特定電気通信役務提供者が、当該侵害情報の発信者に対し当該侵害情報等を示して当該送信防止措置を講ずることに同意するかどうかを照会した場合において、当該発信者が当該照会を受けた日から七日を経過しても当該発信者から当該送信防止措置を講ずることに同意しない旨の申出がなかったとき。
(公職の候補者等に係る特例)
第三条の二 前条第二項の場合のほか、特定電気通信役務提供者は、特定電気通信による情報(選挙運動の期間中に頒布された文書図画に係る情報に限る。以下この条において同じ。)の送信を防止する措置を講じた場合において、当該措置により送信を防止された情報の発信者に生じた損害については、当該措置が当該情報の不特定の者に対する送信を防止するために必要な限度において行われたものである場合であって、次の各号のいずれかに該当するときは、賠償の責めに任じない。
一 特定電気通信による情報であって、選挙運動のために使用し、又は当選を得させないための活動に使用する文書図画(以下「特定文書図画」という。)に係るものの流通によって自己の名誉を侵害されたとする公職の候補者等(公職の候補者又は候補者届出政党(公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第八十六条第一項又は第八項の規定による届出をした政党その他の政治団体をいう。)若しくは衆議院名簿届出政党等(同法第八十六条の二第一項の規定による届出をした政党その他の政治団体をいう。)若しくは参議院名簿届出政党等(同法第八十六条の三第一項の規定による届出をした政党その他の政治団体をいう。)をいう。以下同じ。)から、当該名誉を侵害したとする情報(以下「名誉侵害情報」という。)、名誉が侵害された旨、名誉が侵害されたとする理由及び当該名誉侵害情報が特定文書図画に係るものである旨(以下「名誉侵害情報等」という。)を示して当該特定電気通信役務提供者に対し名誉侵害情報の送信を防止する措置(以下「名誉侵害情報送信防止措置」という。)を講ずるよう申出があった場合に、当該特定電気通信役務提供者が、当該名誉侵害情報の発信者に対し当該名誉侵害情報等を示して当該名誉侵害情報送信防止措置を講ずることに同意するかどうかを照会した場合において、当該発信者が当該照会を受けた日から二日を経過しても当該発信者から当該名誉侵害情報送信防止措置を講ずることに同意しない旨の申出がなかったとき。
二 特定電気通信による情報であって、特定文書図画に係るものの流通によって自己の名誉を侵害されたとする公職の候補者等から、名誉侵害情報等及び名誉侵害情報の発信者の電子メールアドレス等(公職選挙法第百四十二条の三第三項に規定する電子メールアドレス等をいう。以下同じ。)が同項又は同法第百四十二条の五第一項の規定に違反して表示されていない旨を示して当該特定電気通信役務提供者に対し名誉侵害情報送信防止措置を講ずるよう申出があった場合であって、当該情報の発信者の電子メールアドレス等が当該情報に係る特定電気通信の受信をする者が使用する通信端末機器(入出力装置を含む。)の映像面に正しく表示されていないとき。
(発信者情報の開示請求等)
第四条 特定電気通信による情報の流通によって自己の権利を侵害されたとする者は、次の各号のいずれにも該当するときに限り、当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備を用いる特定電気通信役務提供者(以下「開示関係役務提供者」という。)に対し、当該開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る発信者情報(氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報であって総務省令で定めるものをいう。以下同じ。)の開示を請求することができる。
一 侵害情報の流通によって当該開示の請求をする者の権利が侵害されたことが明らかであるとき。
二 当該発信者情報が当該開示の請求をする者の損害賠償請求権の行使のために必要である場合その他発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるとき。
2 開示関係役務提供者は、前項の規定による開示の請求を受けたときは、当該開示の請求に係る侵害情報の発信者と連絡することができない場合その他特別の事情がある場合を除き、開示するかどうかについて当該発信者の意見を聴かなければならない。
3 第一項の規定により発信者情報の開示を受けた者は、当該発信者情報をみだりに用いて、不当に当該発信者の名誉又は生活の平穏を害する行為をしてはならない。
4 開示関係役務提供者は、第一項の規定による開示の請求に応じないことにより当該開示の請求をした者に生じた損害については、故意又は重大な過失がある場合でなければ、賠償の責めに任じない。ただし、当該開示関係役務提供者が当該開示の請求に係る侵害情報の発信者である場合は、この限りでない。
附 則
この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
附 則 (平成二五年四月二六日法律第一〇号) 抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一月を経過した日から施行する。
(適用区分)
第二条 この法律による改正後の公職選挙法(以下「新法」という。)の規定(新法第百四十二条の四第二項、第四項及び第五項(第二項及び第五項にあっては、通知に係る部分に限る。)、第百五十二条、第二百二十九条並びに第二百七十一条の六の規定を除く。)及び附則第六条の規定による改正後の特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(平成十三年法律第百三十七号)の規定は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)以後初めてその期日を公示される衆議院議員の総選挙の期日の公示の日又は施行日以後初めてその期日を公示される参議院議員の通常選挙の期日の公示の日のうちいずれか早い日(以下「公示日」という。)以後にその期日を公示され又は告示される選挙について適用し、公示日の前日までにその期日を公示され又は告示された選挙については、なお従前の例による。
学校教育法
第一条 この法律で、学校とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校とする。
就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律
第二条 この法律において「子ども」とは、小学校就学の始期に達するまでの者をいう。
2 この法律において「幼稚園」とは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する幼稚園をいう。
3 この法律において「保育所」とは、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第三十九条第一項に規定する保育所をいう。
4 この法律において「保育機能施設」とは、児童福祉法第五十九条第一項に規定する施設のうち同法第三十九条第一項に規定する業務を目的とするもの(少数の子どもを対象とするものその他の主務省令で定めるものを除く。)をいう。
5 この法律において「保育所等」とは、保育所又は保育機能施設をいう。
6 この法律において「認定こども園」とは、次条第一項又は第三項の認定を受けた施設、同条第十一項の規定による公示がされた施設及び幼保連携型認定こども園をいう。
7 この法律において「幼保連携型認定こども園」とは、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとしての満三歳以上の子どもに対する教育並びに保育を必要とする子どもに対する保育を一体的に行い、これらの子どもの健やかな成長が図られるよう適当な環境を与えて、その心身の発達を助長するとともに、保護者に対する子育ての支援を行うことを目的として、この法律の定めるところにより設置される施設をいう。
8 この法律において「教育」とは、教育基本法(平成十八年法律第百二十号)第六条第一項に規定する法律に定める学校(第九条において単に「学校」という。)において行われる教育をいう。
9 この法律において「保育」とは、児童福祉法第六条の三第七項に規定する保育をいう。
10 この法律において「保育を必要とする子ども」とは、児童福祉法第六条の三第九項第一号に規定する保育を必要とする乳児・幼児をいう。
11 この法律において「保護者」とは、児童福祉法第六条に規定する保護者をいう。
12 この法律において「子育て支援事業」とは、地域の子どもの養育に関する各般の問題につき保護者からの相談に応じ必要な情報の提供及び助言を行う事業、保護者の疾病その他の理由により家庭において養育を受けることが一時的に困難となった地域の子どもに対する保育を行う事業、地域の子どもの養育に関する援助を受けることを希望する保護者と当該援助を行うことを希望する民間の団体若しくは個人との連絡及び調整を行う事業又は地域の子どもの養育に関する援助を行う民間の団体若しくは個人に対する必要な情報の提供及び助言を行う事業であって主務省令で定めるものをいう。
道路交通法
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 道路 道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第二条第一項に規定する道路、道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第二条第八項に規定する自動車道及び一般交通の用に供するその他の場所をいう。
二 歩道 歩行者の通行の用に供するため縁石線又はさくその他これに類する工作物によつて区画された道路の部分をいう。
三 車道 車両の通行の用に供するため縁石線若しくはさくその他これに類する工作物又は道路標示によつて区画された道路の部分をいう。
三の二 本線車道 高速自動車国道(高速自動車国道法(昭和三十二年法律第七十九号)第四条第一項に規定する道路をいう。以下同じ。)又は自動車専用道路(道路法第四十八条の四に規定する自動車専用道路をいう。以下同じ。)の本線車線により構成する車道をいう。
三の三 自転車道 自転車の通行の用に供するため縁石線又はさくその他これに類する工作物によつて区画された車道の部分をいう。
三の四 路側帯 歩行者の通行の用に供し、又は車道の効用を保つため、歩道の設けられていない道路又は道路の歩道の設けられていない側の路端寄りに設けられた帯状の道路の部分で、道路標示によつて区画されたものをいう。
四 横断歩道 道路標識又は道路標示(以下「道路標識等」という。)により歩行者の横断の用に供するための場所であることが示されている道路の部分をいう。
四の二 自転車横断帯 道路標識等により自転車の横断の用に供するための場所であることが示されている道路の部分をいう。
五 交差点 十字路、丁字路その他二以上の道路が交わる場合における当該二以上の道路(歩道と車道の区別のある道路においては、車道)の交わる部分をいう。
六 安全地帯 路面電車に乗降する者若しくは横断している歩行者の安全を図るため道路に設けられた島状の施設又は道路標識及び道路標示により安全地帯であることが示されている道路の部分をいう。
七 車両通行帯 車両が道路の定められた部分を通行すべきことが道路標示により示されている場合における当該道路標示により示されている道路の部分をいう。
八 車両 自動車、原動機付自転車、軽車両及びトロリーバスをいう。
九 自動車 原動機を用い、かつ、レール又は架線によらないで運転する車であつて、原動機付自転車、自転車及び身体障害者用の車いす並びに歩行補助車その他の小型の車で政令で定めるもの(以下「歩行補助車等」という。)以外のものをいう。
十 原動機付自転車 内閣府令で定める大きさ以下の総排気量又は定格出力を有する原動機を用い、かつ、レール又は架線によらないで運転する車であつて、自転車、身体障害者用の車いす及び歩行補助車等以外のものをいう。
十一 軽車両 自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽けん引され、かつ、レールによらないで運転する車(そり及び牛馬を含む。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のものをいう。
十一の二 自転車 ペダル又はハンド・クランクを用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車(レールにより運転する車を除く。)であつて、身体障害者用の車いす、歩行補助車等及び小児用の車以外のもの(人の力を補うため原動機を用いるものであつて、内閣府令で定める基準に該当するものを含む。)をいう。
十一の三 身体障害者用の車いす 身体の障害により歩行が困難な者の移動の用に供するための車いす(原動機を用いるものにあつては、内閣府令で定める基準に該当するものに限る。)をいう。
十二 トロリーバス 架線から供給される電力により、かつ、レールによらないで運転する車をいう。
十三 路面電車 レールにより運転する車をいう。
十四 信号機 電気により操作され、かつ、道路の交通に関し、灯火により交通整理等のための信号を表示する装置をいう。
十五 道路標識 道路の交通に関し、規制又は指示を表示する標示板をいう。
十六 道路標示 道路の交通に関し、規制又は指示を表示する標示で、路面に描かれた道路鋲びよう、ペイント、石等による線、記号又は文字をいう。
十七 運転 道路において、車両又は路面電車(以下「車両等」という。)をその本来の用い方に従つて用いることをいう。
十八 駐車 車両等が客待ち、荷待ち、貨物の積卸し、故障その他の理由により継続的に停止すること(貨物の積卸しのための停止で五分を超えない時間内のもの及び人の乗降のための停止を除く。)、又は車両等が停止し、かつ、当該車両等の運転をする者(以下「運転者」という。)がその車両等を離れて直ちに運転することができない状態にあることをいう。
十九 停車 車両等が停止することで駐車以外のものをいう。
二十 徐行 車両等が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう。
二十一 追越し 車両が他の車両等に追い付いた場合において、その進路を変えてその追い付いた車両等の側方を通過し、かつ、当該車両等の前方に出ることをいう。
二十二 進行妨害 車両等が、進行を継続し、又は始めた場合においては危険を防止するため他の車両等がその速度又は方向を急に変更しなければならないこととなるおそれがあるときに、その進行を継続し、又は始めることをいう。
二十三 交通公害 道路の交通に起因して生ずる大気の汚染、騒音及び振動のうち内閣府令・環境省令で定めるものによつて、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。
2 道路法第四十五条第一項の規定により設置された区画線は、この法律の規定の適用については、内閣府令・国土交通省令で定めるところにより、道路標示とみなす。
3 この法律の規定の適用については、次に掲げる者は、歩行者とする。
一 身体障害者用の車いす、歩行補助車等又は小児用の車を通行させている者
二 次条の大型自動二輪車若しくは普通自動二輪車、二輪の原動機付自転車又は二輪若しくは三輪の自転車(これらの車両で側車付きのもの及び他の車両を牽けん引しているものを除く。)を押して歩いている者
道路運送車両法
(自動車の種別)
第三条 この法律に規定する普通自動車、小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車の別は、自動車の大きさ及び構造並びに原動機の種類及び総排気量又は定格出力を基準として国土交通省令で定める。
電気通信事業法
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 電気通信 有線、無線その他の電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けることをいう。
二 電気通信設備 電気通信を行うための機械、器具、線路その他の電気的設備をいう。
三 電気通信役務 電気通信設備を用いて他人の通信を媒介し、その他電気通信設備を他人の通信の用に供することをいう。
四 電気通信事業 電気通信役務を他人の需要に応ずるために提供する事業(放送法(昭和二十五年法律第百三十二号)第百十八条第一項に規定する放送局設備供給役務に係る事業を除く。)をいう。
五 電気通信事業者 電気通信事業を営むことについて、第九条の登録を受けた者及び第十六条第一項の規定による届出をした者をいう。
六 電気通信業務 電気通信事業者の行う電気通信役務の提供の業務をいう。
特定電子メールの送信の適正化等に関する法律
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 電子メール 特定の者に対し通信文その他の情報をその使用する通信端末機器(入出力装置を含む。以下同じ。)の映像面に表示されるようにすることにより伝達するための電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。)であって、総務省令で定める通信方式を用いるものをいう。
二 特定電子メール 電子メールの送信(国内にある電気通信設備(電気通信事業法第二条第二号に規定する電気通信設備をいう。以下同じ。)からの送信又は国内にある電気通信設備への送信に限る。以下同じ。)をする者(営利を目的とする団体及び営業を営む場合における個人に限る。以下「送信者」という。)が自己又は他人の営業につき広告又は宣伝を行うための手段として送信をする電子メールをいう。
三 電子メールアドレス 電子メールの利用者を識別するための文字、番号、記号その他の符号をいう。
四 架空電子メールアドレス 次のいずれにも該当する電子メールアドレスをいう。
イ 多数の電子メールアドレスを自動的に作成する機能を有するプログラム(電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。)を用いて作成したものであること。
ロ 現に電子メールアドレスとして利用する者がないものであること。
五 電子メール通信役務 電子メールに係る電気通信事業法第二条第三号に規定する電気通信役務をいう。
放送法
(定義)
第二条 この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。
一 「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。)の送信(他人の電気通信設備(同条第二号に規定する電気通信設備をいう。以下同じ。)を用いて行われるものを含む。)をいう。
二 「基幹放送」とは、電波法(昭和二十五年法律第百三十一号)の規定により放送をする無線局に専ら又は優先的に割り当てられるものとされた周波数の電波を使用する放送をいう。
三 「一般放送」とは、基幹放送以外の放送をいう。
四 「国内放送」とは、国内において受信されることを目的とする放送をいう。
五 「国際放送」とは、外国において受信されることを目的とする放送であつて、中継国際放送及び協会国際衛星放送以外のものをいう。
六 「邦人向け国際放送」とは、国際放送のうち、邦人向けの放送番組の放送をするものをいう。
七 「外国人向け国際放送」とは、国際放送のうち、外国人向けの放送番組の放送をするものをいう。
八 「中継国際放送」とは、外国放送事業者(外国において放送事業を行う者をいう。以下同じ。)により外国において受信されることを目的として国内の放送局を用いて行われる放送をいう。
九 「協会国際衛星放送」とは、日本放送協会(以下「協会」という。)により外国において受信されることを目的として基幹放送局(基幹放送をする無線局をいう。以下同じ。)又は外国の放送局を用いて行われる放送(人工衛星の放送局を用いて行われるものに限る。)をいう。
十 「邦人向け協会国際衛星放送」とは、協会国際衛星放送のうち、邦人向けの放送番組の放送をするものをいう。
十一 「外国人向け協会国際衛星放送」とは、協会国際衛星放送のうち、外国人向けの放送番組の放送をするものをいう。
十二 「内外放送」とは、国内及び外国において受信されることを目的とする放送をいう。
十三 「衛星基幹放送」とは、人工衛星の放送局を用いて行われる基幹放送をいう。
十四 「移動受信用地上基幹放送」とは、自動車その他の陸上を移動するものに設置して使用し、又は携帯して使用するための受信設備により受信されることを目的とする基幹放送であつて、衛星基幹放送以外のものをいう。
十五 「地上基幹放送」とは、基幹放送であつて、衛星基幹放送及び移動受信用地上基幹放送以外のものをいう。
十六 「中波放送」とは、五百二十六・五キロヘルツから千六百六・五キロヘルツまでの周波数を使用して音声その他の音響を送る放送をいう。
十七 「超短波放送」とは、三十メガヘルツを超える周波数を使用して音声その他の音響を送る放送(文字、図形その他の影像又は信号を併せ送るものを含む。)であつて、テレビジョン放送に該当せず、かつ、他の放送の電波に重畳して行う放送でないものをいう。
十八 「テレビジョン放送」とは、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像及びこれに伴う音声その他の音響を送る放送(文字、図形その他の影像(音声その他の音響を伴うものを含む。)又は信号を併せ送るものを含む。)をいう。
十九 「多重放送」とは、超短波放送又はテレビジョン放送の電波に重畳して、音声その他の音響、文字、図形その他の影像又は信号を送る放送であつて、超短波放送又はテレビジョン放送に該当しないものをいう。
二十 「放送局」とは、放送をする無線局をいう。
二十一 「認定基幹放送事業者」とは、第九十三条第一項の認定を受けた者をいう。
二十二 「特定地上基幹放送事業者」とは、電波法の規定により自己の地上基幹放送の業務に用いる放送局(以下「特定地上基幹放送局」という。)の免許を受けた者をいう。
二十三 「基幹放送事業者」とは、認定基幹放送事業者及び特定地上基幹放送事業者をいう。
二十四 「基幹放送局提供事業者」とは、電波法の規定により基幹放送局の免許を受けた者であつて、当該基幹放送局の無線設備及びその他の電気通信設備のうち総務省令で定めるものの総体(以下「基幹放送局設備」という。)を認定基幹放送事業者の基幹放送の業務の用に供するものをいう。
二十五 「一般放送事業者」とは、第百二十六条第一項の登録を受けた者及び第百三十三条第一項の規定による届出をした者をいう。
二十六 「放送事業者」とは、基幹放送事業者及び一般放送事業者をいう。
二十七 「認定放送持株会社」とは、第百五十九条第一項の認定を受けた会社又は同項の認定を受けて設立された会社をいう。
二十八 「放送番組」とは、放送をする事項の種類、内容、分量及び配列をいう。
二十九 「教育番組」とは、学校教育又は社会教育のための放送の放送番組をいう。
三十 「教養番組」とは、教育番組以外の放送番組であつて、国民の一般的教養の向上を直接の目的とするものをいう。
三十一 「特定役員」とは、法人又は団体の役員のうち、当該法人又は団体の業務の執行に対し相当程度の影響力を有する者として総務省令で定めるものをいう。
三十二 「支配関係」とは、次のいずれかに該当する関係をいう。
イ 一の者及び当該一の者の子会社(第百五十八条第一項に規定する子会社をいう。)その他当該一の者と総務省令で定める特別の関係にある者が有する法人又は団体の議決権の数の当該法人又は団体の議決権の総数に占める割合が十分の一以上三分の一以下の範囲内で総務省令で定める割合を超える場合における当該一の者と当該法人又は団体の関係
ロ 一の法人又は団体の特定役員で他の法人又は団体の特定役員の地位を兼ねる者の数の当該他の法人又は団体の特定役員の総数に占める割合が五分の一以上三分の一以下の範囲内で総務省令で定める割合を超える場合における当該一の法人又は団体と当該他の法人又は団体との関係
ハ イ及びロに掲げるもののほか、一の者が株式の所有、役員の兼任その他の事由を通じて法人又は団体の経営を実質的に支配することが可能となる関係にあるものとして総務省令で定める場合における当該一の者と当該法人又は団体の関係
放送大学学園法
(目的)
第三条 放送大学学園は、大学を設置し、当該大学において、放送による授業を行うとともに、全国各地の学習者の身近な場所において面接による授業等を行うことを目的とする学校法人(私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第三条に規定する学校法人をいう。)とする。
社会教育法
第二十一条 公民館は、市町村が設置する。
2 前項の場合を除くほか、公民館は、公民館の設置を目的とする一般社団法人又は一般財団法人(以下この章において「法人」という。)でなければ設置することができない。
3 公民館の事業の運営上必要があるときは、公民館に分館を設けることができる。
旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律
(会社の目的及び事業)
第一条 北海道旅客鉄道株式会社及び四国旅客鉄道株式会社(以下「旅客会社」という。)は、旅客鉄道事業及びこれに附帯する事業を経営することを目的とする株式会社とする。
2 日本貨物鉄道株式会社(以下「貨物会社」という。)は、貨物鉄道事業及びこれに附帯する事業を経営することを目的とする株式会社とする。
3 旅客会社及び貨物会社(以下「会社」という。)は、それぞれ第一項又は前項の事業を営むほか、国土交通大臣の認可を受けて、自動車運送事業その他の事業を営むことができる。この場合において、国土交通大臣は、会社が当該事業を営むことにより第一項又は前項の事業の適切かつ健全な運営に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、認可をしなければならない。
政治資金規正法関連の法律
郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律
(定義)
第二条 この法律において「信書」とは、郵便法第四条第二項に規定する信書をいう。
2 この法律において「信書便」とは、他人の信書を送達すること(郵便に該当するものを除く。)をいう。
3 この法律において「信書便物」とは、信書便の役務により送達される信書(その包装及びその包装に封入される信書以外の物を含む。)をいう。
4 この法律において「一般信書便役務」とは、信書便の役務であって、次の各号のいずれにも該当するものをいう。
一 長さ、幅及び厚さがそれぞれ四十センチメートル、三十センチメートル及び三センチメートル以下であり、かつ、重量が二百五十グラム以下の信書便物を送達するもの
二 国内において信書便物が差し出された日から三日(国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他総務省令で定める日の日数は、算入しない。)以内(信書便物が、地理的条件、交通事情その他の条件を勘案して総務省令で定める地域から差し出され、又は当該地域にあてて差し出される場合にあっては、三日を超え二週間を超えない範囲内で総務省令で定める日数以内)に当該信書便物を送達するもの
5 この法律において「一般信書便事業」とは、信書便の役務を他人の需要に応ずるために提供する事業であって、その提供する信書便の役務のうちに一般信書便役務を含むものをいう。
6 この法律において「一般信書便事業者」とは、一般信書便事業を営むことについて第六条の許可を受けた者をいう。
7 この法律において「特定信書便役務」とは、信書便の役務であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
一 長さ、幅及び厚さの合計が七十三センチメートルを超え、又は重量が四キログラムを超える信書便物を送達するもの
二 信書便物が差し出された時から三時間以内に当該信書便物を送達するもの
三 その料金の額が八百円を下回らない範囲内において総務省令で定める額を超えるもの
8 この法律において「特定信書便事業」とは、信書便の役務を他人の需要に応ずるために提供する事業であって、その提供する信書便の役務が特定信書便役務のみであるものをいう。
9 この法律において「特定信書便事業者」とは、特定信書便事業を営むことについて第二十九条の許可を受けた者をいう。
第三条 郵便法第四条第二項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 一般信書便事業者が信書便物の送達を行う場合
二 特定信書便事業者が特定信書便役務に係る信書便物の送達を行う場合
三 一般信書便事業者又は特定信書便事業者から信書便の業務の一部の委託を受けた者が当該委託に係る信書便物の送達を行う場合
四 一般信書便事業者又は特定信書便事業者と信書の送達の事業に関する協定又は契約を締結した外国信書便事業者(外国の法令に準拠して外国において信書の送達の事業を行う者をいう。以下同じ。)が当該協定又は契約に基づき信書便物の送達を行う場合
金融機関の信託業務の兼営等に関する法律
(兼営の認可)
第一条 銀行その他の金融機関(政令で定めるものに限る。以下「金融機関」という。)は、他の法律の規定にかかわらず、内閣総理大臣の認可を受けて、信託業法(平成十六年法律第百五十四号)第二条第一項に規定する信託業及び次に掲げる業務(政令で定めるものを除く。以下「信託業務」という。)を営むことができる。
一 信託業法第二条第八項に規定する信託契約代理業
二 信託受益権売買等業務(信託受益権の売買等(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第六十五条の五第一項に規定する信託受益権の売買等をいう。)を行う業務をいう。次条第三項及び第四項において同じ。)
三 財産の管理(受託する信託財産と同じ種類の財産について、次項の信託業務の種類及び方法に規定する信託財産の管理の方法と同じ方法により管理を行うものに限る。)
四 財産に関する遺言の執行
五 会計の検査
六 財産の取得、処分又は貸借に関する代理又は媒介
七 次に掲げる事項に関する代理事務
イ 第三号に掲げる財産の管理
ロ 財産の整理又は清算
ハ 債権の取立て
ニ 債務の履行
2 金融機関は、内閣府令で定めるところにより、信託業務の種類及び方法を定めて、前項の認可を受けなければならない。
3 内閣総理大臣は、第一項の認可の申請があったときは、次に掲げる基準に適合するかどうかを審査しなければならない。
一 申請者が、信託業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有し、かつ、信託業務を的確に遂行することができること。
二 申請者による信託業務の遂行が金融秩序を乱すおそれがないものであること。
金融商品取引法
第二条 この法律において「有価証券」とは、次に掲げるものをいう。
一 国債証券
二 地方債証券
三 特別の法律により法人の発行する債券(次号及び第十一号に掲げるものを除く。)
四 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)に規定する特定社債券
五 社債券(相互会社の社債券を含む。以下同じ。)
六 特別の法律により設立された法人の発行する出資証券(次号、第八号及び第十一号に掲げるものを除く。)
七 協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号。以下「優先出資法」という。)に規定する優先出資証券
八 資産の流動化に関する法律に規定する優先出資証券又は新優先出資引受権を表示する証券
九 株券又は新株予約権証券
十 投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)に規定する投資信託又は外国投資信託の受益証券
十一 投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資証券、新投資口予約権証券若しくは投資法人債券又は外国投資証券
十二 貸付信託の受益証券
十三 資産の流動化に関する法律に規定する特定目的信託の受益証券
十四 信託法(平成十八年法律第百八号)に規定する受益証券発行信託の受益証券
十五 法人が事業に必要な資金を調達するために発行する約束手形のうち、内閣府令で定めるもの
十六 抵当証券法(昭和六年法律第十五号)に規定する抵当証券
十七 外国又は外国の者の発行する証券又は証書で第一号から第九号まで又は第十二号から前号までに掲げる証券又は証書の性質を有するもの(次号に掲げるものを除く。)
十八 外国の者の発行する証券又は証書で銀行業を営む者その他の金銭の貸付けを業として行う者の貸付債権を信託する信託の受益権又はこれに類する権利を表示するもののうち、内閣府令で定めるもの
十九 金融商品市場において金融商品市場を開設する者の定める基準及び方法に従い行う第二十一項第三号に掲げる取引に係る権利、外国金融商品市場(第八項第三号ロに規定する外国金融商品市場をいう。以下この号において同じ。)において行う取引であつて第二十一項第三号に掲げる取引と類似の取引(金融商品(第二十四項第三号の二に掲げるものに限る。)又は金融指標(当該金融商品の価格及びこれに基づいて算出した数値に限る。)に係るものを除く。)に係る権利又は金融商品市場及び外国金融商品市場によらないで行う第二十二項第三号若しくは第四号に掲げる取引に係る権利(以下「オプション」という。)を表示する証券又は証書
二十 前各号に掲げる証券又は証書の預託を受けた者が当該証券又は証書の発行された国以外の国において発行する証券又は証書で、当該預託を受けた証券又は証書に係る権利を表示するもの
二十一 前各号に掲げるもののほか、流通性その他の事情を勘案し、公益又は投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定める証券又は証書
2 前項第一号から第十五号までに掲げる有価証券、同項第十七号に掲げる有価証券(同項第十六号に掲げる有価証券の性質を有するものを除く。)及び同項第十八号に掲げる有価証券に表示されるべき権利並びに同項第十六号に掲げる有価証券、同項第十七号に掲げる有価証券(同項第十六号に掲げる有価証券の性質を有するものに限る。)及び同項第十九号から第二十一号までに掲げる有価証券であつて内閣府令で定めるものに表示されるべき権利(以下この項及び次項において「有価証券表示権利」と総称する。)は、有価証券表示権利について当該権利を表示する当該有価証券が発行されていない場合においても、当該権利を当該有価証券とみなし、電子記録債権(電子記録債権法(平成十九年法律第百二号)第二条第一項に規定する電子記録債権をいう。以下この項において同じ。)のうち、流通性その他の事情を勘案し、社債券その他の前項各号に掲げる有価証券とみなすことが必要と認められるものとして政令で定めるもの(第七号及び次項において「特定電子記録債権」という。)は、当該電子記録債権を当該有価証券とみなし、次に掲げる権利は、証券又は証書に表示されるべき権利以外の権利であつても有価証券とみなして、この法律の規定を適用する。
一 信託の受益権(前項第十号に規定する投資信託の受益証券に表示されるべきもの及び同項第十二号から第十四号までに掲げる有価証券に表示されるべきものを除く。)
二 外国の者に対する権利で前号に掲げる権利の性質を有するもの(前項第十号に規定する外国投資信託の受益証券に表示されるべきもの並びに同項第十七号及び第十八号に掲げる有価証券に表示されるべきものに該当するものを除く。)
三 合名会社若しくは合資会社の社員権(政令で定めるものに限る。)又は合同会社の社員権
四 外国法人の社員権で前号に掲げる権利の性質を有するもの
五 民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約、商法(明治三十二年法律第四十八号)第五百三十五条に規定する匿名組合契約、投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第三条第一項に規定する投資事業有限責任組合契約又は有限責任事業組合契約に関する法律(平成十七年法律第四十号)第三条第一項に規定する有限責任事業組合契約に基づく権利、社団法人の社員権その他の権利(外国の法令に基づくものを除く。)のうち、当該権利を有する者(以下この号において「出資者」という。)が出資又は拠出をした金銭(これに類するものとして政令で定めるものを含む。)を充てて行う事業(以下この号において「出資対象事業」という。)から生ずる収益の配当又は当該出資対象事業に係る財産の分配を受けることができる権利であつて、次のいずれにも該当しないもの(前項各号に掲げる有価証券に表示される権利及びこの項(この号を除く。)の規定により有価証券とみなされる権利を除く。)
イ 出資者の全員が出資対象事業に関与する場合として政令で定める場合における当該出資者の権利
ロ 出資者がその出資又は拠出の額を超えて収益の配当又は出資対象事業に係る財産の分配を受けることがないことを内容とする当該出資者の権利(イに掲げる権利を除く。)
ハ 保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第一項に規定する保険業を行う者が保険者となる保険契約、農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第十号に規定する事業を行う同法第四条に規定する組合と締結した共済契約、消費生活協同組合法(昭和二十三年法律第二百号)第十条第二項に規定する共済事業を行う同法第四条に規定する組合と締結した共済契約、水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第十一条第一項第十一号、第九十三条第一項第六号の二若しくは第百条の二第一項第一号に規定する事業を行う同法第二条に規定する組合と締結した共済契約、中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の二第七項に規定する共済事業を行う同法第三条に規定する組合と締結した共済契約又は不動産特定共同事業法(平成六年法律第七十七号)第二条第三項に規定する不動産特定共同事業契約(同条第九項に規定する特例事業者と締結したものを除く。)に基づく権利(イ及びロに掲げる権利を除く。)
ニ イからハまでに掲げるもののほか、当該権利を有価証券とみなさなくても公益又は出資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定める権利
六 外国の法令に基づく権利であつて、前号に掲げる権利に類するもの
七 特定電子記録債権及び前各号に掲げるもののほか、前項に規定する有価証券及び前各号に掲げる権利と同様の経済的性質を有することその他の事情を勘案し、有価証券とみなすことにより公益又は投資者の保護を確保することが必要かつ適当と認められるものとして政令で定める権利
3 この法律において、「有価証券の募集」とは、新たに発行される有価証券の取得の申込みの勧誘(これに類するものとして内閣府令で定めるもの(次項において「取得勧誘類似行為」という。)を含む。以下「取得勧誘」という。)のうち、当該取得勧誘が第一項に掲げる有価証券又は前項の規定により有価証券とみなされる有価証券表示権利若しくは特定電子記録債権(次項及び第六項、次条第四項及び第五項並びに第二十三条の十三第四項において「第一項有価証券」という。)に係るものである場合にあつては第一号及び第二号に掲げる場合、当該取得勧誘が前項の規定により有価証券とみなされる同項各号に掲げる権利(次項、次条第四項及び第五項並びに第二十三条の十三第四項において「第二項有価証券」という。)に係るものである場合にあつては第三号に掲げる場合に該当するものをいい、「有価証券の私募」とは、取得勧誘であつて有価証券の募集に該当しないものをいう。
一 多数の者(適格機関投資家(有価証券に対する投資に係る専門的知識及び経験を有する者として内閣府令で定める者をいう。以下同じ。)が含まれる場合であつて、当該有価証券がその取得者である適格機関投資家から適格機関投資家以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合に該当するときは、当該適格機関投資家を除く。)を相手方として行う場合として政令で定める場合(特定投資家のみを相手方とする場合を除く。)
二 前号に掲げる場合のほか、次に掲げる場合のいずれにも該当しない場合
イ 適格機関投資家のみを相手方として行う場合であつて、当該有価証券がその取得者から適格機関投資家以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合
ロ 特定投資家のみを相手方として行う場合であつて、次に掲げる要件の全てに該当するとき(イに掲げる場合を除く。)。
(1) 当該取得勧誘の相手方が国、日本銀行及び適格機関投資家以外の者である場合にあつては、金融商品取引業者等(第三十四条に規定する金融商品取引業者等をいう。次項、第四条第一項第四号及び第三項、第二十七条の三十二の二並びに第二十七条の三十四の二において同じ。)が顧客からの委託により又は自己のために当該取得勧誘を行うこと。
(2) 当該有価証券がその取得者から特定投資家等(特定投資家又は非居住者(外国為替及び外国貿易法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第六号に規定する非居住者をいい、政令で定める者に限る。)をいう。以下同じ。)以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合に該当すること。
ハ 前号に掲げる場合並びにイ及びロに掲げる場合以外の場合(当該有価証券と種類を同じくする有価証券の発行及び勧誘の状況等を勘案して政令で定める要件に該当する場合を除く。)であつて、当該有価証券が多数の者に所有されるおそれが少ないものとして政令で定める場合
三 その取得勧誘に応じることにより相当程度多数の者が当該取得勧誘に係る有価証券を所有することとなる場合として政令で定める場合
4 この法律において「有価証券の売出し」とは、既に発行された有価証券の売付けの申込み又はその買付けの申込みの勧誘(取得勧誘類似行為に該当するものその他内閣府令で定めるものを除く。以下「売付け勧誘等」という。)のうち、当該売付け勧誘等が第一項有価証券に係るものである場合にあつては第一号及び第二号に掲げる場合、当該売付け勧誘等が第二項有価証券に係るものである場合にあつては第三号に掲げる場合に該当するもの(取引所金融商品市場における有価証券の売買及びこれに準ずる取引その他の政令で定める有価証券の取引に係るものを除く。)をいう。
一 多数の者(適格機関投資家が含まれる場合であつて、当該有価証券がその取得者である適格機関投資家から適格機関投資家以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合に該当するときは、当該適格機関投資家を除く。)を相手方として行う場合として政令で定める場合(特定投資家のみを相手方とする場合を除く。)
二 前号に掲げる場合のほか、次に掲げる場合のいずれにも該当しない場合
イ 適格機関投資家のみを相手方として行う場合であつて、当該有価証券がその取得者から適格機関投資家以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合
ロ 特定投資家のみを相手方として行う場合であつて、次に掲げる要件の全てに該当するとき(イに掲げる場合を除く。)。
(1) 当該売付け勧誘等の相手方が国、日本銀行及び適格機関投資家以外の者である場合にあつては、金融商品取引業者等が顧客からの委託により又は自己のために当該売付け勧誘等を行うこと。
(2) 当該有価証券がその取得者から特定投資家等以外の者に譲渡されるおそれが少ないものとして政令で定める場合に該当すること。
ハ 前号に掲げる場合並びにイ及びロに掲げる場合以外の場合(当該有価証券と種類を同じくする有価証券の発行及び勧誘の状況等を勘案して政令で定める要件に該当する場合を除く。)であつて、当該有価証券が多数の者に所有されるおそれが少ないものとして政令で定める場合
三 その売付け勧誘等に応じることにより相当程度多数の者が当該売付け勧誘等に係る有価証券を所有することとなる場合として政令で定める場合
5 この法律において、「発行者」とは、有価証券を発行し、又は発行しようとする者(内閣府令で定める有価証券については、内閣府令で定める者)をいうものとし、証券又は証書に表示されるべき権利以外の権利で第二項の規定により有価証券とみなされるものについては、権利の種類ごとに内閣府令で定める者が内閣府令で定める時に当該権利を有価証券として発行するものとみなす。
6 この法律(第五章を除く。)において「引受人」とは、有価証券の募集若しくは売出し又は私募若しくは特定投資家向け売付け勧誘等(第一項有価証券に係る売付け勧誘等であつて、第四項第二号ロに掲げる場合に該当するもの(取引所金融商品市場における有価証券の売買及びこれに準ずる取引その他の政令で定める有価証券の取引に係るものを除く。)をいう。以下同じ。)に際し、次の各号のいずれかを行う者をいう。
一 当該有価証券を取得させることを目的として当該有価証券の全部又は一部を取得すること。
二 当該有価証券の全部又は一部につき他にこれを取得する者がない場合にその残部を取得することを内容とする契約をすること。
三 当該有価証券が新株予約権証券(これに準ずるものとして内閣府令で定める有価証券を含む。以下この号において同じ。)である場合において、当該新株予約権証券を取得した者が当該新株予約権証券の全部又は一部につき新株予約権(これに準ずるものとして内閣府令で定める権利を含む。以下この号において同じ。)を行使しないときに当該行使しない新株予約権に係る新株予約権証券を取得して自己又は第三者が当該新株予約権を行使することを内容とする契約をすること。
7 この法律において「有価証券届出書」とは、第五条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定による届出書及び同条第十三項の規定によりこれに添付する書類並びに第七条第一項、第九条第一項又は第十条第一項の規定による訂正届出書をいう。
8 この法律において「金融商品取引業」とは、次に掲げる行為(その内容等を勘案し、投資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるもの及び銀行、優先出資法第二条第一項に規定する協同組織金融機関(以下「協同組織金融機関」という。)その他政令で定める金融機関が行う第十二号、第十四号、第十五号又は第二十八条第八項各号に掲げるものを除く。)のいずれかを業として行うことをいう。
一 有価証券の売買(デリバティブ取引に該当するものを除く。以下同じ。)、市場デリバティブ取引(金融商品(第二十四項第三号の二に掲げるものに限る。)又は金融指標(当該金融商品の価格及びこれに基づいて算出した数値に限る。)に係る市場デリバティブ取引(以下「商品関連市場デリバティブ取引」という。)を除く。)又は外国市場デリバティブ取引(有価証券の売買にあつては、第十号に掲げるものを除く。)
二 有価証券の売買、市場デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ取引の媒介、取次ぎ(有価証券等清算取次ぎを除く。)又は代理(有価証券の売買の媒介、取次ぎ又は代理にあつては、第十号に掲げるものを除く。)
三 次に掲げる取引の委託の媒介、取次ぎ又は代理
イ 取引所金融商品市場における有価証券の売買又は市場デリバティブ取引
ロ 外国金融商品市場(取引所金融商品市場に類似する市場で外国に所在するものをいう。以下同じ。)における有価証券の売買又は外国市場デリバティブ取引
四 店頭デリバティブ取引又はその媒介、取次ぎ(有価証券等清算取次ぎを除く。)若しくは代理(以下「店頭デリバティブ取引等」という。)
五 有価証券等清算取次ぎ
六 有価証券の引受け(有価証券の募集若しくは売出し又は私募若しくは特定投資家向け売付け勧誘等に際し、第六項各号に掲げるもののいずれかを行うことをいう。)
七 有価証券(次に掲げるものに限る。)の募集又は私募
イ 第一項第十号に規定する投資信託の受益証券のうち、投資信託及び投資法人に関する法律第二条第一項に規定する委託者指図型投資信託の受益権に係るもの
ロ 第一項第十号に規定する外国投資信託の受益証券
ハ 第一項第十六号に掲げる有価証券
ニ 第一項第十七号に掲げる有価証券のうち、同項第十六号に掲げる有価証券の性質を有するもの
ホ イ若しくはロに掲げる有価証券に表示されるべき権利又はハ若しくはニに掲げる有価証券のうち内閣府令で定めるものに表示されるべき権利であつて、第二項の規定により有価証券とみなされるもの
ヘ 第二項の規定により有価証券とみなされる同項第五号又は第六号に掲げる権利
ト イからヘまでに掲げるもののほか、政令で定める有価証券
八 有価証券の売出し又は特定投資家向け売付け勧誘等
九 有価証券の募集若しくは売出しの取扱い又は私募若しくは特定投資家向け売付け勧誘等の取扱い
十 有価証券の売買又はその媒介、取次ぎ若しくは代理であつて、電子情報処理組織を使用して、同時に多数の者を一方の当事者又は各当事者として次に掲げる売買価格の決定方法又はこれに類似する方法により行うもの(取り扱う有価証券の種類等に照らして取引所金融商品市場又は店頭売買有価証券市場(第六十七条第二項に規定する店頭売買有価証券市場をいう。)以外において行うことが投資者保護のため適当でないと認められるものとして政令で定めるものを除く。)
イ 競売買の方法(有価証券の売買高が政令で定める基準を超えない場合に限る。)
ロ 金融商品取引所に上場されている有価証券について、当該金融商品取引所が開設する取引所金融商品市場における当該有価証券の売買価格を用いる方法
ハ 第六十七条の十一第一項の規定により登録を受けた有価証券(以下「店頭売買有価証券」という。)について、当該登録を行う認可金融商品取引業協会が公表する当該有価証券の売買価格を用いる方法
ニ 顧客の間の交渉に基づく価格を用いる方法
ホ イからニまでに掲げるもののほか、内閣府令で定める方法
十一 当事者の一方が相手方に対して次に掲げるものに関し、口頭、文書(新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもので、不特定多数の者により随時に購入可能なものを除く。)その他の方法により助言を行うことを約し、相手方がそれに対し報酬を支払うことを約する契約(以下「投資顧問契約」という。)を締結し、当該投資顧問契約に基づき、助言を行うこと。
イ 有価証券の価値等(有価証券の価値、有価証券関連オプション(金融商品市場において金融商品市場を開設する者の定める基準及び方法に従い行う第二十八条第八項第三号ハに掲げる取引に係る権利、外国金融商品市場において行う取引であつて同号ハに掲げる取引と類似の取引に係る権利又は金融商品市場及び外国金融商品市場によらないで行う同項第四号ハ若しくはニに掲げる取引に係る権利をいう。)の対価の額又は有価証券指標(有価証券の価格若しくは利率その他これに準ずるものとして内閣府令で定めるもの又はこれらに基づいて算出した数値をいう。)の動向をいう。)
ロ 金融商品の価値等(金融商品(第二十四項第三号の二に掲げるものにあつては、金融商品取引所に上場されているものに限る。)の価値、オプションの対価の額又は金融指標(同号に掲げる金融商品に係るものにあつては、金融商品取引所に上場されているものに限る。)の動向をいう。以下同じ。)の分析に基づく投資判断(投資の対象となる有価証券の種類、銘柄、数及び価格並びに売買の別、方法及び時期についての判断又は行うべきデリバティブ取引の内容及び時期についての判断をいう。以下同じ。)
十二 次に掲げる契約を締結し、当該契約に基づき、金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に基づいて有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資として、金銭その他の財産の運用(その指図を含む。以下同じ。)を行うこと。
イ 投資信託及び投資法人に関する法律第二条第十三項に規定する登録投資法人と締結する同法第百八十八条第一項第四号に規定する資産の運用に係る委託契約
ロ イに掲げるもののほか、当事者の一方が、相手方から、金融商品の価値等の分析に基づく投資判断の全部又は一部を一任されるとともに、当該投資判断に基づき当該相手方のため投資を行うのに必要な権限を委任されることを内容とする契約(以下「投資一任契約」という。)
十三 投資顧問契約又は投資一任契約の締結の代理又は媒介
十四 金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に基づいて有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資として、第一項第十号に掲げる有価証券に表示される権利その他の政令で定める権利を有する者から拠出を受けた金銭その他の財産の運用を行うこと(第十二号に掲げる行為に該当するものを除く。)。
十五 金融商品の価値等の分析に基づく投資判断に基づいて主として有価証券又はデリバティブ取引に係る権利に対する投資として、次に掲げる権利その他政令で定める権利を有する者から出資又は拠出を受けた金銭その他の財産の運用を行うこと(第十二号及び前号に掲げる行為に該当するものを除く。)。
イ 第一項第十四号に掲げる有価証券又は同項第十七号に掲げる有価証券(同項第十四号に掲げる有価証券の性質を有するものに限る。)に表示される権利
ロ 第二項第一号又は第二号に掲げる権利
ハ 第二項第五号又は第六号に掲げる権利
十六 その行う第一号から第十号までに掲げる行為に関して、顧客から金銭又は第一項各号に掲げる証券若しくは証書の預託を受けること(商品関連市場デリバティブ取引についての第二号、第三号又は第五号に掲げる行為を行う場合にあつては、これらの行為に関して、顧客から商品(第二十四項第三号の二に掲げるものをいう。以下この号において同じ。)又は寄託された商品に関して発行された証券若しくは証書の預託を受けることを含む。)。
十七 社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二条第一項に規定する社債等の振替を行うために口座の開設を受けて社債等の振替を行うこと。
十八 前各号に掲げる行為に類するものとして政令で定める行為
9 この法律において「金融商品取引業者」とは、第二十九条の規定により内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。
10 この法律において「目論見書」とは、有価証券の募集若しくは売出し、第四条第二項に規定する適格機関投資家取得有価証券一般勧誘(有価証券の売出しに該当するものを除く。)又は同条第三項に規定する特定投資家等取得有価証券一般勧誘(有価証券の売出しに該当するものを除く。)のために当該有価証券の発行者の事業その他の事項に関する説明を記載する文書であつて、相手方に交付し、又は相手方からの交付の請求があつた場合に交付するものをいう。
11 この法律において「金融商品仲介業」とは、金融商品取引業者(第二十八条第一項に規定する第一種金融商品取引業又は同条第四項に規定する投資運用業を行う者に限る。)又は登録金融機関(第三十三条の二の登録を受けた銀行、協同組織金融機関その他政令で定める金融機関をいう。以下同じ。)の委託を受けて、次に掲げる行為(同項に規定する投資運用業を行う者が行う第四号に掲げる行為を除く。)のいずれかを当該金融商品取引業者又は登録金融機関のために行う業務をいう。
一 有価証券の売買の媒介(第八項第十号に掲げるものを除く。)
二 第八項第三号に規定する媒介
三 第八項第九号に掲げる行為
四 第八項第十三号に規定する媒介
12 この法律において「金融商品仲介業者」とは、第六十六条の規定により内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。
13 この法律において「認可金融商品取引業協会」とは、第四章第一節第一款の規定に基づいて設立された者をいう。
14 この法律において「金融商品市場」とは、有価証券の売買又は市場デリバティブ取引を行う市場(商品関連市場デリバティブ取引のみを行うものを除く。)をいう。
15 この法律において「金融商品会員制法人」とは、金融商品市場の開設を目的として第五章第二節第一款の規定に基づいて設立された会員組織の社団をいう。
16 この法律において「金融商品取引所」とは、第八十条第一項の規定により内閣総理大臣の免許を受けて金融商品市場を開設する金融商品会員制法人又は株式会社をいう。
17 この法律において「取引所金融商品市場」とは、金融商品取引所の開設する金融商品市場をいう。
18 この法律において「金融商品取引所持株会社」とは、取引所金融商品市場を開設する株式会社(以下「株式会社金融商品取引所」という。)を子会社(第八十七条の三第三項に規定する子会社をいう。)とする株式会社であつて、第百六条の十第一項の規定により内閣総理大臣の認可を受けて設立され、又は同項若しくは同条第三項ただし書の規定により内閣総理大臣の認可を受けているものをいう。
19 この法律において「取引参加者」とは、第百十二条第一項若しくは第二項又は第百十三条第一項若しくは第二項の規定による取引資格に基づき、取引所金融商品市場における有価証券の売買又は市場デリバティブ取引に参加できる者をいう。
20 この法律において「デリバティブ取引」とは、市場デリバティブ取引、店頭デリバティブ取引又は外国市場デリバティブ取引をいう。
21 この法律において「市場デリバティブ取引」とは、金融商品市場において、金融商品市場を開設する者の定める基準及び方法に従い行う次に掲げる取引をいう。
一 売買の当事者が将来の一定の時期において金融商品及びその対価の授受を約する売買であつて、当該売買の目的となつている金融商品の転売又は買戻しをしたときは差金の授受によつて決済することができる取引
二 当事者があらかじめ金融指標として約定する数値(以下「約定数値」という。)と将来の一定の時期における現実の当該金融指標の数値(以下「現実数値」という。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引
三 当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引
イ 金融商品の売買(第一号に掲げる取引を除く。)
ロ 前二号及び次号から第六号までに掲げる取引(前号又は第四号の二に掲げる取引に準ずる取引で金融商品取引所の定めるものを含む。)
四 当事者が元本として定めた金額について当事者の一方が相手方と取り決めた金融商品(第二十四項第三号及び第三号の二に掲げるものを除く。)の利率等(利率その他これに準ずるものとして内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)又は金融指標(金融商品(これらの号に掲げるものを除く。)の利率等及びこれに基づいて算出した数値を除く。以下この号及び次項第五号において同じ。)の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた金融商品(第二十四項第三号及び第三号の二に掲げるものを除く。)の利率等又は金融指標の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引(これらの金銭の支払とあわせて当該元本として定めた金額に相当する金銭又は金融商品を授受することを約するものを含む。)
四の二 当事者が数量を定めた金融商品(第二十四項第三号の二に掲げるものに限る。以下この号において同じ。)について当事者の一方が相手方と取り決めた当該金融商品に係る金融指標の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた当該金融指標の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引
五 当事者の一方が金銭を支払い、これに対して当事者があらかじめ定めた次に掲げるいずれかの事由が発生した場合において相手方が金銭を支払うことを約する取引(当該事由が発生した場合において、当事者の一方が金融商品、金融商品に係る権利又は金銭債権(金融商品であるもの及び金融商品に係る権利であるものを除く。)を移転することを約するものを含み、第二号から前号までに掲げるものを除く。)
イ 法人の信用状態に係る事由その他これに類似するものとして政令で定めるもの
ロ 当事者がその発生に影響を及ぼすことが不可能又は著しく困難な事由であつて、当該当事者その他の事業者の事業活動に重大な影響を与えるものとして政令で定めるもの(イに掲げるものを除く。)
六 前各号に掲げる取引に類似する取引であつて、政令で定めるもの
22 この法律において「店頭デリバティブ取引」とは、金融商品市場及び外国金融商品市場によらないで行う次に掲げる取引(その内容等を勘案し、公益又は投資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるものを除く。)をいう。
一 売買の当事者が将来の一定の時期において金融商品(第二十四項第三号の二及び第五号に掲げるものを除く。第三号及び第六号において同じ。)及びその対価の授受を約する売買であつて、当該売買の目的となつている金融商品の売戻し又は買戻しその他政令で定める行為をしたときは差金の授受によつて決済することができる取引
二 約定数値(第二十四項第三号の二又は第五号に掲げる金融商品に係る金融指標の数値を除く。)と現実数値(これらの号に掲げる金融商品に係る金融指標の数値を除く。)の差に基づいて算出される金銭の授受を約する取引又はこれに類似する取引
三 当事者の一方の意思表示により当事者間において次に掲げる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引又はこれに類似する取引
イ 金融商品の売買(第一号に掲げる取引を除く。)
ロ 前二号及び第五号から第七号までに掲げる取引
四 当事者の一方の意思表示により当事者間において当該意思表示を行う場合の金融指標(第二十四項第三号の二又は第五号に掲げる金融商品に係るものを除く。)としてあらかじめ約定する数値と現に当該意思表示を行つた時期における現実の当該金融指標の数値の差に基づいて算出される金銭を授受することとなる取引を成立させることができる権利を相手方が当事者の一方に付与し、当事者の一方がこれに対して対価を支払うことを約する取引又はこれに類似する取引
五 当事者が元本として定めた金額について当事者の一方が相手方と取り決めた金融商品(第二十四項第三号、第三号の二及び第五号に掲げるものを除く。)の利率等若しくは金融指標の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払い、相手方が当事者の一方と取り決めた金融商品(これらの号に掲げるものを除く。)の利率等若しくは金融指標の約定した期間における変化率に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引(これらの金銭の支払とあわせて当該元本として定めた金額に相当する金銭又は金融商品(同項第三号の二及び第五号に掲げるものを除く。)を授受することを約するものを含む。)又はこれに類似する取引
六 当事者の一方が金銭を支払い、これに対して当事者があらかじめ定めた次に掲げるいずれかの事由が発生した場合において相手方が金銭を支払うことを約する取引(当該事由が発生した場合において、当事者の一方が金融商品、金融商品に係る権利又は金銭債権(金融商品であるもの及び金融商品に係る権利であるものを除く。)を移転することを約するものを含み、第二号から前号までに掲げるものを除く。)又はこれに類似する取引
イ 法人の信用状態に係る事由その他これに類似するものとして政令で定めるもの
ロ 当事者がその発生に影響を及ぼすことが不可能又は著しく困難な事由であつて、当該当事者その他の事業者の事業活動に重大な影響を与えるものとして政令で定めるもの(イに掲げるものを除く。)
七 前各号に掲げるもののほか、これらと同様の経済的性質を有する取引であつて、公益又は投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定める取引
23 この法律において「外国市場デリバティブ取引」とは、外国金融商品市場において行う取引であつて、市場デリバティブ取引と類似の取引(金融商品(次項第三号の二に掲げるものに限る。)又は金融指標(当該金融商品の価格及びこれに基づいて算出した数値に限る。)に係るものを除く。)をいう。
24 この法律において「金融商品」とは、次に掲げるものをいう。
一 有価証券
二 預金契約に基づく債権その他の権利又は当該権利を表示する証券若しくは証書であつて政令で定めるもの(前号に掲げるものを除く。)
三 通貨
三の二 商品(商品先物取引法(昭和二十五年法律第二百三十九号)第二条第一項に規定する商品のうち、法令の規定に基づく当該商品の価格の安定に関する措置の有無その他当該商品の価格形成及び需給の状況を勘案し、当該商品に係る市場デリバティブ取引により当該商品の適切な価格形成が阻害されるおそれがなく、かつ、取引所金融商品市場において当該商品に係る市場デリバティブ取引が行われることが国民経済上有益であるものとして政令で定めるものをいう。以下同じ。)
四 前各号に掲げるもののほか、同一の種類のものが多数存在し、価格の変動が著しい資産であつて、当該資産に係るデリバティブ取引(デリバティブ取引に類似する取引を含む。)について投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定めるもの(商品先物取引法第二条第一項に規定する商品を除く。)
五 第一号若しくは第二号に掲げるもの又は前号に掲げるもののうち内閣府令で定めるものについて、金融商品取引所が、市場デリバティブ取引を円滑化するため、利率、償還期限その他の条件を標準化して設定した標準物
25 この法律において「金融指標」とは、次に掲げるものをいう。
一 金融商品の価格又は金融商品(前項第三号及び第三号の二に掲げるものを除く。)の利率等
二 気象庁その他の者が発表する気象の観測の成果に係る数値
三 その変動に影響を及ぼすことが不可能若しくは著しく困難であつて、事業者の事業活動に重大な影響を与える指標(前号に掲げるものを除く。)又は社会経済の状況に関する統計の数値であつて、これらの指標又は数値に係るデリバティブ取引(デリバティブ取引に類似する取引を含む。)について投資者の保護を確保することが必要と認められるものとして政令で定めるもの(商品先物取引法第二条第二項に規定する商品指数であつて、商品以外の同条第一項に規定する商品の価格に基づいて算出されたものを除く。)
四 前三号に掲げるものに基づいて算出した数値
26 この法律において「外国金融商品取引所」とは、第百五十五条第一項の規定により内閣総理大臣の認可を受けた者をいう。
27 この法律において「有価証券等清算取次ぎ」とは、金融商品取引業者又は登録金融機関が金融商品取引清算機関又は外国金融商品取引清算機関の業務方法書の定めるところにより顧客の委託を受けてその計算において行う対象取引(次項に規定する「対象取引」をいう。以下この項において同じ。)であつて、対象取引に基づく債務を当該金融商品取引清算機関(当該金融商品取引清算機関が第百五十六条の二十の十六第一項に規定する連携金融商品債務引受業務を行う場合には、同項に規定する連携清算機関等を含む。)又は外国金融商品取引清算機関に負担させることを条件とし、かつ、次に掲げる要件のいずれかに該当するものをいう。
一 当該顧客が当該金融商品取引業者又は登録金融機関を代理して成立させるものであること。
二 当該顧客がその委託に際しあらかじめ当該対象取引に係る相手方その他内閣府令で定める事項を特定するものであること。
28 この法律において「金融商品債務引受業」とは、金融商品取引業者、登録金融機関又は証券金融会社(以下この項において「金融商品債務引受業対象業者」という。)を相手方として、金融商品債務引受業対象業者が行う対象取引(有価証券の売買若しくはデリバティブ取引(取引の状況及び我が国の資本市場に与える影響その他の事情を勘案し、公益又は投資者保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定める取引を除く。)又はこれらに付随し、若しくは関連する取引として政令で定める取引をいう。)に基づく債務を、引受け、更改その他の方法により負担することを業として行うことをいう。
29 この法律において「金融商品取引清算機関」とは、第百五十六条の二又は第百五十六条の十九第一項の規定により内閣総理大臣の免許又は承認を受けて金融商品債務引受業を行う者をいい、「外国金融商品取引清算機関」とは、第百五十六条の二十の二の規定により内閣総理大臣の免許を受けて金融商品債務引受業を行う者をいう。
30 この法律において「証券金融会社」とは、第百五十六条の二十四の規定により内閣総理大臣の免許を受けた者をいう。
31 この法律において「特定投資家」とは、次に掲げる者をいう。
一 適格機関投資家
二 国
三 日本銀行
四 前三号に掲げるもののほか、第七十九条の二十一に規定する投資者保護基金その他の内閣府令で定める法人
32 この法律において「特定取引所金融商品市場」とは、第百十七条の二第一項の規定により同項に規定する一般投資家等買付けをすることが禁止されている取引所金融商品市場をいう。
33 この法律において「特定上場有価証券」とは、特定取引所金融商品市場のみに上場されている有価証券をいう。
34 この法律において「信用格付」とは、金融商品又は法人(これに類するものとして内閣府令で定めるものを含む。)の信用状態に関する評価(以下この項において「信用評価」という。)の結果について、記号又は数字(これらに類するものとして内閣府令で定めるものを含む。)を用いて表示した等級(主として信用評価以外の事項を勘案して定められる等級として内閣府令で定めるものを除く。)をいう。
35 この法律において「信用格付業」とは、信用格付を付与し、かつ、提供し又は閲覧に供する行為(行為の相手方の範囲その他行為の態様に照らして投資者の保護に欠けるおそれが少ないと認められるものとして内閣府令で定めるものを除く。)を業として行うことをいう。
36 この法律において「信用格付業者」とは、第六十六条の二十七の規定により内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。
37 この法律において「商品市場開設金融商品取引所」とは、第八十七条の二第一項ただし書の認可を受けて商品先物取引(商品先物取引法第二条第三項に規定する先物取引をいう。以下同じ。)をするために必要な市場を開設する株式会社金融商品取引所をいう。
38 この法律において「商品取引所」とは、会員商品取引所(商品先物取引法第二条第五項に規定する会員商品取引所をいう。)及び株式会社商品取引所(同条第六項に規定する株式会社商品取引所をいい、株式会社金融商品取引所に関する規制と同等の水準にあると認められる規制を受ける者として政令で定める者に限る。)をいう。
39 この法律において「商品取引所持株会社」とは、商品先物取引法第二条第十一項に規定する商品取引所持株会社(金融商品取引所持株会社に関する規制と同等の水準にあると認められる規制を受ける者として政令で定める者に限る。)をいう。
40 この法律において「特定金融指標」とは、金融指標であつて、当該金融指標に係るデリバティブ取引又は有価証券の取引の態様に照らして、その信頼性が低下することにより、我が国の資本市場に重大な影響を及ぼすおそれがあるものとして内閣総理大臣が定めるものをいう。
41 この法律において「高速取引行為」とは、次に掲げる行為であつて、当該行為を行うことについての判断が電子情報処理組織により自動的に行われ、かつ、当該判断に基づく当該有価証券の売買又は市場デリバティブ取引を行うために必要な情報の金融商品取引所その他の内閣府令で定める者に対する伝達が、情報通信の技術を利用する方法であつて、当該伝達に通常要する時間を短縮するための方法として内閣府令で定める方法を用いて行われるもの(その内容等を勘案し、投資者の保護のため支障を生ずることがないと認められるものとして政令で定めるものを除く。)をいう。
一 有価証券の売買又は市場デリバティブ取引
二 前号に掲げる行為の委託
三 前号に掲げるもののほか、第一号に掲げる行為に係る行為であつて、前二号に掲げる行為に準ずるものとして政令で定めるもの
42 この法律において「高速取引行為者」とは、第六十六条の五十の規定により内閣総理大臣の登録を受けた者をいう。
租税特別措置法
第四十一条の十八 個人が、政治資金規正法の一部を改正する法律(平成六年法律第四号)の施行の日から平成三十一年十二月三十一日までの期間(次項において「指定期間」という。)内に、政治資金規正法(昭和二十三年法律第百九十四号)第四条第四項に規定する政治活動に関する寄附(同法の規定に違反することとなるもの及びその寄附をした者に特別の利益が及ぶと認められるものを除く。次項において「政治活動に関する寄附」という。)をした場合には、当該寄附に係る支出金のうち、次に掲げる団体に対するもの(第一号又は第二号に掲げる団体に対する寄附に係る支出金にあつては、当該支出金を支出した年分の所得税につき次項の規定の適用を受ける場合には当該支出金を除き、第四号ロに掲げる団体に対する寄附に係る支出金にあつては、その団体が推薦し、又は支持する者が、公職選挙法(昭和二十五年法律第百号)第八十六条から第八十六条の四までの規定により同号ロの候補者として届出のあつた日の属する年及びその前年中にされたものに限る。)で政治資金規正法第十二条又は第十七条の規定による報告書により報告されたもの及び同号イに規定する公職の候補者として公職選挙法第八十六条、第八十六条の三又は第八十六条の四の規定により届出のあつた者に対し当該公職に係る選挙運動に関してされたもので同法第百八十九条の規定による報告書により報告されたものは、所得税法第七十八条第二項に規定する特定寄附金とみなして、同法の規定を適用する。
一 政治資金規正法第三条第二項に規定する政党
二 政治資金規正法第五条第一項第二号に掲げる政治資金団体
三 政治資金規正法第三条第一項第一号に掲げる団体で、衆議院議員若しくは参議院議員が主宰するもの又はその主要な構成員が衆議院議員若しくは参議院議員であるもの(同法第五条第一項第一号に掲げる団体を含む。)
四 政治資金規正法第三条第一項第二号に掲げる団体のうち次に掲げるもの
イ 衆議院議員、参議院議員、都道府県の議会の議員、都道府県知事又は地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市の議会の議員若しくは市長の職(ロにおいて「公職」という。)にある者を推薦し、又は支持することを本来の目的とするもの
ロ 特定の公職の候補者(公職選挙法第八十六条から第八十六条の四までの規定による届出により公職の候補者となつた者をいう。)又は当該公職の候補者となろうとする者を推薦し、又は支持することを本来の目的とするもの(イに掲げるものを除く。)
2 個人が指定期間内に支出した前項第一号又は第二号に掲げる団体に対する政治活動に関する寄附に係る支出金で、政治資金規正法第十二条又は第十七条の規定による報告書により報告されたもの(以下この項において「政党等に対する寄附金」という。)については、その年中に支出した当該政党等に対する寄附金の額の合計額(当該合計額にその年中に支出した特定寄附金等の金額(所得税法第七十八条第二項に規定する特定寄附金の額及び同条第三項の規定又は前項の規定により当該特定寄附金とみなされたものの額並びに次条第二項に規定する特定非営利活動に関する寄附金の額並びに第四十一条の十九第一項に規定する控除対象特定新規株式の取得に要した金額として同項に規定する政令で定める金額の合計額をいう。以下この項において同じ。)を加算した金額が、当該個人のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の百分の四十に相当する金額を超える場合には、当該百分の四十に相当する金額から当該特定寄附金等の金額を控除した残額)が二千円(その年中に支出した当該特定寄附金等の金額がある場合には、二千円から当該特定寄附金等の金額を控除した残額)を超える場合には、その年分の所得税の額から、その超える金額の百分の三十に相当する金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を控除する。この場合において、当該控除する金額が、当該個人のその年分の所得税の額の百分の二十五に相当する金額を超えるときは、当該控除する金額は、当該百分の二十五に相当する金額(当該金額に百円未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)を限度とする。
3 前項の規定は、確定申告書に、同項の規定による控除を受ける金額についてのその控除に関する記載があり、かつ、財務省令で定めるところにより、当該金額の計算に関する明細書、当該計算の基礎となる金額その他の事項を証する書類の添付がある場合に限り、適用する。
4 所得税法第九十二条第二項の規定は、第二項の規定による控除をすべき金額について準用する。この場合において、同条第二項中「前項の規定による控除」とあるのは「前項及び租税特別措置法第四十一条の十八第二項(政治活動に関する寄附をした場合の所得税額の特別控除)の規定による控除」と、「当該控除をすべき金額」とあるのは「これらの控除をすべき金額の合計額」と読み替えるものとする。
5 その年分の所得税について第二項の規定の適用を受ける場合における所得税法第百二十条第一項第三号に掲げる所得税の額の計算については、同号中「第三章(税額の計算)」とあるのは、「第三章(税額の計算)及び租税特別措置法第四十一条の十八第二項(政治活動に関する寄附をした場合の所得税額の特別控除)」とする。
6 前三項に定めるもののほか、第二項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(認定特定非営利活動法人等に寄附をした場合の寄附金控除の特例又は所得税額の特別控除)
公認会計士法
(処分の手続)
第三十二条 何人も、公認会計士に第三十条又は第三十一条に規定する場合に該当する事実があると思料するときは、内閣総理大臣に対し、その事実を報告し、適当な措置をとるべきことを求めることができる。
2 前項に規定する報告があつたときは、内閣総理大臣は、事件について必要な調査をしなければならない。
3 内閣総理大臣は、公認会計士に第三十条又は第三十一条に規定する場合に該当する事実があると思料するときは、職権をもつて、必要な調査をすることができる。
4 内閣総理大臣は、第三十条又は第三十一条の規定により第二十九条第一号又は第二号に掲げる懲戒の処分をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
5 第三十条又は第三十一条の規定による懲戒の処分は、聴聞を行つた後、相当な証拠により第三十条又は第三十一条に規定する場合に該当する事実があると認めたときにおいて、公認会計士・監査審査会の意見を聴いて行う。ただし、懲戒の処分が第四十一条の二の規定による勧告に基づくものである場合は、公認会計士・監査審査会の意見を聴くことを要しないものとする。
(調査のための権限)
第三十三条 内閣総理大臣は、前条第二項(第四十六条の十第二項において準用する場合を含む。)又は第三項の規定により事件について必要な調査をするため、当該職員に次に掲げる処分をさせることができる。
一 事件関係人若しくは参考人に出頭を命じて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。
二 鑑定人に出頭を命じて鑑定させること。
三 帳簿書類その他の物件の所有者に対し、当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留めて置くこと。
四 事件に関係のある事務所その他の場所に立ち入り、事件に関係のある帳簿書類その他の物件を検査すること。
2 前項の規定により出頭又は鑑定を命ぜられた参考人又は鑑定人は、政令の定めるところにより、旅費、日当その他の費用を請求することができる。
(懲戒事由に該当する事実の報告)
第四十六条の十 協会は、その会員に第三十条、第三十一条、第三十一条の二第一項、第三十四条の二十一第二項若しくは第三項、第三十四条の二十一の二第一項又は第三十四条の二十九第二項若しくは第三項の規定に該当する事実があると認めたときは、内閣総理大臣に対し、その事実を報告するものとする。
2 第三十二条第二項の規定は、前項の報告があつた場合について準用する。
行政機関の保有する情報の公開に関する法律
(開示請求権)
第三条 何人も、この法律の定めるところにより、行政機関の長(前条第一項第四号及び第五号の政令で定める機関にあっては、その機関ごとに政令で定める者をいう。以下同じ。)に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。
(行政文書の開示義務)
第五条 行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、開示請求者に対し、当該行政文書を開示しなければならない。
一 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。次条第二項において同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
イ 法令の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報
ロ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報
ハ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第一項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成十三年法律第百四十号。以下「独立行政法人等情報公開法」という。)第二条第一項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第一項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分
一の二 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十八号)第二条第九項に規定する行政機関非識別加工情報(同条第十項に規定する行政機関非識別加工情報ファイルを構成するものに限る。以下この号において「行政機関非識別加工情報」という。)若しくは行政機関非識別加工情報の作成に用いた同条第五項に規定する保有個人情報(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを除く。)を除く。)から削除した同条第二項第一号に規定する記述等若しくは同条第三項に規定する個人識別符号又は独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十九号)第二条第九項に規定する独立行政法人等非識別加工情報(同条第十項に規定する独立行政法人等非識別加工情報ファイルを構成するものに限る。以下この号において「独立行政法人等非識別加工情報」という。)若しくは独立行政法人等非識別加工情報の作成に用いた同条第五項に規定する保有個人情報(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを除く。)を除く。)から削除した同条第二項第一号に規定する記述等若しくは同条第三項に規定する個人識別符号
二 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。
イ 公にすることにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの
ロ 行政機関の要請を受けて、公にしないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等に照らして合理的であると認められるもの
三 公にすることにより、国の安全が害されるおそれ、他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関との交渉上不利益を被るおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報
四 公にすることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査、公訴の維持、刑の執行その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがあると行政機関の長が認めることにつき相当の理由がある情報
五 国の機関、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に国民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの
六 国の機関、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人が行う事務又は事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務又は事業の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの
イ 監査、検査、取締り、試験又は租税の賦課若しくは徴収に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ
ロ 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国、独立行政法人等、地方公共団体又は地方独立行政法人の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ
ハ 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ
ニ 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ
ホ 独立行政法人等、地方公共団体が経営する企業又は地方独立行政法人に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ
(開示請求に対する措置)
第九条 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し政令で定める事項を書面により通知しなければならない。
2 行政機関の長は、開示請求に係る行政文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る行政文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。
(開示決定等の期限)
第十条 前条各項の決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求があった日から三十日以内にしなければならない。ただし、第四条第二項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。
2 前項の規定にかかわらず、行政機関の長は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を三十日以内に限り延長することができる。この場合において、行政機関の長は、開示請求者に対し、遅滞なく、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。
(開示決定等の期限の特例)
第十一条 開示請求に係る行政文書が著しく大量であるため、開示請求があった日から六十日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前条の規定にかかわらず、行政機関の長は、開示請求に係る行政文書のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの行政文書については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、行政機関の長は、同条第一項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一 本条を適用する旨及びその理由
二 残りの行政文書について開示決定等をする期限
行政事件訴訟法
(抗告訴訟)
第三条 この法律において「抗告訴訟」とは、行政庁の公権力の行使に関する不服の訴訟をいう。
2 この法律において「処分の取消しの訴え」とは、行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(次項に規定する裁決、決定その他の行為を除く。以下単に「処分」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
3 この法律において「裁決の取消しの訴え」とは、審査請求その他の不服申立て(以下単に「審査請求」という。)に対する行政庁の裁決、決定その他の行為(以下単に「裁決」という。)の取消しを求める訴訟をいう。
4 この法律において「無効等確認の訴え」とは、処分若しくは裁決の存否又はその効力の有無の確認を求める訴訟をいう。
5 この法律において「不作為の違法確認の訴え」とは、行政庁が法令に基づく申請に対し、相当の期間内に何らかの処分又は裁決をすべきであるにかかわらず、これをしないことについての違法の確認を求める訴訟をいう。
6 この法律において「義務付けの訴え」とは、次に掲げる場合において、行政庁がその処分又は裁決をすべき旨を命ずることを求める訴訟をいう。
一 行政庁が一定の処分をすべきであるにかかわらずこれがされないとき(次号に掲げる場合を除く。)。
二 行政庁に対し一定の処分又は裁決を求める旨の法令に基づく申請又は審査請求がされた場合において、当該行政庁がその処分又は裁決をすべきであるにかかわらずこれがされないとき。
7 この法律において「差止めの訴え」とは、行政庁が一定の処分又は裁決をすべきでないにかかわらずこれがされようとしている場合において、行政庁がその処分又は裁決をしてはならない旨を命ずることを求める訴訟をいう。
(管轄)
第十二条 取消訴訟は、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所又は処分若しくは裁決をした行政庁の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
2 土地の収用、鉱業権の設定その他不動産又は特定の場所に係る処分又は裁決についての取消訴訟は、その不動産又は場所の所在地の裁判所にも、提起することができる。
3 取消訴訟は、当該処分又は裁決に関し事案の処理に当たつた下級行政機関の所在地の裁判所にも、提起することができる。
4 国又は独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第一項に規定する独立行政法人若しくは別表に掲げる法人を被告とする取消訴訟は、原告の普通裁判籍の所在地を管轄する高等裁判所の所在地を管轄する地方裁判所(次項において「特定管轄裁判所」という。)にも、提起することができる。
5 前項の規定により特定管轄裁判所に同項の取消訴訟が提起された場合であつて、他の裁判所に事実上及び法律上同一の原因に基づいてされた処分又は裁決に係る抗告訴訟が係属している場合においては、当該特定管轄裁判所は、当事者の住所又は所在地、尋問を受けるべき証人の住所、争点又は証拠の共通性その他の事情を考慮して、相当と認めるときは、申立てにより又は職権で、訴訟の全部又は一部について、当該他の裁判所又は第一項から第三項までに定める裁判所に移送することができる。
労働組合法
(労働組合)
第二条 この法律で「労働組合」とは、労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう。但し、左の各号の一に該当するものは、この限りでない。
一 役員、雇入解雇昇進又は異動に関して直接の権限を持つ監督的地位にある労働者、使用者の労働関係についての計画と方針とに関する機密の事項に接し、そのためにその職務上の義務と責任とが当該労働組合の組合員としての誠意と責任とに直接にてヽ いヽ触する監督的地位にある労働者その他使用者の利益を代表する者の参加を許すもの
二 団体の運営のための経費の支出につき使用者の経理上の援助を受けるもの。但し、労働者が労働時間中に時間又は賃金を失うことなく使用者と協議し、又は交渉することを使用者が許すことを妨げるものではなく、且つ、厚生資金又は経済上の不幸若しくは災厄を防止し、若しくは救済するための支出に実際に用いられる福利その他の基金に対する使用者の寄附及び最小限の広さの事務所の供与を除くものとする。
三 共済事業その他福利事業のみを目的とするもの
四 主として政治運動又は社会運動を目的とするもの
国家公務員法
第二条 国家公務員の職は、これを一般職と特別職とに分つ。
○2 一般職は、特別職に属する職以外の国家公務員の一切の職を包含する。
○3 特別職は、次に掲げる職員の職とする。
一 内閣総理大臣
二 国務大臣
三 人事官及び検査官
四 内閣法制局長官
五 内閣官房副長官
五の二 内閣危機管理監及び内閣情報通信政策監
五の三 国家安全保障局長
五の四 内閣官房副長官補、内閣広報官及び内閣情報官
六 内閣総理大臣補佐官
七 副大臣
七の二 大臣政務官
七の三 大臣補佐官
八 内閣総理大臣秘書官及び国務大臣秘書官並びに特別職たる機関の長の秘書官のうち人事院規則で指定するもの
九 就任について選挙によることを必要とし、あるいは国会の両院又は一院の議決又は同意によることを必要とする職員
十 宮内庁長官、侍従長、東宮大夫、式部官長及び侍従次長並びに法律又は人事院規則で指定する宮内庁のその他の職員
十一 特命全権大使、特命全権公使、特派大使、政府代表、全権委員、政府代表又は全権委員の代理並びに特派大使、政府代表又は全権委員の顧問及び随員
十一の二 日本ユネスコ国内委員会の委員
十二 日本学士院会員
十二の二 日本学術会議会員
十三 裁判官及びその他の裁判所職員
十四 国会職員
十五 国会議員の秘書
十六 防衛省の職員(防衛省に置かれる合議制の機関で防衛省設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)第四十一条の政令で定めるものの委員及び同法第四条第一項第二十四号又は第二十五号に掲げる事務に従事する職員で同法第四十一条の政令で定めるもののうち、人事院規則で指定するものを除く。)
十七 独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人(以下「行政執行法人」という。)の役員
○4 この法律の規定は、一般職に属するすべての職(以下その職を官職といい、その職を占める者を職員という。)に、これを適用する。人事院は、ある職が、国家公務員の職に属するかどうか及び本条に規定する一般職に属するか特別職に属するかを決定する権限を有する。
○5 この法律の規定は、この法律の改正法律により、別段の定がなされない限り、特別職に属する職には、これを適用しない。
○6 政府は、一般職又は特別職以外の勤務者を置いてその勤務に対し俸給、給料その他の給与を支払つてはならない。
○7 前項の規定は、政府又はその機関と外国人の間に、個人的基礎においてなされる勤務の契約には適用されない。
(職員団体)
第百八条の二 この法律において「職員団体」とは、職員がその勤務条件の維持改善を図ることを目的として組織する団体又はその連合体をいう。
○2 前項の「職員」とは、第五項に規定する職員以外の職員をいう。
○3 職員は、職員団体を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる。ただし、重要な行政上の決定を行う職員、重要な行政上の決定に参画する管理的地位にある職員、職員の任免に関して直接の権限を持つ監督的地位にある職員、職員の任免、分限、懲戒若しくは服務、職員の給与その他の勤務条件又は職員団体との関係についての当局の計画及び方針に関する機密の事項に接し、そのためにその職務上の義務と責任とが職員団体の構成員としての誠意と責任とに直接に抵触すると認められる監督的地位にある職員その他職員団体との関係において当局の立場に立つて遂行すべき職務を担当する職員(以下「管理職員等」という。)と管理職員等以外の職員とは、同一の職員団体を組織することができず、管理職員等と管理職員等以外の職員とが組織する団体は、この法律にいう「職員団体」ではない。
○4 前項ただし書に規定する管理職員等の範囲は、人事院規則で定める。
○5 警察職員及び海上保安庁又は刑事施設において勤務する職員は、職員の勤務条件の維持改善を図ることを目的とし、かつ、当局と交渉する団体を結成し、又はこれに加入してはならない。
地方公務員法
(一般職に属する地方公務員及び特別職に属する地方公務員)
第三条 地方公務員(地方公共団体及び特定地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人をいう。以下同じ。)のすべての公務員をいう。以下同じ。)の職は、一般職と特別職とに分ける。
2 一般職は、特別職に属する職以外の一切の職とする。
3 特別職は、次に掲げる職とする。
一 就任について公選又は地方公共団体の議会の選挙、議決若しくは同意によることを必要とする職
一の二 地方公営企業の管理者及び企業団の企業長の職
二 法令又は条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程により設けられた委員及び委員会(審議会その他これに準ずるものを含む。)の構成員の職で臨時又は非常勤のもの
二の二 都道府県労働委員会の委員の職で常勤のもの
三 臨時又は非常勤の顧問、参与、調査員、嘱託員及びこれらの者に準ずる者の職
四 地方公共団体の長、議会の議長その他地方公共団体の機関の長の秘書の職で条例で指定するもの
五 非常勤の消防団員及び水防団員の職
六 特定地方独立行政法人の役員
(職員団体)
第五十二条 この法律において「職員団体」とは、職員がその勤務条件の維持改善を図ることを目的として組織する団体又はその連合体をいう。
2 前項の「職員」とは、第五項に規定する職員以外の職員をいう。
3 職員は、職員団体を結成し、若しくは結成せず、又はこれに加入し、若しくは加入しないことができる。ただし、重要な行政上の決定を行う職員、重要な行政上の決定に参画する管理的地位にある職員、職員の任免に関して直接の権限を持つ監督的地位にある職員、職員の任免、分限、懲戒若しくは服務、職員の給与その他の勤務条件又は職員団体との関係についての当局の計画及び方針に関する機密の事項に接し、そのためにその職務上の義務と責任とが職員団体の構成員としての誠意と責任とに直接に抵触すると認められる監督的地位にある職員その他職員団体との関係において当局の立場に立つて遂行すべき職務を担当する職員(以下「管理職員等」という。)と管理職員等以外の職員とは、同一の職員団体を組織することができず、管理職員等と管理職員等以外の職員とが組織する団体は、この法律にいう「職員団体」ではない。
4 前項ただし書に規定する管理職員等の範囲は、人事委員会規則又は公平委員会規則で定める。
5 警察職員及び消防職員は、職員の勤務条件の維持改善を図ることを目的とし、かつ、地方公共団体の当局と交渉する団体を結成し、又はこれに加入してはならない。
地方自治法
(指定都市の権能)
第二百五十二条の十九 政令で指定する人口五十万以上の市(以下「指定都市」という。)は、次に掲げる事務のうち都道府県が法律又はこれに基づく政令の定めるところにより処理することとされているものの全部又は一部で政令で定めるものを、政令で定めるところにより、処理することができる。
一 児童福祉に関する事務
二 民生委員に関する事務
三 身体障害者の福祉に関する事務
四 生活保護に関する事務
五 行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務
五の二 社会福祉事業に関する事務
五の三 知的障害者の福祉に関する事務
六 母子家庭及び父子家庭並びに寡婦の福祉に関する事務
六の二 老人福祉に関する事務
七 母子保健に関する事務
七の二 介護保険に関する事務
八 障害者の自立支援に関する事務
八の二 生活困窮者の自立支援に関する事務
九 食品衛生に関する事務
九の二 医療に関する事務
十 精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
十一 結核の予防に関する事務
十二 土地区画整理事業に関する事務
十三 屋外広告物の規制に関する事務
2 指定都市がその事務を処理するに当たつて、法律又はこれに基づく政令の定めるところにより都道府県知事若しくは都道府県の委員会の許可、認可、承認その他これらに類する処分を要し、又はその事務の処理について都道府県知事若しくは都道府県の委員会の改善、停止、制限、禁止その他これらに類する指示その他の命令を受けるものとされている事項で政令で定めるものについては、政令の定めるところにより、これらの許可、認可等の処分を要せず、若しくはこれらの指示その他の命令に関する法令の規定を適用せず、又は都道府県知事若しくは都道府県の委員会の許可、認可等の処分若しくは指示その他の命令に代えて、各大臣の許可、認可等の処分を要するものとし、若しくは各大臣の指示その他の命令を受けるものとする。
政党助成法
(政党に対する政党交付金の交付等)
第三条 国は、この法律の定めるところにより、政党交付金の交付を受ける政党等に対する法人格の付与に関する法律(平成六年法律第百六号。以下「法人格付与法」という。)第四条第一項の規定による法人である政党に対して、政党交付金を交付する。
2 政党交付金は、議員数割(政党に所属する衆議院議員及び参議院議員の数に応じて交付される政党交付金をいう。以下同じ。)及び得票数割(総選挙の小選挙区選出議員の選挙及び比例代表選出議員の選挙並びに通常選挙の比例代表選出議員の選挙及び選挙区選出議員の選挙における政党の得票総数に応じて交付される政党交付金をいう。以下同じ。)とする。
(政党でなくなった政治団体として存続する場合の措置)
第二十七条 政党が第二条第一項各号のいずれにも該当しない政治団体となった場合は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額の交付金(以下この条において「特定交付金」という。)を当該政治団体に対して交付する。
一 その年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額が第九条第一項の規定により算定される場合 基準額にその年の一月から当該政党が第二条第一項各号の規定に該当しなくなった日(以下この項において「政党でなくなった日」という。)の属する月までの月数を乗じて得た額を十二で除して得た額から既交付金の額を控除した残額
二 その年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額が第九条第二項の規定により算定される場合 基準額の月割総額と、再算定額に当該選挙基準日の属する月の翌月から当該政党でなくなった日の属する月までの月数を乗じて得た額を十二で除して得た額とを合計した額から既交付金の額を控除した残額
三 その年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額が第九条第三項の規定により算定される場合 基準額の月割総額と、再算定額の月割総額と、再々算定額に当該再々算定日の属する月の翌月から当該政党でなくなった日の属する月までの月数を乗じて得た額を十二で除して得た額とを合計した額から既交付金の額を控除した残額
四 その年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金の額が第九条第四項の規定により算定される場合 前号の規定の例により算定した額
2 前項の規定に該当する政治団体が、同項の規定により特定交付金の交付を受けようとする場合において、第二十一条第一項の規定による届出をするときは、その旨、前項の規定により当該政治団体に対して交付されるべき特定交付金の額、第五条第一項各号(第五号及び第六号を除く。)に掲げる事項その他総務省令で定める事項を併せて届け出なければならない。
3 第一項の規定に該当する政治団体は、前項の届出をする場合には、綱領その他当該政治団体の目的、基本政策等を記載した文書、党則、規約その他の当該政治団体の組織、管理運営等に関する事項を記載した文書及び総務省令で定める事項を記載した文書を併せて提出しなければならない。
4 第二項の届出があった場合においては、当該届出があった日後最初に到来する第十一条第一項の規定による政党交付金の交付時期に、第六項において準用する第十条第一項の規定により決定した額に相当する額の全額を交付する。
5 政党交付金の交付について第十二条の規定の適用がある場合における前項の規定の適用に関し必要な事項は、総務省令で定める。
6 第五条第四項前段の規定は第二項の届出について、第六条第三項の規定は第二項の規定による届出及び第三項の規定による文書の提出をする場合について、第十条(第二項を除く。)の規定は第二項の届出があった場合について、第十一条第二項及び第三項の規定は第一項の規定に該当する政治団体が同項の規定に基づき特定交付金の交付を受けようとする場合について、第十三条の規定は第一項の政治団体に対して交付した特定交付金の額について、第二十一条及び第二十二条の規定は第二項の届出をした政治団体について、それぞれ準用する。この場合において、第五条第四項前段中「同項各号」とあるのは「第一項各号(第五号及び第六号を除く。)」と、「とする。)」とあるのは「とする。)及び第二十七条第二項の総務省令で定める事項」と、第六条第三項中「同条第一項」とあるのは「前条第一項」と、「第一項並びに前項において準用する同条第二項及び第三項」とあるのは「第二十七条第二項及び第三項」と、第十条第一項中「成立したときは」とあるのは「成立した日前に第二十七条第二項の届出があった場合にあっては当該予算が成立した日後、当該成立した日以後に同項の届出があった場合にあっては当該届出の日後」と、「前条」とあるのは「同条第一項」と、「その年分として各政党」とあるのは「同条第二項の届出をした政治団体」と、「政党交付金の額」とあるのは「特定交付金の額」と、「当該政党交付金の交付」とあるのは「当該特定交付金の交付」と、同条第三項中「前二項」とあるのは「第二十七条第六項において準用する第一項」と、「政党交付金の交付の決定又はその変更」とあるのは「特定交付金の交付の決定」と、「当該政党交付金の交付を受けるべき政党」とあるのは「当該特定交付金の交付を受けるべき政治団体」と、「その年分として当該政党に対して交付すべき政党交付金」とあるのは「当該特定交付金」と、同条第四項中「前項」とあるのは「第二十七条第六項において準用する前項」と、「政党交付金の交付を受けるべき政党」とあるのは「特定交付金の交付を受けるべき政治団体」と、「その年分として各政党に対して交付すべき政党交付金」とあるのは「当該政治団体に対して交付すべき特定交付金」と、第十一条第二項中「法人である政党」とあるのは「法人である政治団体」と、同条第三項中「提出しない政党」とあるのは「提出しない政治団体」と、「政党交付金」とあるのは「特定交付金」と、第二十一条第一項中「若しくは」とあるのは「又は」と、「なくなり、又は第二条第一項各号のいずれにも該当しない政治団体となった」とあるのは「なくなった」と、「当該政党」とあるのは「当該政治団体」と、第二十二条中「前条第一項」とあるのは「第二十七条第六項において準用する前条第一項」と、「当該政党」とあるのは「当該政治団体」と、「政党交付金は」とあるのは「特定交付金は」と、「政党交付金(次条及び第二十七条第一項において「既交付金」という。)」とあるのは「特定交付金」と読み替えるものとする。
7 第一項に規定する場合において同項に規定する政治団体が特定交付金の交付を受けたとき及び第十五条第一項の政党が第一項に規定する政治団体に該当することとなった場合においては、当該政治団体を政党とみなし、当該特定交付金を政党交付金とみなして、前章及び次条から第三十条までの規定(これらの規定に係る罰則を含む。)を適用する。
独立行政法人通則法
(定義)
第二条 この法律において「独立行政法人」とは、国民生活及び社会経済の安定等の公共上の見地から確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、国が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体に委ねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるもの又は一の主体に独占して行わせることが必要であるもの(以下この条において「公共上の事務等」という。)を効果的かつ効率的に行わせるため、中期目標管理法人、国立研究開発法人又は行政執行法人として、この法律及び個別法の定めるところにより設立される法人をいう。
2 この法律において「中期目標管理法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中期的な視点に立って執行することが求められるもの(国立研究開発法人が行うものを除く。)を国が中期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、国民の需要に的確に対応した多様で良質なサービスの提供を通じた公共の利益の増進を推進することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。
3 この法律において「国立研究開発法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中長期的な視点に立って執行することが求められる科学技術に関する試験、研究又は開発(以下「研究開発」という。)に係るものを主要な業務として国が中長期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため研究開発の最大限の成果を確保することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。
4 この法律において「行政執行法人」とは、公共上の事務等のうち、その特性に照らし、国の行政事務と密接に関連して行われる国の指示その他の国の相当な関与の下に確実に執行することが求められるものを国が事業年度ごとに定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、その公共上の事務等を正確かつ確実に執行することを目的とする独立行政法人として、個別法で定めるものをいう。
地方独立行政法人法
(定義)
第二条 この法律において「地方独立行政法人」とは、住民の生活、地域社会及び地域経済の安定等の公共上の見地からその地域において確実に実施されることが必要な事務及び事業であって、地方公共団体が自ら主体となって直接に実施する必要のないもののうち、民間の主体にゆだねた場合には必ずしも実施されないおそれがあるものと地方公共団体が認めるものを効率的かつ効果的に行わせることを目的として、この法律の定めるところにより地方公共団体が設立する法人をいう。
2 この法律において「特定地方独立行政法人」とは、地方独立行政法人(第二十一条第二号に掲げる業務を行うものを除く。)のうち、その業務の停滞が住民の生活、地域社会若しくは地域経済の安定に直接かつ著しい支障を及ぼすため、又はその業務運営における中立性及び公正性を特に確保する必要があるため、その役員及び職員に地方公務員の身分を与える必要があるものとして地方公共団体が当該地方独立行政法人の定款で定めるものをいう。
裁判所職員臨時措置法
裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員の採用試験、任免、給与、人事評価、能率、分限、懲戒、保障、服務、退職管理及び退職年金制度に関する事項については、他の法律に特別の定めのあるものを除くほか、当分の間、次に掲げる法律の規定を準用する。この場合において、これらの法律の規定(国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第三十八条第四号及び国家公務員の自己啓発等休業に関する法律(平成十九年法律第四十五号)第八条第二項の規定を除く。)中「人事院」、「内閣総理大臣」、「内閣府」又は「内閣」とあるのは「最高裁判所」と、「人事院規則」、「政令」又は「命令」とあるのは「最高裁判所規則」と、「国家公務員倫理審査会」とあるのは「裁判所職員倫理審査会」と、「再就職等監視委員会」とあるのは「裁判所職員再就職等監視委員会」と、国家公務員法第五十七条中「採用(職員の幹部職への任命に該当するものを除く。)」とあるのは「採用」と、同法第五十八条第一項中「転任(職員の幹部職への任命に該当するものを除く。)」とあるのは「転任」と、同条第二項中「降任させる場合(職員の幹部職への任命に該当する場合を除く。)」とあるのは「降任させる場合」と、同条第三項中「転任(職員の幹部職への任命に該当するものを除く。)」とあるのは「転任」と、同法第七十条の六第一項中「研修(人事院にあつては第一号に掲げる観点から行う研修とし、内閣総理大臣にあつては第二号に掲げる観点から行う研修とし、関係庁の長にあつては第三号に掲げる観点から行う研修とする。)」とあるのは「研修」と、同法第八十二条第二項中「特別職に属する国家公務員」とあるのは「一般職に属する国家公務員、特別職に属する国家公務員(裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員を除く。)」と、同法第百六条の二第二項第三号中「官民人材交流センター(以下「センター」という。)」とあるのは「最高裁判所規則の定めるところにより裁判官及び裁判官の秘書官以外の裁判所職員の離職に際しての離職後の就職の援助に関する事務を行う最高裁判所の組織」と、同法第百六条の三第二項第三号中「センター」とあるのは「前条第二項第三号に規定する組織」と読み替えるものとする。
一 国家公務員法(第一条から第三条まで、第四条から第二十五条まで、第二十八条、第三十三条第二項第二号、第三十三条の二、第三十四条第一項第六号及び第七号、第四十五条の二、第四十五条の三、第五十四条、第五十五条、第六十一条の二から第六十一条の十一まで、第六十四条第二項、第六十七条、第七十条の三第二項、第七十条の六第一項各号及び第三項から第五項まで、第七十条の七、第七十三条第二項、第七十三条の二、第七十八条の二、第九十五条、第百六条の七から第百六条の十三まで、第百六条の十四第三項から第五項まで、第百六条の十五、第百六条の二十五、第百六条の二十六、第百八条並びに第百八条の五の二の規定並びにこれらの規定に関する罰則並びに執行官について第八十一条の二から第八十一条の六までの規定を除く。)
二 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)(第十一条の規定を除く。)
三 一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)(第二条及び第二十四条の規定を除く。)
四 国家公務員の寒冷地手当に関する法律(昭和二十四年法律第二百号)(第三条第二項、第四条及び第五条の規定を除く。)
五 国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)
六 一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号)(第二条及び第三条の規定を除く。)
七 国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)
八 国家公務員の自己啓発等休業に関する法律
九 国家公務員の配偶者同行休業に関する法律(平成二十五年法律第七十八号)
十 国家公務員倫理法(平成十一年法律第百二十九号)(第二条第二項第二号から第五号まで、同条第三項第二号から第四号まで、同条第四項第二号及び第三号、同条第七項、第四条、第五条第四項から第六項まで、第十三条から第二十一条まで、第四十条から第四十三条まで並びに第四十六条の規定を除く。)
国会職員法
一 各議院事務局の事務総長、参事、常任委員会専門員及び常任委員会調査員並びに衆議院事務局の調査局長及び調査局調査員
二 各議院法制局の法制局長及び参事
三 国立国会図書館の館長、副館長、司書、専門調査員、調査員及び参事
四 裁判官弾劾裁判所事務局(以下「弾劾裁判所事務局」という。)及び裁判官訴追委員会事務局(以下「訴追委員会事務局」という。)の参事
第二十四条の三 本章の規定は、各議院事務局の事務総長、議長又は副議長の秘書事務を掌る参事及び常任委員会専門員、各議院法制局の法制局長並びに国立国会図書館の館長については、これを適用しない。
○2 第二十条の二から第二十二条までの規定は、両議院の議長が協議して定める非常勤の職員については、これを適用しない。
自衛隊法
(定義)
第二条 この法律において「自衛隊」とは、防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官、防衛大臣補佐官、防衛大臣政策参与及び防衛大臣秘書官並びに防衛省の事務次官及び防衛審議官並びに防衛省本省の内部部局、防衛大学校、防衛医科大学校、防衛会議、統合幕僚監部、情報本部、防衛監察本部、地方防衛局その他の機関(政令で定める合議制の機関並びに防衛省設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)第四条第一項第二十四号又は第二十五号に掲げる事務をつかさどる部局及び職で政令で定めるものを除く。)並びに陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊並びに防衛装備庁(政令で定める合議制の機関を除く。)を含むものとする。
2 この法律において「陸上自衛隊」とは、陸上幕僚監部並びに統合幕僚長及び陸上幕僚長の監督を受ける部隊及び機関を含むものとする。
3 この法律において「海上自衛隊」とは、海上幕僚監部並びに統合幕僚長及び海上幕僚長の監督を受ける部隊及び機関を含むものとする。
4 この法律において「航空自衛隊」とは、航空幕僚監部並びに統合幕僚長及び航空幕僚長の監督を受ける部隊及び機関を含むものとする。
5 この法律(第九十四条の七第三号を除く。)において「隊員」とは、防衛省の職員で、防衛大臣、防衛副大臣、防衛大臣政務官、防衛大臣補佐官、防衛大臣政策参与、防衛大臣秘書官、第一項の政令で定める合議制の機関の委員、同項の政令で定める部局に勤務する職員及び同項の政令で定める職にある職員以外のものをいうものとする。
(訓練招集)
第七十一条 防衛大臣は、所要の訓練を行うため、各回ごとに招集期間を定めて、予備自衛官に対し、訓練招集命令書によつて、訓練招集命令を発することができる。
2 前項の訓練招集命令を受けた予備自衛官は、指定の日時に、指定の場所に出頭して、訓練招集に応じなければならない。
3 第一項の招集期間は、一年を通じて二十日をこえないものとする。
4 第一項の規定による訓練招集命令を受けた予備自衛官が心身の故障その他正当な事由により指定の日時に、指定の場所に出頭することができない旨を申し出た場合又は訓練招集に応じて出頭した予備自衛官についてこれらの事由があると認める場合においては、防衛大臣は、政令で定めるところにより、訓練招集命令を取り消し、又は変更することができる。
5 第一項の訓練招集命令により招集された予備自衛官は、その招集されている期間中、防衛省令で定めるところに従い、防衛大臣が指定する場所に居住して、訓練に従事するものとする。
地方公営企業等の労働関係に関する法律
(定義)
第三条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一 地方公営企業 次に掲げる事業(これに附帯する事業を含む。)を行う地方公共団体が経営する企業をいう。
イ 鉄道事業
ロ 軌道事業
ハ 自動車運送事業
ニ 電気事業
ホ ガス事業
ヘ 水道事業
ト 工業用水道事業
チ イからトまでの事業のほか、地方公営企業法(昭和二十七年法律第二百九十二号)第二条第三項の規定に基づく条例又は規約の定めるところにより同法第四章の規定が適用される企業
二 特定地方独立行政法人 地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人をいう。
三 地方公営企業等 地方公営企業及び特定地方独立行政法人をいう。
四 職員 地方公営企業又は特定地方独立行政法人に勤務する一般職に属する地方公務員をいう。
地方公営企業法
(管理者の設置)
第七条 地方公営企業を経営する地方公共団体に、地方公営企業の業務を執行させるため、第二条第一項の事業ごとに管理者を置く。ただし、条例で定めるところにより、政令で定める地方公営企業について管理者を置かず、又は二以上の事業を通じて管理者一人を置くことができる。なお、水道事業(簡易水道事業を除く。)及び工業用水道事業を併せて経営する場合又は軌道事業、自動車運送事業及び鉄道事業のうち二以上の事業を併せて経営する場合においては、それぞれ当該併せて経営する事業を通じて管理者一人を置くことを常例とするものとする。
民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律
(電磁的記録による保存)
第三条 民間事業者等は、保存のうち当該保存に関する他の法令の規定により書面により行わなければならないとされているもの(主務省令で定めるものに限る。)については、当該法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行うことができる。
2 前項の規定により行われた保存については、当該保存を書面により行わなければならないとした保存に関する法令の規定に規定する書面により行われたものとみなして、当該保存に関する法令の規定を適用する。
(電磁的記録による作成)
第四条 民間事業者等は、作成のうち当該作成に関する他の法令の規定により書面により行わなければならないとされているもの(当該作成に係る書面又はその原本、謄本、抄本若しくは写しが法令の規定により保存をしなければならないとされているものであって、主務省令で定めるものに限る。)については、当該他の法令の規定にかかわらず、主務省令で定めるところにより、書面の作成に代えて当該書面に係る電磁的記録の作成を行うことができる。
2 前項の規定により行われた作成については、当該作成を書面により行わなければならないとした作成に関する法令の規定に規定する書面により行われたものとみなして、当該作成に関する法令の規定を適用する。
3 第一項の場合において、民間事業者等は、当該作成に関する他の法令の規定により署名等をしなければならないとされているものについては、当該法令の規定にかかわらず、氏名又は名称を明らかにする措置であって主務省令で定めるものをもって当該署名等に代えることができる。
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